LGBTを理解し支援する「アライ」を増やすには?

今回は、最近「LGBT」と並んで広く知られるようになってきた「アライ」についてお伝えしたいと思います。
アライとは、性的少数者を理解し支援するという立場を明確にしている人を指します。

アライの語源は?

「アライ(Ally)」を辞書で引くと、盟友、味方、同盟者といった意味が載っています。
「アライアンス(Alliance=同盟とか連合、協調という意味)」の関連語ですね。
日本語でひとことで言うなら「支援者」です。

アライが使われる前は?

アライという言葉が輸入される以前は、「フレンドリー」という言葉を使っている人が多かったようです。
LGBTにフレンドリーな人、といった使い方です。

「フレンドリー」は、「差別しません、友達です」といったニュアンスです。
「アライ」はというと、「フレンドリー」よりさらに一歩進んで、より積極的に支援する人、LGBTの社会的地位向上や権利擁護、平等の達成、ホモフォビア(同性愛嫌悪)やトランスフォビアをなくする運動に協働してくれる人、といったニュアンスがあります。

アライを増やすために

LGBT当事者が自分らしく生きられる社会にするためには、LGBT当事者以外の理解が欠かせません。
そのため、アライの存在はとても重要で、大切です。

そんなアライを増やすために、国、自治体、企業、団体等が、様々な活動を行っています。
日本最大のゲイ・パレードである、TOKYO RAINBOW PRIDEも、その活動のひとつであると言えます。

また、「アライ」を表明するステッカーや、バッジなどを配布している企業も増えてきました。
nijipiを運営するNijiリクルーティングでも、アライマークを製作し社内外で配布するなどしてアライを増やす活動を行っています。

Nijiリクルーティングのステッカー

誰でも気軽に入れるLGBTフレンドリーカフェ

新宿二丁目にはLGBT当事者が経営する店舗がたくさんあります。しかし、同じLGBT当事者といっても、スナックやバーといった店に入るのは勇気がいるという方も少なくありません。

今回は、LGBT当事者だけでなく誰でも気軽に入れるLGBTフレンドリーなカフェ、レストランをご紹介します。

irodori

「irodori(イロドリ)」は、アジアン料理が楽しめるカフェダイニングです。
アジアン料理を日本人向けにアレンジしたオリジナルメニューが好評です。

有名なトランスジェンダーの杉山文野さんがオーナーを務め、TOKYO RAINBOW PRIDEにも出展していました。

店内は明るくオシャレな雰囲気で、LGBT関連の書籍も置いてあり、自由に読むことが出来ます。

一人でも、友人と一緒にでも、気軽に遊びにいくことができます。

拠出 irodori(http://irodori-newcanvas.com)

irodori
〒150-0001
東京都渋谷区神宮前2-14-17 1F
TEL 03-6804-3736

営業時間
月~木・日・祝
12:00~16:00(LO15:30)
18:00~24:00(LO 23:00)

金・土・祝前日
12:00~16:00(LO15:30)
18:00~26:00(LO 25:00)

店舗休日:不定休

NEXT→ 新宿二丁目にあるオシャレなカフェ

「LGBTブーム」と表現されることへの違和感

LGBT当事者もしくはアライによるレポート。今回は「LGBTはブームなのか」についてです。

最近私の周りに「LGBTってきいたことある?」と聞くと、「最近よくニュースできくから知っている」「最近流行っているよね」という返答をもらうことが多くなりました。
テレビをつけた際にたまたまニュースで「LGBT特集」をやっていたこともあります。

しかし私を含め、LGBT当事者の中には、LGBTが流行りと言われることに対してあまりよくない感情を抱いている人もいるかと思います。
今回は、LGBTは流行なのかについて考えたいと思います。

流行りとは何か

そもそも流行りとはどういう意味か、“流行”で辞書を引いてみるとこのような説明があります。

ある現象が、一時的に世間に広まること。特に、ある型の服装・言葉あるいは思想・行動様式などがもてはやされて、一時的に広く世間で用い行われること。はやり。(大辞林)

その他の辞書でも、大方同じような説明がされています。まさしく知っている通りの意味だと思います。
どの辞書にも共通しているのが“一時的”という言葉。つまりLGBTが流行であるということは、現在話題になっているが時を経てそれがおさまるということになります。

過去にもLGBTの流行はあった!?

過去には90年代にもゲイブームと呼ばれる現象がありました。
当時は同性愛をテーマとしたドラマも放送されました。

確かにインターネットが今日ほど発展していなかった90年代において、ゲイという存在が知られるようになったのはいいことだったと思います。
現在のLGBTブームでも、「LGBTは13人に1人、あなたの周りにもいるよ」という言い方がよくされますよね。

NEXT→ 「LGBTブーム」の問題点とは??

国際協力機構初のトランスジェンダーの隊員が誕生

LGBT当事者もしくはアライによるレポート。今回は、国際協力機構初のトランスジェンダーの隊員となった永崎公志朗さんについてです。

永崎さんは女性として生まれましたが、性自認は男性のFTMです。
北九州市立大在学中から男性名を名乗っています。

大学では国際協力について学び、途上国で病気に苦しむ子供らを支援したいと考え、協力隊に応募しました。
応募時には「不合格したときに性同一性障害のせいと悩みたくない」と思い、戸籍上の名前である女性名で出願し、合格しました。

永崎さんがブログで一連の経緯をつづると、永崎さんと同じくトランスジェンダーだという人から「性別の問題でやりたい仕事に挑戦することをためらう人は多い」とのメッセージが寄せられ心が揺れ動いたそうです。
「自分のありのままを公表して働くことで同じ境遇の人が活動しやすくなることにつながれば」と決心します。

そして、合格後「自分は性同一性障害であり、永崎公志朗として活動したい」と、国際協力機構(JICA)に電話で申告しました。

するとJICAから、アフリカは性的少数者への理解が進んでいないということを理由に予定されていたアフリカへの派遣延期の通知を受けました。

永崎さんは申告したことへの後悔も込み上げ、人目をはばからず涙したそうです。

NEXT→ アフリカへの派遣は延期されたが…

パスポートで男女どちらでもない性別を表記できる国 オーストラリアとネパールの場合

LGBT当事者の中には、性別欄において男女どちらを選ぶべきか悩んでしまうという人もいます。
今回は、パスポートの性別欄で男女以外を選べる国について紹介します。

世界初、第三の性別表記を試行したオーストラリア

2011年、オーストラリアはパスポートにおいて第三の性別表記について定めた法律を世界で初めて施行しました。

パスポート発行の際、Xジェンダーやインターセックスなど、男女のどちらでもない性別を持つ人は性別表記を「X」と表記することが可能になりました。

一方でトランスジェンダーの場合は、「X」を選ぶことはできません。
しかし、医師の診断書があれば心の性を選ぶことが可能です。

オーストラリアパスポートの性別表記については、ポジティブな意見もありますが、ネガティブな意見もあるそうです。
それは、そもそも性別を表記する必要があるのか、Xと表記することで逆に差別を助長するのではないか、等です。

NEXT→ ネパールでは男女どちらでもない表記が可能

これからが本番!就活ノウハウをおさらいしよう!

2018卒の学生を対象とした新卒採用は、2017年3月が広報解禁となります。
しかし、ここ数年は採用活動の早期が続いており、外資系やベンチャー企業などを中心に、早くから採用活動を行う企業が増えています。
それに伴い早くから活動する就活生も増えており、特に今年は2月、3月が就職活動のピークになるのではと言われています。

ということで、今回はこれまでご紹介してきた就活ノウハウをピックアップしていきます。

就活のポイントは事前準備!

就職活動でポイントとなるのは、どれだけ事前準備をしたかです。

事前準備で特に重要なのは、自己分析と志望動機です。
自分のよさと、なぜその企業を志望しているのか、どんな角度から質問されても答えられるように、よく考え、整理しておくとよいです。

【就活ノウハウ】LGBT就活の先輩が教える「自己分析」

【就活ノウハウ】「自己分析」が必要な理由とは?  

面接のコツを抑えよう!

就活生が伝えたいことと、企業が知りたいことには、ややズレがあります。
そのため、一生懸命考えていった自己PRも、企業にはあまり魅力的に伝わらないことも。

企業がどんなことを知りたいかを知ることで、面接通過率は格段にあがります。それが、面接のコツです。

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【就活転職ノウハウ】面接でセクシュアリティに関わる質問をされたら?

まとめ

就職活動は初めてのことばかりで、緊張したり不安になることも多いのではないでしょうか。
特にLGBT当事者にとっては、これまで以上に自分自身のセクシュアリティに関わることで悩んだりすることもあるかもしれません。
そんなときは、相談窓口を利用したり、先輩に相談するなどして、一人で抱えこまえないようにしましょう。

これは必ず押さえよう!面接のコツ 就活ノウハウ講座

前回の面接で重要な「4つの壁」とは?に続いて、面接対策についてご紹介していきたいと思います。
面接の形式や面接官が変わっても、基本は変わりません。あなたらしく堂々とした態度で面接に臨むようにしてください。

個人面接

面接を受けるのは自分一人という形式の個人面接。
他の学生のことを気にしなくてもいいという点があり、自分のペースで話すことができるので自分をアピールするには最適と言えます。
その一方で面接官に自分のことを細部まで見られることになります。

個人面接でのコツは、自分の価値観や自己PR、志望動機をなどをよく考え、わかりやすく伝えられるようにまとめておくこと。
なぜそう思うのか?など、深掘りした質問にもこたえられるようにしましょう。

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面接で重要な「4つの壁」とは? 就活ノウハウ講座

面接には、個人面接・集団面接・グループディスカッションの三つの形式があります。
面接試験の形式や回数は企業によって異なります。形式やポイントを押さえておくことで、面接対策につながります。

一般的な面接の過程は第一次面接・第二次面接・第三次面接・最終面接となります。試験の形式や面接官もその都度変わり、選考のポイントも変わってきます。

第一次面接

自己PRや学生時代に力を入れてきたことなど人物が問われる傾向があります。
マナーや振る舞いなど第一印象も重要視されます。挨拶や言葉使いもきちんと丁寧にしましょう。

第二次面接

自己PRや志望動機についてより踏み込んだ質問をされます。業界・企業研究を十分にして自己PRがされているかどうか本質が見られます。ポイントは、自分の言葉で明確にアピールすることです。

第三次面接

志望する姿勢が問われます。人柄や適性を見られることが多いです。また、会社の方針や方向性に合った人であるかが見られます。ここでは、その企業に対する熱意や動機を伝えることが必要です。

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ストレートではない?性自認のきっかけとは

LGBT当事者もしくはアライによるレポート。今回は性自認のきっかけです。

LGBT当事者の中でも「自分がいわゆるストレートではない」と意識するタイミングやきっかけは人それぞれだと思います。

今回は自分の場合の話をしようと思います。
自分はLGBTでいうとTにあたり、MtXと自認しています。

高校時代までの自分

小さいころから赤やピンクのものを好んで選んだり、周りから「女々しい」と揶揄されることは度々ありました。
スカートを履きたいなどの女性でいたいという思いこそなかったものの、自分はいわゆる男らしい人ではないのだなということは自覚していました。

しかしそれが理由でいじめなどに発展することも特になく、自分自身の恋愛対象が女性であることもあり、特に深くセクシャュアリティについて意識することもなく過ごしていました。
学校でLGBTについての授業等も特になく、自分から進んで調べもしなかったので知識がなかった、ということもあります。

NEXT→ 性自認のきっかけとは?

LGBT就活生同士で悩みを共有できた。 LGBT当事者の就活体験記

今回はNijiリクルーティングを利用したLGBT当事者による就活体験記です。

大学3年生の8月頃。
私は就職するか、留学するか、卒業後の進路に悩んでいました。

留学も視野に入れた勉強を行っていましたが、いろいろ考えた末、やはり就職しようと考えました。

本格的に就活を始めたのは大学3年生の1月末頃だったと思います。
周りの友人はすでに就活を始めていた人もいて、焦りもありました。

また、私はLGBT当事者であることもあり、自分のセクシュアリティが就活でどの程度影響するのかということが不安でした。
私の場合は、自分でオープンにしなければセクシュアリティはわかりません。

選考でセクシュアリティをオープンにするつもりはありませんでした。
しかし、入社後はどうなるのだろう?とも考えていました。

そんなときにNijiリクルーティングを知り、就活の相談をしてみました。
相談してよかったことは、自分のセクシュアリティをオープンにして相談できたことです。

前述のとおり、私は就活でも入社後もカミングアウトするつもりはありませんでした。
しかし、セクシュアリティは私の大切なアイデンティティのひとつです。

働く上でも自分らしさは大切にしたかったので、Nijiリクルーティングさんだけにはセクシュアリティをオープンにして相談していました。

結果的に私は就活ではカミングアウトしませんでしたが、ありのままの自分で相談できたことで、不安が解消されたと思います。

その他にもLGBT当事者の友人と就活の情報交換ができたこともよかったです。

就活をしていると、当然、不合格になり落ち込むこともありましたが、いろんな人と交流することで楽しく取り組めたと思います。