就活中の18卒学生さんにオススメする今からやるべきこと3選

3月にナビサイトがオープンしてから5か月が経過しようとしています。6月に大手の選考が解禁になり、面接のピークが終わりました。

その中で、就職活動に苦戦している学生さんもいらっしゃるかと思います。まだ就活中の人、これから秋採用に向けて就活を始める人に向けて、改めて、行っておきたことについてお伝えしたいと思います。

志望業種・業界の再検討

この時期になると、業界を絞らずに見ている人よりも、すでに志望業界を決めて就活をしている人の方が多いかと思います。

しかし逆に、視野を狭めすぎている可能性があります。自分に合った業界や業種は、もしかすると今見ていないところにあるかもしれません。就活が進んだ今だからこそ、改めて考え直してみるのもオススメです。

自己PRの再検討

3月から就活をしている方だと、自己PRは既に固まっている人も多いかと思います。復習しなくてもすらすらと言えるようになっているかもしれません。

しかしここでもう一度じっくり、自己PRを考え直してみてはどうでしょうか。家族や、キャリアセンターのアドバイザー、友達などにきいてもらうことも大切です。

就活は企業と学生のマッチングの機会です。あなたの魅力を短い時間で最大限に分かってもらうためにも、よりわかりやすい自己PRになるように練り直すことが大切かもしれません。

相談してみる

就活は最終的に1人で行うものですが、周りに協力してもらうことが大切です。自己分析だけでなく他己分析を行ってもらうことは、とても役立ちます。

また、現在は大学でキャリアセンターが充実しているところも多いですし、新卒採用支援を行っている企業も多く存在します。特に就活を続けて時間が経つにつれて、気持ち的にも辛くなることもあるかと思います。

電話やメール、直接の面談などで、相談できる機関は増えていますので、1人で抱え込まないことが大切です。

最後に

就活はめぐりあわせです。日本に企業は400万社以上あると言われています。しかし、セクシュアリティの部分に関して言えば、まだまだ受け入れている企業は多くはありません。一方、どんな方にもマッチする企業は必ずあるはずです。

私は就活の後半辛くなってきた際には、「私を落とした企業を後悔させてやる」くらいの強い気持ちで就活していました。就活が長引くと辛いこともありますが、1人で抱え込まず、根気よく探し続けることが大切です。

インターンシップに参加するメリット

夏休み期間中にインターンシップを開催している企業は多くあります。また、既に就活を経験した方の中では、夏休みのインターンシップが初めての就活だったという方も多いです。今回はインターンシップに参加することで得られるメリットについてです。

インターンシップとは?

インターンシップは、働くことにおいて必要なスキルを身に着ける場だとされています。無給型もありますが、給料の出る場合も多く、よくアルバイトと混合されますが、実際はその目的が異なっています。

参加するメリット

インターンシップは参加したほうがいいのか、という疑問をよくききます。インターンシップになぜ参加するのか、その意味を大きく3項目にまとめてみました。

会社という組織を理解する

小中高そして大学と、学生生活を送ってきた中で、会社を知る機会はそう多くはありません。実際に社内で働く様子を見ることができるのは、インターンシップに参加することの大きな意味となるのではないでしょうか

社会人としてのマナーを得られる

部活の先輩後輩や、先生と生徒などと、会社における人間関係は全く異なっています。どれだけ仲のいい同僚でも、社会人としての基本的なマナーがあります。

たとえばメールや電話での言葉づかいや振る舞いなど、どんな仕事をするにも必要なことはある程度決まっています。就活でいきなり敬語の勉強などをしても難しいですよね。私も苦労しました。

本格的に選考が進む前にインターンシップに参加することで、マナーを身に着けることができると思います。

選考で有利になる

実際に選考には関係ないと打ち出しているインターンシップもありますが、多くの場合、インターンシップをした企業の選考を受ける場合は有利になります。仮に選考には関係ないと言っている企業の場合でも、学生側はインターンシップを通して会社への理解が深まっているでしょうから、参加していない学生に比べて企業理解という点で勝っているでしょう。また、上記で挙げたマナーなどの点で、就活において有利になるともいえます。

最後に

インターンシップに行ったことがないからと言って、就活がうまくいかないなんてことはありません。しかし就職を希望するのであれば、有利になることは明らかだだと思います。

また、どこの企業のインターンシップに参加するべきかわからないという声もあるかもしれませんが、上記の「会社という組織を理解する」「社会人としてのマナーを得られる」に関しては、どこの企業でも大きな差はないかと思います。

まだインターンシップのエントリーをしていない方は、ぜひ、体験できる内容などを見て、興味のあるところに参加してみることをおすすめします。

セクシュアルマイノリティの就職活動や職場の問題

セクシュアリマイノリティと一口で言っても、労働環境における問題はさまざまです。採用段階の問題としては、履歴書や媒体登録に記載する性別をどちらにするかということが挙げられます。(特にトランスジェンダーの方)

また、そもそも活動先の企業がLGBTに対して理解がなかったらどうしようといった不安から、就職活動を諦めてしまうといったケースもあります。

今回は、就職後の労働環境における問題について考えてみたいと思います。

 

セクシュアルマイノリティの就職活動や職場の問題

トイレが男女別の場合、自認する性別のトイレを使えなかったり、望む服装や髪型で仕事をすることができなかったりします。戸籍上と異なる性別で働きたい場合、まずカミングアウトしないとそれが実現しないという現状があります。

セクシュアルハラスメント

セクシュアリマイノリティに対してもセクシュアルハラスメントが成立します。環境的セクハラはとくにセクシュアルマイノリティの視点が重要になります。例えば、「彼氏(彼女)いないの?」や「いつ結婚するの?」などといった質問は、異性愛であることを前提とした発言であるため、セクシュアルマイノティの方からすると不快感を覚えます。

福利厚生

3つ目は、同性カップルのパートナーに関して、職場の健康保険や扶養手当などといった福利厚生を利用できないといった現状があります。

最後に

こういった職場問題がある中で、1つ大切になってくるのは、「アライ(Ally/同盟・支援の意味)」の存在です。「アライ」とは、LGBTを初めとする性的少数者を理解し、自分ができる行動を起こす支援者を意味します。「アライ」の存在は就職活動のしやすさや職場の働きやすさを大きく左右します。セクシュアルマイノリティの方々が働きやすい職場を目指すためには、「マイノリティへの配慮」だけではなく、多様な価値観を受け入れる職場を目指すことが大切です。

 

クローゼットで働くゲイの体験談

LGBT当事者orアライによるレポート。今回は「クローゼットで働くゲイの体験談」です。
※クローゼットとは、周囲にセクシュアリティを明かしていない=カミングアウトしていないことです。

私は現在、都内で社会人2年目として働く男性です。
セクシュアリティはゲイで、現在地元の友人以外にはカムアウトせずに過ごしています。クローゼットのゲイとして1年社会人として過ごしたうえでの経験を、皆さんに共有したいと思います。

生い立ち

はじめに軽く私の自己紹介をします。私は、姉と両親の4人家族の中で育ちました。小さいころから姉と仲の良かった私は、姉の影響なのか戦隊ものよりもプリンセスに惹かれるような子供でした。

はじめて自分がゲイだと気付いたのは中学生のときでした。好きになったのは同じ部活の先輩でした。しかし周りが異性との恋愛をする中で自分は異常だと思い、誰にもこの思いを言うことなく先輩は卒業していきました。
大学では理系だったこともあり、学生は男子ばかりで、ほとんど恋愛の話をすることなく、楽しく4年間を過ごしました。

就職してから

就活における苦労は特にありませんでした。女性ではないからか面接で結婚についてきかれることもなかったですし、特にゲイであることは就活に影響しなかったと思います。

就職は都内のメーカーにしました。もともと興味のあったことに関わる仕事をさせてもらっているので、仕事はすごく楽しいと思っています。
ただ、ゲイであることの苦労は、実際あります。

一番感じるのは会社でのイベントごとの際の飲み会です。
結婚されている方は奥さんや旦那さんについて、していないひとも最近の恋愛事情などを話すのが恒例になっていると言って過言ではありません。

特に私のような若い社員は「そんなに若いのに一切何もないなんてありえない」と根掘り葉掘りきかれます。
会社では誰にもゲイであることを言っていないため、毎回ごまかしていますが、だんだんと怪しまれていないか心配です。いずれは結婚について突っ込まれることを考えると、今からどうかわそうかと悩みます。

仕事に関しては楽しいので現在転職は考えていませんし、お酒を飲むことも好きなのですが、飲み会に関してはだんだんと足が重くなっています。
また、まったく意識していない部分で、よく「もっと男らしくしろ」と指摘されることがあります。これは昔から言われてきたことなので慣れっこといえば慣れっこですが、いまさら意識してなおすこともできず、これからも注意されつづけるのではないかと思います。

最後に

働いてみて、まだまだ日本社会は男性中心なんだと実感しています。
それも男らしい、ゲイでない男性です。うちの会社も含めて、LGBTへの理解が会社全体でどんどん広がっていってほしいと思っています。

トランスジェンダーの就活まとめ

18卒就活も、広報が解禁になって2カ月が経とうとしています。
実際に就活を始めてみると、業界や仕事において興味の幅が広がったり、自分自身のことについて新たな発見があったり、様々なことがあるかと思います。

もしかしたら、志望企業の面接でうまくいかず落ち込んでしまうことも。
時には休むことも必要ですし、少し視野を広げて違う業界をみてみたり、就活の先輩に話を聞いてみたりすることも、ブレイクスルーにつながります。

今回は、特にトランスジェンダーに絞り、過去の記事より、トランスジェンダーの就活を紹介します。

トランスジェンダー/Xジェンダーの性別欄

トランスジェンダーやXジェンダーの就活生の多くが、履歴書等の性別欄に悩んでいます。
性別欄で止まってしまい、なかなか進めないということも。

【就活転職ノウハウ】履歴書の性別欄どうする?トランスジェンダー。

トランスジェンダーの就活での服装

トランスジェンダーの場合、服装やパス度も気になるところ。
記事中では就活の先輩の事例も紹介しています。

LGBT就活・トランスジェンダーは服装や性別欄どうしてる?

トランスジェンダー パス度は就活に影響する?

LGBT×働くについてのまとめ

LGBT当事者の働く環境を整えようとする企業は徐々に増えてきました。
しかし、まだまだLGBT当事者にとって、様々な場面で困難を感じることも少なくありません。今回は、働く上で感じることについて、LGBT当事者のレポートを紹介したいと思います。

職場でカミングアウトせずに働く上での悩み

レズビアンの当事者によるレポートです。
カミングアウトをせずに働くことはできるけれど、だからこその悩みがあるというお話です。

career

FTMの働き方。自衛隊での体験。

トランスジェンダー(FTM)の当事者によるレポートです。
自分らしく働けるのではと考え自衛隊に入隊したものの、男女で分けられることも多く、違和感を感じるようになったそうです。

career

MtFの就活体験記「大手企業から内々定を得るまで」

トランスジェンダー(MTF)の当事者によるレポートです。
就職活動の面接において、カミングアウトするかしないか。
どちらも経験した結果、最終的にはカミングアウトをせずに就活をすることになったそうです。

【就活体験記】大手企業から内定を得るまで。トランスジェンダー編

まとめ

カミングアウトするかしかないか、どのような働き方をしたいかなど、人によって考え方や悩みはそれぞれ違います。
自分はどうしたいのかを考える際に、自分以外のLGBT当事者の体験レポートも参考にしてみてはいかがでしょうか。

LGBT就活 カミングアウトして働きたい?

LGBT当事者orアライによるレポート。今回はLGBTに関する調査報告です。

LGBT総合研究所の2016年5月の調査によると、調査の対象者となったLGBT層828人のうち、約60%が「LGBT に対する社会の理解は誤ったものが多い」と感じていることが分かりました。

友人や家族にLGBTであることをカミングアウトしたいという意向を持つ人は41.5%に上る一方で、カミングアウトしているのはごくわずかだという実態も浮かび上がりました。

ここには、メディアでの「オネエ系」タレントの捉われ方や表現に疑問を抱く人が多かったり、LGBTが注目されてきていても現実の対応は伴っていないなどの現状があるからなのだと思います。

そして約6割のLGBT層が、LGBTに対する社会の理解は誤ったものだと感じているそうです。また、約半数が職場や学校で、LGBTについて理解、配慮があることは重要なことだと思っているそうです。

○友人・家族・職場環境別の、カミングアウトをしている割合
友人…13%
家族…10%
職場…4%
LGBTフレンドリー企業と謳う企業が増えてきている中、職場でカミングアウトをしている人は4%です。しかしカミングアウトが絶対というわけではなく、周囲が理解し受け入れる環境で本人が働けるのならば、必ずカミングアウトする必要は無いのだと思います。

理解が誤っていたり少ないからか、LGBTに配慮した施設やサービスが少ないのだと思います。そのような環境でカミングアウトをすることは当事者にとって難しいようですね。多様性が推進されてきている中で、LGBTへの理解は注目されつつあります。しかし、まだ道のりは遠いようです。

私はアライとして生活しています。LGBTを知るきっかけは、大学の友達から話を聞いて初めて知りました。それまでは、全く知らずに生活をしてきました。しかし、LGBTを知ってからは、そして自分がアライであることを周囲に話すことで、私にカミングアウトをしてくれた友達が何人もいました。アライである人も、自分が支援者であり理解者であることを表現することが大切だと思います。

トランスジェンダー パス度は就活に影響する?

LGBT当事者orアライによるレポート。今回はパス度についてです。

MtF、FtMの方の多くが常に意識しているのが、「パス度」という概念。
ストレートを含めそれ以外のセクシュアリティの人にとっては理解しがたい問題かもしれません。
今回はこのパス度について取り上げようと思います。

パス度とは

トランスジェンダーの人以外にとってはパス度という言葉は聞きなれないかと思います。パス度とは、その名の通りパスする度合であす。

MtFであれば女性、FtMであれば男性が性自認ですので、外見も性自認と同じ性別に近づけたいというのが一般的です(そうでない人もいます)。
しかし身体の性別は違いますので、服装や髪型によっては、性自認の性別にみられないことがあります。
この、「自認している性別」にどれだけ周りから認識されているか、がパス度ということです。

パス度が低いことによる弊害

パス度が低い、つまり自認している性別と周りから認識される性別が異なっている状態だと、生活する上で問題が生じます。
たとえば、トイレの問題。自身では自認している性別のトイレを使いたくて使っても、周りからは男子トイレに女性が入ってきた(女子トイレに男性が入ってきた)と捉えられてしまいます。場合によっては通報などの騒ぎに発展してしまうので、注意しなければなりません。
トイレ以外にも、男女で区別している場面では周囲を混乱させることになりかねないので、パス度は高い方が物事がスムーズに進むのが現状です。

>>NEXT パス度は就活に影響するか

LGBTフレンドリー企業の紹介 LGBT就活

2018卒の就職活動が活発になってきました。nijipiを運営するNijiリクルーティングにも多くのLGBTの学生さんからご相談を頂いています。
今回は、LGBTフレンドリー企業としてnijipiインタビューに登場頂いた3社をご紹介します。

株式会社資生堂さん

女性社員の割合が高く、以前から女性活用に非常に力を入れられており、就職人気企業でもあります。
2014年の年末からはLGBTに関するダイバーシティも進められています。
2016年にはTOKYO RAINBOW PRIDEに出展し、メイキャップアドバイスやサンプル配布などを行いました。
2017年1月には同性パートナーシップ制度が開始され、より一層LGBT当事者が働きやすいLGBTフレンドリー企業へと進化しています。

interview

スターバックス コーヒー ジャパン株式会社さん

アメリカシアトルで誕生したスターバックスさん。
創業より多様な個性を尊重する企業文化であり、LGBT当事者の方もたくさん活躍されています。
2017年1月には同性パートナーシップ制度が開始され、1月時点で4名が申請をされているそうです。

interview

株式会社丸井グループさん

あらゆる顧客のニーズに応えようと、LGBTに関わるサービスを充実させている丸井グループさん。
靴やスーツなど、豊富なサイズを展開し、誰も自分らしい服装を選べる店舗にしています。
2016年のTOKYO RAINBOW PRIDEでは、渋谷モディの大型ビジョンがレインボーとなったことも印象的でした。
社内でもLGBTアライを増やそうと、研修などを積極的に行われています。

interview

職場でカミングアウトしている人は4.3%

LGBT就活生のみなさんは、職場でカミングアウトをしたいと考えていますか?

今回はLGBT総合研究所が発表した「LGBTに関する意識行動調査2016」をもとに、LGBT当事者の働く環境についてです。

LGBT当事者と非当事者で認識にギャップがある

「職場や学校で、性的マイノリティに関する差別的な言動や行動を見聞きしたことがある」に対し、「はい」と回答した結果には、LGBT当事者と非当事者ではギャップがありました。

LGBT当事者 27.1%
LGBT非当事者 11.1%

この結果から、LGBT非当事者にはまだまだ認識していないところで、LGBT当事者は差別的な発言を感じていることがわかります。

カミングアウトしたい人は41.5%

LGBT当事者に聞いた「仕事や生活に支障がなければカミングアウトしたいか」に対し、41.5%が「はい」と回答しています。
その一方で、「職場でカミングアウトしている」と回答する当事者は4.3%にとどまりました。
現状では、カミングアウトをしたくても、できないと考えている人は多いことがわかりました。

LGBTに理解や配慮を望む人は51.6%

「職場や学校での理解や配慮を望む」と回答するLGBT当事者は51.6%という結果も出ています。

また、LGBT当事者に聞いたLGBT向け施策の実態について「今後(も)あったらいいと思う施策」という質問に対しては以下のような回答となっています。

1位 33.3%
福利厚生での同性パートナーの配偶者扱い

2位 30.4%
性同一性障がいを含むトランスジェンダーの従業員などへの配慮

3位 38.1%
差別の禁止の明文化、経営層などの支援宣言

まとめ

LGBT当事者と非当事者で認識にギャップがあること、カミングアウトしたいけれどできないというLGBT当事者が多いことがわかりました。
日本でも、LGBTに理解と配慮をしようとするLGBTフレンドリー企業は徐々にですが、増えてきています。
このようなデータが、LGBTフレンドリー企業がさらに増えるきっかけになれば、と思います。

参照元
LGBT総合研究所「LGBTに関する意識行動調査2016」