世界のLGBT事情。中国の場合。

今回は日本のお隣の国、中国のLGBT事情を見ていきたいと思います。中国というとどのようなイメージを持つでしょうか?LGBTに関する用語から実情まで簡単に紹介します。

同志という言葉

“同志”は、性的少数者を表す語になっています。ほとんどの場合、男性の同性愛者、ゲイを表しています。
はじめは、1989年に香港の同性愛映画祭で、そのイベントの名前が主催者によって、中国語で香港同志影展と名付けられたことに始まったようです。
以降同性愛者を主にLGBT全体を指す言葉として使われ始め、今では北京LGBTセンターの中国語の名前も、北京同志中心になっています。

元々の意味

同志という言葉自体は、1989年の以上の言葉で生まれたわけではありません。本来の意味は、友達間で呼び合う時の呼称として使われていたようです。
現代になると、“志を同じくする人”のことの意味で、中華民国の革命期に、毛沢東らが用い始めたようです。
現在の中国の国家主席である周近平は、「私を主席でもなく、総書記でもなく、(本来の意味で)同志と呼んでほしい」と述べています。若者の間で多く使われるLGBTの意味での同志ではありますが、60歳を超える彼も意味は知っているんですね。

他のLGBT用語

中国語でLGBTのそれぞれ翻訳は以下の通りになります。

ゲイ…男同性恋者
レズビアン…女同性恋者
バイセクシュアル…双性恋者
トランスジェンダー…跨性別者

跨の字は日本語でまたぐと読みます。日本語と少し違いますが、意味を推測できますね。
ちなみにセクシュアル・マイノリティは“性少数”と書きます。しかし現在では同志またはLGBTと書いてあることの方が多く感じます。

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性別で分けられる色。誰もが自分の好きな色を選べる社会にしたい

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出展:http://randoseru.tokyo/index.html

LGBT当事者もしくはアライによる「セクシュアリティ」に関するレポートを紹介するシリーズ。
今回は様々な場面で区別される男女に疑問を持つ方のレポートです。

自分の好きな色

「どうして男子のランドセルは黒で、女子は赤なのか」。

小学生の時、ふとそんなことを思うようになった。
当たり前のように買ってもらった赤いランドセルを何の疑問もなく使っていたけれど、私はそこに強い違和感を覚えた。
黒が好きな女子だって、赤が好きな女子だっているはずなのに、どうして男子は黒、女子は赤と決められているのか不思議に感じた。
その他にも銭湯ののれんや公衆トイレのマークなど、日常生活の中で「男性」と「女性」をはっきり意識することがあった。

最近はランドセルのカラーバリエーションが増え、水色や紺色など様々な色のランドセルを背負った子どもたちを見かけるようになった。

色が増えたことによって子供たちが自分の好きな色を選べるようになった利点もあるが、性別を超えた「自分自身の好きな色」を選択できることはとても良いことだと感じている。

幼少期に「男の子だから、女の子だから」という視点をできるだけ意識させないのは大切ではないだろうか。
子供の頃に受けた傷がトラウマとなって大人になってからも苦しめられる人がいるように、幼少期の体験はその人の価値観を形成する大きな要素になりえる。

性差を意識させないことは、その後のLGBT理解に大きくつながっていくのではないだろうか。
LGBTへの理解が少しずつ広まってきたとはいえ、セクシュアルマイノリティを差別もしくは嫌悪する人も多い。私はそういった人たちに理解をおしつけることは違うのではないかと思う。
LGBTへの理解を普及させながら、周囲からの冷たい視線とどう折り合いをつけていくのかが大切だと感じた。
誰もが「自分自身の好きな色」を胸をはって言えるような世の中にしていきたい。

就活とLGBT。服装やカミングアウトなど。 就活ノウハウ講座

就活において、セクシュアリティに関わることで悩むLGBT当事者は少なくありません。
今回は、就活とLGBTをテーマに記事を紹介していきます。

カミングアウトする?しない?

カミングアウトするかしないかは、個人の自由ですが、どうすべきか悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

▼カミングアウトせず就活したMTFの学生の場合

【就活体験記】大手企業から内定を得るまで。トランスジェンダー編

▼カミングアウトして就活したXジェンダーの学生の場合

【就活体験談】Xジェンダーという個性を就活でどういかすか?

LGBTフレンドリー企業の探し方

カミングアウトするしないなどに関わらず、できればLGBTフレンドリーな会社に入社したいというLGBT学生は多いです。
また、LGBTのダイバーシティが進んでいる企業は、多様な個性を尊重することで成長しようとしている企業なので、今後の成長性も高い可能性があります。

▼LGBTフレンドリー企業の探し方、4つのポイント

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まとめ

LGBTといっても、就活の上での悩みは人それぞれです。
自分がどんな働き方をしたいかによって、就活の仕方や、志望する企業も異なります。
悩んだら、信頼できる人に相談するなどして、楽しみながら就活をしましょう。

「LGBTフレンドリーだから」は志望動機になる?「志望動機の書き方」 就活ノウハウ講座

就活において「志望動機」をしっかり考えておくことは重要なことです。なぜなら、志望動機は面接や履歴書など様々な過程において求められるからです。今回は就活における志望動機の書き方をご紹介したいと思います。

なぜその企業で働きたいのか?

志望動機を書く手順として“自分はなぜこの企業に入りたいのか”ということを考えてリストアップしてみましょう。

社風、企業理念、事業内容、福利厚生など、まずは書き出してみるといいです。

また、なぜ働きたいのかをリストアップする上で、その企業を深く知ることが必要になってきます。
企業のコーポレートサイトや採用情報、新聞やニュースなどの情報を収集するのもよいです。

志望動機の書き方

志望動機を書く際には構成を組み立てることが重要です。

1 最初に結論を書く
2 希望する業界への志望動機
3 希望する会社への志望動機
4 入社したらやりたい事・できる事
5 やる気のアピールや決意表明

この順序で組み立てていくと、読みやすいので相手に伝わりやすいです。

また、自分の長所を踏まえ、その会社でどんな活躍ができるのか、どんなことをやってみたいのかも同時に考えてみましょう。
それらは、自己PRにもつながりますし、自分の想いを言葉にすることで、熱意が伝わります。

志望動機に「LGBTフレンドリーだから」は書いていいの?

最近では、LGBTフレンドリーであることを社外に発信する企業も増えてきました。

LGBTフレンドリーであることをきっかけにその企業に興味を持った、より志望度が上がったということであれば、志望動機に加えてもまったく問題ありません。
実際に、LGBTフレンドリーであることを発信するようになってから、LGBT当事者・非当事者に関わらず、「LGBTフレンドリーに興味を持って応募をしてくれる人が増えた」という企業は多いです。

LGBTフレンドリー企業はたくさんあるので、志望動機が「LGBTフレンドリーだから」だけだとやや弱いです。
その他にも興味をもったポイントを書くと、より説得力が増していきます。

見られている?会社説明会で気を付けたいこと 就活ノウハウ講座

会社説明会では、企業概要や理念・仕事の内容やどんな人材が欲しいかなどの話をされます。
参加する前の準備次第で、より参加する意義のあるものになります。
また、LGBT学生の中には服装を気にしている人もいるのではないでしょうか。

事前に下調べをしておこう

説明会に行く前に、その企業のホームページなどを見てある程度企業情報を知っておきましょう。
そうしておけば、当日に企業の方に質問したいと思うことが見つかるかもしれません。

また、ニュースサイトで企業がどのようにメディアで取り上げられているかなどを把握しておくと良いでしょう。

説明会の態度はみられている

説明会では、人事の人が学生を見る機会でもあります。
次のようなことに気をつけると、好印象を持たれます。

・遅刻しない
・早く行きすぎない(開始5~10前がちょうどよいです)
・話を聞いているときは、話をしている人の方を見て適度にうなづく
・質問をする

どんな服装で参加すればいい?

会社説明会に参加する際は、リクルートスーツの着用が一般的です。
上記でも述べたように、人事から見られているということに注意して、身だしなみを整えましょう。

・髪に寝ぐせがついていたり、ボサボサになっていないか
・スーツのサイズはちょうどよいか(サイズが合っていないとだらしない印象を与えます)
・ネクタイがまがっていないか
など

ただ、LGBT当事者の学生の中には、リクルートスーツの着用に抵抗があるという人もいます。
リクルートスーツは義務ではないので、それにかわる清潔感のある服装でも原則的には問題はありません。

また、自由な服装で参加OKな企業もあります。
そういった企業の説明会に参加時する際は、普段着ているような服装でかまいません。
ただし、清潔感のある身だしなみはこころがけましょう。

LGBTを理解し支援する「アライ」を増やすには?

今回は、最近「LGBT」と並んで広く知られるようになってきた「アライ」についてお伝えしたいと思います。
アライとは、性的少数者を理解し支援するという立場を明確にしている人を指します。

アライの語源は?

「アライ(Ally)」を辞書で引くと、盟友、味方、同盟者といった意味が載っています。
「アライアンス(Alliance=同盟とか連合、協調という意味)」の関連語ですね。
日本語でひとことで言うなら「支援者」です。

アライが使われる前は?

アライという言葉が輸入される以前は、「フレンドリー」という言葉を使っている人が多かったようです。
LGBTにフレンドリーな人、といった使い方です。

「フレンドリー」は、「差別しません、友達です」といったニュアンスです。
「アライ」はというと、「フレンドリー」よりさらに一歩進んで、より積極的に支援する人、LGBTの社会的地位向上や権利擁護、平等の達成、ホモフォビア(同性愛嫌悪)やトランスフォビアをなくする運動に協働してくれる人、といったニュアンスがあります。

アライを増やすために

LGBT当事者が自分らしく生きられる社会にするためには、LGBT当事者以外の理解が欠かせません。
そのため、アライの存在はとても重要で、大切です。

そんなアライを増やすために、国、自治体、企業、団体等が、様々な活動を行っています。
日本最大のゲイ・パレードである、TOKYO RAINBOW PRIDEも、その活動のひとつであると言えます。

また、「アライ」を表明するステッカーや、バッジなどを配布している企業も増えてきました。
nijipiを運営するNijiリクルーティングでも、アライマークを製作し社内外で配布するなどしてアライを増やす活動を行っています。

Nijiリクルーティングのステッカー

誰でも気軽に入れるLGBTフレンドリーカフェ

新宿二丁目にはLGBT当事者が経営する店舗がたくさんあります。しかし、同じLGBT当事者といっても、スナックやバーといった店に入るのは勇気がいるという方も少なくありません。

今回は、LGBT当事者だけでなく誰でも気軽に入れるLGBTフレンドリーなカフェ、レストランをご紹介します。

irodori

「irodori(イロドリ)」は、アジアン料理が楽しめるカフェダイニングです。
アジアン料理を日本人向けにアレンジしたオリジナルメニューが好評です。

有名なトランスジェンダーの杉山文野さんがオーナーを務め、TOKYO RAINBOW PRIDEにも出展していました。

店内は明るくオシャレな雰囲気で、LGBT関連の書籍も置いてあり、自由に読むことが出来ます。

一人でも、友人と一緒にでも、気軽に遊びにいくことができます。

拠出 irodori(http://irodori-newcanvas.com)

irodori
〒150-0001
東京都渋谷区神宮前2-14-17 1F
TEL 03-6804-3736

営業時間
月~木・日・祝
12:00~16:00(LO15:30)
18:00~24:00(LO 23:00)

金・土・祝前日
12:00~16:00(LO15:30)
18:00~26:00(LO 25:00)

店舗休日:不定休

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「LGBTブーム」と表現されることへの違和感

LGBT当事者もしくはアライによるレポート。今回は「LGBTはブームなのか」についてです。

最近私の周りに「LGBTってきいたことある?」と聞くと、「最近よくニュースできくから知っている」「最近流行っているよね」という返答をもらうことが多くなりました。
テレビをつけた際にたまたまニュースで「LGBT特集」をやっていたこともあります。

しかし私を含め、LGBT当事者の中には、LGBTが流行りと言われることに対してあまりよくない感情を抱いている人もいるかと思います。
今回は、LGBTは流行なのかについて考えたいと思います。

流行りとは何か

そもそも流行りとはどういう意味か、“流行”で辞書を引いてみるとこのような説明があります。

ある現象が、一時的に世間に広まること。特に、ある型の服装・言葉あるいは思想・行動様式などがもてはやされて、一時的に広く世間で用い行われること。はやり。(大辞林)

その他の辞書でも、大方同じような説明がされています。まさしく知っている通りの意味だと思います。
どの辞書にも共通しているのが“一時的”という言葉。つまりLGBTが流行であるということは、現在話題になっているが時を経てそれがおさまるということになります。

過去にもLGBTの流行はあった!?

過去には90年代にもゲイブームと呼ばれる現象がありました。
当時は同性愛をテーマとしたドラマも放送されました。

確かにインターネットが今日ほど発展していなかった90年代において、ゲイという存在が知られるようになったのはいいことだったと思います。
現在のLGBTブームでも、「LGBTは13人に1人、あなたの周りにもいるよ」という言い方がよくされますよね。

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国際協力機構初のトランスジェンダーの隊員が誕生

LGBT当事者もしくはアライによるレポート。今回は、国際協力機構初のトランスジェンダーの隊員となった永崎公志朗さんについてです。

永崎さんは女性として生まれましたが、性自認は男性のFTMです。
北九州市立大在学中から男性名を名乗っています。

大学では国際協力について学び、途上国で病気に苦しむ子供らを支援したいと考え、協力隊に応募しました。
応募時には「不合格したときに性同一性障害のせいと悩みたくない」と思い、戸籍上の名前である女性名で出願し、合格しました。

永崎さんがブログで一連の経緯をつづると、永崎さんと同じくトランスジェンダーだという人から「性別の問題でやりたい仕事に挑戦することをためらう人は多い」とのメッセージが寄せられ心が揺れ動いたそうです。
「自分のありのままを公表して働くことで同じ境遇の人が活動しやすくなることにつながれば」と決心します。

そして、合格後「自分は性同一性障害であり、永崎公志朗として活動したい」と、国際協力機構(JICA)に電話で申告しました。

するとJICAから、アフリカは性的少数者への理解が進んでいないということを理由に予定されていたアフリカへの派遣延期の通知を受けました。

永崎さんは申告したことへの後悔も込み上げ、人目をはばからず涙したそうです。

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パスポートで男女どちらでもない性別を表記できる国 オーストラリアとネパールの場合

LGBT当事者の中には、性別欄において男女どちらを選ぶべきか悩んでしまうという人もいます。
今回は、パスポートの性別欄で男女以外を選べる国について紹介します。

世界初、第三の性別表記を試行したオーストラリア

2011年、オーストラリアはパスポートにおいて第三の性別表記について定めた法律を世界で初めて施行しました。

パスポート発行の際、Xジェンダーやインターセックスなど、男女のどちらでもない性別を持つ人は性別表記を「X」と表記することが可能になりました。

一方でトランスジェンダーの場合は、「X」を選ぶことはできません。
しかし、医師の診断書があれば心の性を選ぶことが可能です。

オーストラリアパスポートの性別表記については、ポジティブな意見もありますが、ネガティブな意見もあるそうです。
それは、そもそも性別を表記する必要があるのか、Xと表記することで逆に差別を助長するのではないか、等です。

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