女優のベックス・テイラー=クラウスがレズビアンであることをカミングアウト

『The Killing』などに出演していた女優のベックス・テイラー=クラウス(22)が、ゲイ(レズビアン)であることをカミングアウトしました。

5bdeb6f167be5df9b32a2363abe0137d_s

彼女は『The Killing』等の作品でバイセクシュアルやレズビアンの役を演じていたこともあり、ファンの間では同性愛者ではないかとの噂が飛び交っていました。

11月17日、彼女はライブストリームチャットサービスのYouNowでファンとのやり取りをする前に、Twitterで以下のツイートをしました。

“hello my name is bex and yes the rumors are true I am v gay,”
(こんにちは、私はベックス、そしてそう、噂は本当よ、私は同性愛者です)

今まで噂に対し、同性愛者ではないと否定してきた彼女ですが、今回カミングアウトするに至って決心したようです。

ファンに、「カミングアウトするにあたって、こわくはなかったのか」と尋ねられた彼女は、「怖かったわ、とてもね」と答えています。

そしてカミングアウトを今回するに至って、「現在、LGBTの団体内や、その周りにあらゆる恐怖や憎しみが存在している現状がある。そして我々は、それらの解決に向かって進んでいくことが今大切なこと。たとえ怖いとしても、堂々とすること、怖いとしても、強くいること。私は私、私が同性愛者であることは誰にも変えることはできないわ」と語っています。

先日の大統領選でドナルド・トランプが勝利しました。この現在の政治情勢が、彼女が同性愛者であるという自分自身に正直に生きることを後押ししたと答えています。

彼女も述べているように、過激な発言を繰り返していたドナルド・トランプが大統領に就任することが決まりました。LGBTなどのマイノリティは、就任が決まった直後から、襲撃に遭うなどの被害が存在しています。

この事実を受けトランプは襲撃はやめなさいとのコメントを出してはいますが、オバマ政権の時期に比べてマイノリティの環境が悪くなっていくことは想像できます。

そのような中で、彼女らのような有名人がLGBTであることを公言することは、アメリカおよび世界中のLGBTにとって、大きな勇気になるように感じます。

反LGBTのマイク・ペンスがアメリカ次期副大統領に

ハフィントンポストUS版「Queer Voices」編集統括ミケランジェロ・シグノリルのレポートにて、マイク・ペンス次期副大統領について語られていたので紹介します。

8d3cc9e9ea2aeb7389201d0aff970ae5_s

大統領選の期間中、ドナルド・トランプは比較的LGBTに寛容であるとの報道もありました。
その理由には、ゲイの友人がいる、エルトン・ジョンの同性婚にお祝いのメッセージを送った、「LGBT」という表現を使っている、2015年に最高裁がアメリカ全土での同性婚の合法化を認めた件について「解決済み」と答えた、などが挙げられています。

しかし、その一方で次期副大統領には、LGBTに厳しい態度を取るマイク・ペンスを選びました。

ドナルド・トランプは、政権運営において、自分自身を「取締役会長」に近い立場とし、副大統領を「最高経営責任者」(CEO)あるいは「最高執行責任者」(COO)のような立場にする計画を立てていると言われています。

これは副大統領に大きな権力を与えることにつながるため、「史上もっとも権力を持つ副大統領」になるだろうと言われています。

反LGBTの態度を取るマイク・ペンスが副大統領になることで、同性婚が認められなくなったり、あらゆる面でLGBTの権利が低くなったり奪われたりするのではないか、と危惧されています。

ミケランジェロ・シグノリルは、「もしトランプが、大統領としてLGBTの問題に干渉せず、ペンスのような人々にやりたいようにさせておくのなら、LGBTの権利に対する攻撃はすでに進んでいると考えていい」と語っています。

参照
http://www.huffingtonpost.com/entry/mike-pence-assault-lgbtq-equality_us_58275a17e4b02d21bbc8ff9b

ミス・トランスジェンダーを決める大会、ジャカルタで秘密裏に開催

LGBTに対してネガティブなイスラム強硬派が多い、インドネシアのジャカルタで、ミス・トランスジェンダーを決める大会が秘密裏に開催されました。

65ee8283605a42da147cd91f339cee83_s

イスラム強硬派に大会を知られてしまった場合、暴力などの危険性があるため、大会関係者や参加者は、秘密裏に準備を進め当日を迎えました。

大会主催者であるナンシー・イスカンダールは次のように語っています。

「イスラム強硬派化にこのイベントがあることを事前に知られれば、私たちは攻撃される可能性がありました。だから私たちは最後まで秘密にしておきました」

大会当日は、約200人が会場を埋め、34人のトランスジェンダーが美しさあふれる、エネルギッシュなショーを行いました。

今大会の優勝者であるキエナブ・タッピーは、28歳のジャカルタの代表です。
彼女は下記のようにコメントしています。

「私はとても嬉しいです。泣きたいぐらい嬉しいです。

今夜はワリア(トランスジェンダーを意味するインドネシア語)としての権利に対する私の闘いの始まりです。

私は、社会で受け入れられ、評価され理解され、他のインドネシア人と平等になることを望んでいます。
私はそれを達成するため一生懸命働くつもりです」

この大会が開催されたことは、インドネシアにおけるトランスジェンダーや、セクシュアルマイノリティの人々に勇気を与えたようです。

LGBTに優しいベルギーが大切にしていること

LGBT当事者もしくはアライによるレポート。今回は、LGBTフレンドリーな国、ベルギーについてです。

worldheritage647_1_20120628013219

LGBTに優しい国、ベルギーの約20年間の歩みと、首都ブリュッセルのLGBTの祭典「プライド」が大切にする「少数派に優しい社会」について、ブリュッセル在住のフリーライター・栗田路子さんのレポートを紹介します。

世界で2番目に同性結婚を合法化したベルギー

2016年で21回目を迎えるブリュッセルのプライド・パレードが始まったのは、1996年のことでした。
当時のブリュッセル市長に猛反対されながら、たった2500人で市内を歩いたのが始まりでした。でも、毎年仲間が少しずつ増えて2000年代初めに、2万人を超えたころから市民権を得て弾みがついたそうです。

その頃、『同性結婚の合法化』を公約に掲げていたエコ政党や社会党がプライド・パレードをともに歩いて大勝利し、新政権下の2003年6月、際立った反対もなく同性結婚は公約通りに成立しました。

ベルギーはこうして、オランダに次いで世界で2番目に同性結婚を合法化し、翌年の2004年にはカップルの片方がベルギー在住であれば、外国籍であってもベルギー内で合法的に結婚が成立するようになりました。
以来、人口1000万人のこの国で年間1000組を上回る同性カップルが、合法的に家庭を築いています。アフリカや中東を中心に、同性愛による迫害を理由に、ベルギーに難民として庇護申請する者も毎年1000件を超えているのです。

多様なセクシュアリティが自然に受け入れられている

ベルギーでは、身近な人同士でも自分のセクシュアリティを受け入れて暮らしているようです。

例えば友達がゲイであることをカミングアウトしたら、周囲の友達がお祝いのパーティを開くなど、とても寛容であることが分かります。カミングアウトもそれを受け入れることもごく自然なことのように見受けられます。

また、政治家にもカミングアウトしているLGBTが少なくありません。前首相エリオ・ディルポ氏は、社会党党首時代に、ゲイであることを公表しました。ブリュッセル首都圏政府の内務長官を務めたブルノー・ドゥ・リル氏(ブリュッセル議会議員、緑の党)は、同性結婚をして養子を迎えています。

もちろん、政治家ばかりではなくデザイナーやアーティストなどのクリエイティブな世界では、ゲイでないと肩身が狭いとまで囁かれています。今日のベルギー社会では、身近にLGBTとして普通に生きている人が多いのです。

まとめ

ベルギーは多様性を受け入れていて誰もが暮らしやすい国だと思いました。このように自分を隠すことなくオープンにしていて、なおかつ相手もそれを受け入れている社会だと幸せに感じる人も多いのかなと思いました。

日本は、ベルギーに比べるとまだまだ劣っていると思います。これから日本も、すべての人が暮らしやすい国になる日が待ち遠しいですね。

 

 

記事参照
http://www.huffingtonpost.jp/2016/05/05/belgium-lgbt-pride_n_9853762.html

写真拠出
http://dlift.jp/photo/photoDisplayCountry72

レズビアンカップルに育てられた男性のスピーチ

LGBT当事者もしくはアライによるレポートシリーズ。今回はレズビアンカップルに育てられた男性のお話です。

ご存知の通り、アメリカでは全土で同性婚が合法化されています。今回取り上げる動画は、まだ同性婚が認められていなかった時代のアイオワ州での、ある大学生のスピーチです。

動画の概要

スピーチをしているザックはアイオワ大学に通う学生の1人です。
アイオワ州では当時同性パートナーシップ法を廃止する案があり、それに対する主張としてスピーチをしています。

レズビアンカップルに育てられたザックは、両親が男女でなく女性2人であることで、他のアイオワ州の家族と異なっていることは何もないと主張しています。

彼自身とても堂々としており、「アイオワ大学で優秀な成績をおさめ、ボーイスカウトをし、小さなビジネスもしている。こんな私がもしあなた方の息子であれば、あなた方は私を誇りに思うだろう」と発言しています。

また締めの言葉として、両親の性的指向は、子供の性格になんら影響はしないと言っています。

優劣という言葉を使わない

彼は3分のスピーチの中で、私の両親は2人とも女性であるから男女の両親よりこんないいことがある、悪いことがあると言った言い方を決してしていません。

主張はあくまで「違っているけど同性パートナーシップも認めてほしい」ではなく、「他の家族と何も変わりはない」です。

自らの家庭を特別視することもなく、また卑下することもない彼の一貫した姿勢にとても感動させられました。

中盤で自分自身のことは、成績が優秀でビジネスなどもしている、と表現していますが、女性2人に育てられたから優秀になったとは言っていません。

まとめ

彼はスピーチの最初から最後まで堂々としていて、自信に満ち溢れています。
誰かにメッセージを投げかける際に自信をもっているだけで印象が全然違いますよね。

マイノリティの権利向上を訴える際に、辛い歴史や体験を交えて同情を誘う話し方もあります。どちらが正しいというのは言えませんが、私はザックのスピーチをきいて勇気づけられました。

LGBT当事者本人や当事者のパートナー、友達がスピーチをしているものは見かけることがありますが、当事者の子ども目線でのスピーチははじめて見ました。様々な目線からLGBTについての考えに触れることで、自身も成長できているように感じます。

LGBT権利団体はヒラリーを支持していたが…

ドナルド・トランプ氏がアメリカの大統領となりました。
同性婚など、LGBT当事者の権利がどうなるのかも、注目されています。

8d3cc9e9ea2aeb7389201d0aff970ae5_s

アメリカ国内最大のLGBT権利団体は、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアルやトランスジェンダーのアメリカ人のための保護を強化するため、連邦政府全体に大胆な努力をするように、大統領に呼びかけています。

人権キャンペーン(Human Rights Campaign=以下HRC)は、70以上の具体的な政策変更を促す選挙後にレポートをリリースする準備をしていて、それは連邦政府のプログラムでLGBT差別を禁止し、性自認と性的指向を含む、ジェンダーの多様性への政府全体のコミットメントを示しました。

「過去8年間、オバマ政権は、この国の建国以来、LGBTQコミュニティを悩ませてきた連邦政府の不平等な差別的インフラを解体してきました。

しかし、驚異的な連邦政府の進捗状況の年をきっかけに、LGBTQコミュニティは、自身が岐路に立っていることに気がづきました。まだ行われていないことがたくさん存在していることに」

HRCは、1月19日に民主党の大統領候補としてヒラリー・クリントン支持を表明しました。
HRCは、ヒラリー・クリントンは同性結婚を合法化した2015年の最高裁判所の決定を支持し、最高裁判事を任命するために働くだろうと述べています。

しかし、結果的にはアメリカ次期大統領は、ドナルド・トランプ氏となりました。
彼は2000年から「伝統的な結婚」を支持しており、LGBTに批判的だともいわれています。しかし、選挙中にはレインボーフラッグを掲げるというパフォーマンスも行っています。

今後、LGBTに関してトランプ氏がどのような立場をとるのか、LGBT関連団体も彼の動向に注目しています。

参照
https://www.washingtonpost.com/news/powerpost/wp/2016/11/07/top-lgbt-rights-group-calls-for-stronger-protections-diverse-cabinet-appointments/

世界と日本の同性婚事情

日本ではまだ法的には認められていませんが、2000年以降同性カップルの結婚が法的に認められている国や地域は増えてきました。

59845496d0242ff6c266d20aad9a08b6_s

同性婚が合法化されている国

結婚に関する法律を改正し、これまで異性間でのみ可能であった結婚を同性間でも可能としています。
同性婚が初めて合法化されたのは、オランダで、2000年のことでした。

オランダ、ベルギー、スペイン、ノルウェー、スウェーデン、ポルトガル、アイスランド、デンマーク、フランス、南アフリカ、アルゼンチン、カナダ、ニュージーランド、ウルグアイ、イギリス、ブラジル、米国、メキシコ、ルクセンブルク、アイルランド、グリーンランド(デンマーク自治領)、エストニア、コロンビア、ベトナムなど

LGBTフレンドリーと言われる台湾では、同性婚が合法化されるのも近いのではないかと言われています。
台湾で同性婚が合法化されれば、アジア初となります。

同性間の婚姻と同等の制度がある国

異性カップルにのみ認められている結婚の法律はそのままに、同性カップルに向けた新しい婚姻制度が作られています。補償内容は結婚とほぼ同等です。

デンマークなど北欧諸国の「登録パートナーシップ」
ドイツの「生活パートナー関係法」
イギリス「シビル・パートナーシップ法」

異性間、同性間どちらも利用できる、結婚に準ずる制度がある国

2と同じく、それまでの結婚の法律はそのままに、新たに結婚に準ずる制度が作られています。
フランスのパックス(パクス/民事連帯契約)が代表的です。ただ、現在では異性カップルの利用がほとんどのようです。

日本の同性婚事情

日本では同性婚は合法化されていませんが、結婚に相当するものとして、渋谷区、世田谷区などでパートナーシップ制度が導入されました。

パートナーシップ制度はまだ導入されてはいないものの、LGBTに関する勉強会を開催するなど、LGBTフレンドリーになるための準備を進めている自治体も増えています。

まとめ

日本での同性婚合法化はまだこれから、というところですが、自治体でのパートナーシップ制度の他、企業によるダイバーシティ推進は急速に進んできています。

「制度はあっても職場の理解はないのではないか」という意見もありますが、最初から完璧に誰もが理解している環境をつくるのは非常に難しいです。制度の整備や、研修の実施など、少しずつ進めていくことで、徐々に理解が広まっていくのではないでしょうか。

LGBT当事者が暮らしやすい国とは?

LGBT当事者もしくはアライによるレポートシリーズ。今回はLGBT当事者が暮らしやすいとされるカナダについてです。

2e386e2bf6ffd4b14cd2afac4fd8c1b3_s

LGBTフレンドリーな国、カナダ

カナダの北東部に位置するオンタリオ州は、カナダ全州が同性愛を合法とする2005年よりさらに2年前、2003年にはすでに同性愛を認めていたLGBTフレンドリー地域です。
そのオンタリオ州の中にあるトロントで行われる「プライドパレード」に今大きな注目が集まっています。

トロントでは、トロントプライドパレードに向かう1ヶ月間を“Pride Tronto”月間としています。その期間にはLGBT著名人のスピーチや、LGBT関連映画の上映会、バーでのイベントなどが行われ、人々の交流の場となります。
パレードが行われる当日には道路は人でごった返し、さまざまな人種、職業、セクシャリティの人がみんなでフロートを掲げてゴールまで町を練り歩きました。

このような大規模なLGBTイベントの存在は、街の雰囲気をそのまま表しています。人々の偏見が少ないからこそこれらのイベントが成立し、イベントが行われることで住民の理解が深まるという相乗効果をもたらしているのです。

カナダは同性カップルも暮らしやすい

カナダには「コモンロー」というカップルが存在します。

事実婚に近い関係で、婚姻関係はないものの、夫婦同然に暮らすカップルのことです。
同性間、異性間に関わらず、一緒に1年以上暮らしていることでコモンローカップルとして申請することができます。

また、カナダは移民の国と呼ばれる程、多様性のある国です。
セクシュアリティも含めて多様性を受け入れる風土があることや、コモンローカップルなど、様々な面でLGBT当事者が暮らしやすい国と言われています。

ヘイトクライムにより、ゲイのサッカーレフリーが引退(スペイン)

ゲイのレフリーが罵倒され引退

ヘスス・トミジェロはスペイン人で初めてゲイとカミングアウトしているサッカーのレフリーです。

ヘスス・トミジェロがレフリーを務めた、CDラサールとアトレンティコ・サバル(どちらもスペインのサッカーチーム)の試合で事件は起こりました。

1024
出典 ヘスス・トミジェロtwitter

ヘスス・トミジェロがラサール側のファールを判定した際、ラサール側のサポーターの一人が「ゲイは出ていけ!」と罵声を浴びせたのです。
その場で試合は一旦中断され、そのサポーターは退出させられました。

しかし、サポーターは会場内に戻ってきて「You fucking faggot(クソホモ野郎)」と叫んだそうです。

試合後も非難が…

試合後、SNS上ではヘスス・トミジェロの判定への非難は続きました。

「クソ野郎。お前のせいで試合は台無しだ。お前のことはエイズで殺してやる、ホモ野郎」といったコメントや、銃と弾丸の写真と共に「早く死んでしまえ、ホモ野郎。」といったコメントもありました。

ヘスス・トミジェロによれば、試合で何があったのか、詳細にネットに投稿してから罵声はさらに強まったと言います。

自宅に「俺のボスはお前の首に賞金を懸けている。心の準備をしておけよ、ホモ野郎。」とメッセージが添えられた銃と車の写真が届いたこともありました。

ヘスス・トミジェロはこうした多くの罵声にショックを受け、発作を起こすようになります。

自宅周辺を警察が24時間警備するようになりますが、「それでも何か起こるのではないか怖くてたまらなかった」と話しています。

しかし、この時はまだレフリーをやめるつもりはなく、「自分のしたいことをする、どんな困難が待ち構えていても」と話していました。

しかしついに、罵声に耐えることができなくなり、彼はレフリーを引退することになりました。

ヘスス・トミジェロは「同性愛を嫌悪する人に中傷されるよりもつらいことは、大衆全員に笑われることだ」と話しています。

スペインはセクシュアルマイノリティに寛容?

スペインは1975年のジェネラル・フランコの死からセクシャルマイノリティに対して寛容であり、2005年にはヨーロッパで3番目に同性結婚を認めた国です。

3年前に行われた調査によると、国民の88%が同性愛を認めるべきだと答え、結果はヨーロッパで最も高い支持率となりました。

しかし、偏見や先入観はまだ問題として根付いています。
統計によると、マドリードでは同性愛者に対するヘイトクライムが2日に1回起こっているそうです。

「ゲイだと疑われ…」同性愛が違法であるカタールで、ポーランド人男性が逮捕

ポーランドで人気のインスタグラマー、ラグジーが旅行中カタールでゲイだとみなされ逮捕されました。

カタールは同性愛が違法とされる国であり、同性間の性交渉が発覚すると罰金または5年以下の実刑となります。

 

ラグジー(luxyferisaloser)

%e5%90%8d%e7%a7%b0%e6%9c%aa%e8%a8%ad%e5%ae%9a-3

出典:https://www.instagram.com/luxyferisaloser/


7月6日、ラグジーはカタール・ドーハにあるハマド国際空港でビザに問題があるとして入国審査で携帯電話の中を見せるよう管理官に言われました。

携帯電話を見た管理官は、ラグジーがSNSにupしていた彼が化粧をした写真や、上半身裸の写真を「わいせつ且ネット上で害があるとし」、逮捕しました。

さらに、逮捕の理由には彼がゲイであるということも含まれていました。

ラグジー本人は自分はゲイではないと主張していますが、SNSに投稿した写真から、ゲイだと誤解されたようです。

ラグジーは後にこう語りました。
「私が同性愛者であるとして逮捕されたのは、あくまでも入国管理官が私の携帯の中から見つけた写真を見て私を同性愛者だと判断したからだ」。

逮捕状によると、ラグジーは逮捕されたとは明記されておらず、代わりに拘留されたと記載されています。
さらに、当局が彼の性別(男)を疑い、性別は不明と記されたそうです。

ラグジーは自分がカタールで逮捕されたことや、逮捕の理由を母国に伝えられていないことを信じていました。
しかし、カタールに拘留されていた2ヵ月間の間に、彼の母国であるポーランドでは行方不明者として報告されていました。

カタールのポーランド大使館は、BuzzFeedNewsのインタビューで下記のように話しています。

「ラグジーはゲイであるから逮捕されたわけではなく(文面では詐取、恐喝、カタール国家に対するネット上での侮辱が逮捕の理由とされている)、ポーランドで行方不明者として報告されてもいない。
彼はカタール警察の対応に何一つ不満はなく、逮捕は公正に行われた」

BuzzFeedNewsがラグジーに彼自身の証言と大使館側の報告の相違について尋ねると、ラグジーは問題はまだ解決していないと答えました。

彼が最も心配しているのは、事実が間違ったまま伝えられていることだそうです。