ストレートではない?性自認のきっかけとは

LGBT当事者もしくはアライによるレポート。今回は性自認のきっかけです。

LGBT当事者の中でも「自分がいわゆるストレートではない」と意識するタイミングやきっかけは人それぞれだと思います。

今回は自分の場合の話をしようと思います。
自分はLGBTでいうとTにあたり、MtXと自認しています。

高校時代までの自分

小さいころから赤やピンクのものを好んで選んだり、周りから「女々しい」と揶揄されることは度々ありました。
スカートを履きたいなどの女性でいたいという思いこそなかったものの、自分はいわゆる男らしい人ではないのだなということは自覚していました。

しかしそれが理由でいじめなどに発展することも特になく、自分自身の恋愛対象が女性であることもあり、特に深くセクシャュアリティについて意識することもなく過ごしていました。
学校でLGBTについての授業等も特になく、自分から進んで調べもしなかったので知識がなかった、ということもあります。

NEXT→ 性自認のきっかけとは?

Xジェンダーという個性は就活でどうみられるか?LGBT当事者orLGBTアライによるレポート

135ae518774f45459c9212996c098dd8_s

LGBT当事者もしくはアライによる「セクシュアリティ」に関するレポートを紹介するシリーズ。
今回は就活の体験記です。

男女に捉われない考えを活かしたい

私はMTXを自認しており、ネクタイなど男性らしい服装などを心ぐるしく思います。

私は就活においてXジェンダーであることはオープンにしていました。私はトイレや更衣室の問題があるわけでもなく、またこれがひとつの個性だと思ったからです。
なので隠すよりもむしろ、「男らしい、女らしいというのが嫌いです」と積極的に伝えていました。

3月に就職活動を始めたとき、主にアパレル業界をみていました。
セクシュアリティがXジェンダーであることから「男女に捉われない」という考えが活かせると思ったこと、そしてもともと服が好きだったからです。

しかしなかなか思うように進まず、内定まで至りませんでした。
「男女に捉われないブランドやショップ」というのはおもしろいと言ってはもらえましたが、ビジネスとして成り立たせるのは難しいとのことでした。

就職活動を始めて数か月、内定がなく若干焦り初めていた頃、周りの人との相談も含め、視野を広げました。そこで気づいたことがありました。
Xジェンダーというだけで内定とはならないということを。

Xジェンダーという個性だけでは内定はとれない

Xジェンダーが自分のひとつの個性であるという考えは今も変わっていません。
しかしそれが企業側からみて面接を通過させ、内定を出し、ビジネスを任せる理由までにはならないのです。

メンズレディース以外の服の需要は一定数ありますが、マーケットとして大きくはありません。

自分自身の経験を活かし何ができるのかもう一度考えなおし、ありのまま生きられる人を増やしたい(もちろん自分も含め)という思いに気づきました。

それを過去や会社のビジョンに結びつけて話し始めたとき、内定をもらうことができました。

上記の思いに合致する会社、内定先はいくつかありましたが、最終的に人材業界に決めました。自分自身のセクシュアリティと向き合っていなければ知らなかった会社です。

就活でセクシュアリティをオープンにするかどうかは人それぞれ

就活においてセクシュアリティをオープンにするかどうかは人それぞれでいいと思います。私もXジェンダーであることを隠していればもらえた内定があったかもしれません。

しかし一番理想なのは、カムアウトする必要のない世の中です。
ありのままにいられる人を増やすために、内定先で勤めていこうと思います。

Xジェンダーと就職

0348c9d83d0930754c14a305a8e61a97_s

LGBTはセクシュアルマイノリティの
一部にすぎない

LGBTという言葉の認知度は高まってきています。
LGBTとは、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの頭文字を取ったものです。
しかし、LGBTはセクシュアルマイノリティの一部にすぎず、その他にも多様なセクシュアリティがあります。

その中でも今回は、「Xジェンダー」に着目して、Xジェンダーと就職について考えてみようと思います。

そもそもXジェンダーとは?

LGBTは知っていてもXジェンダーという言葉は聞いたことはないという人も少なくありません。

Xジェンダー(X-gender)とは、出生時に割り当てられた女性・男性の性別のいずれでもないという性別の立場をとる人々を指す。

女性・男性の性別のいずれでもない性別を区分するかぎりでは、中性というあり方、無性というあり方、両性というあり方、性別という枠組みから脱するというあり方、女性か男性か定まりきらない流動的であるというあり方など人により様々である。

Wikipediaより
https://ja.wikipedia.org/wiki/X%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%83%B3%E3%83%80%E3%83%BC

上記のように、Xジェンダーの中にも様々なアイデンティティがあります。
また、これは性自認の問題であるので、性的指向は人によって異なります。

Xジェンダーが
就職で気になるのは服装

制服が男女に分かれている、制服はなくても男性はスーツにネクタイ、女性はスカートにパンプスなど身体の性によって服装に規定があるという会社も少なくありません。

しかし、Xジェンダーは性自認が男性か女性かのどちらかはっきりしているわけではないため、そういった会社で働くことに抵抗を感じる人も多いです。
そのため、就職先を選ぶ際に自由な服装で働けるかどうかを優先する人も多くいます。

服装自由な職場の探し方

近年では服装が自由な会社も増えてきました。制服はあるけれど男女共通という会社もあります。

服装自由な会社は、ナビサイトでも検索することができます。
例えば就職や転職のナビサイトには検索条件に「服装自由」の項目にを入れているところもあります。

また、検索キーワードで「服装自由」を入力して検索しても多数の企業が出てきます。

パッションナビ
ベンチャー企業に特化した就職ナビ
https://www.passion-navi.com/

企業検索画面の「企業の特徴」に「私服通勤OK」がある。

002

リクナビNEXT
大手転職サイト

http://next.rikunabi.com/

検索画面の「こだわり条件」に「服装自由」がある。

ファイル_000

入社後後悔しないために

服装以外にも、Xジェンダーが気をつけたいのは、仕事内容やキャリアパスです。

男女によって仕事内容やキャリアパスが違うという会社もあります。
入社後に後悔しないためにも、選考の段階で、自分の希望する仕事内容やキャリアパスを選択することは可能なのかを確認することも大切です。