性同一性障害(GID)を自覚したとき

LGBT当事者orアライによるレポート。今回は性同一性障害(GID)を自覚したときです。

私が性別に違和感を覚えたのは小学校高学年の頃でした。
といっても、幼少期からずっと何の戸惑いもなく自分は男であると思って過ごしてきたのですが、そういった意味では女の子として振る舞った時期というのは無かったと思います。
服装も、遊びも言葉遣いも全てが男でした。海で遊ぶ時も、BBQなどで花火をする時にも上半身は裸で過ごしていました。

まだ幼かったからか、周りの大人たちも何も言わなかった記憶があります。しかし、成長するにつれて段々と「スカートを穿いたら?」「髪を伸ばしてみたら?」などと、友達や先生から言われ始め、身体的にも女性としての特徴が出始めた頃、自分はみんなと違うのかもしれない。と思うようになっていきました。

そして自分が女性であると決定的に気づかされたのは、初潮を迎えた事が大きなきっかけでした。初めは何が起こっているのか意味が分からず、
何かの病気ではないか、ケガをしてしまったのかと戸惑いながら、母親に相談するとそれが女性に起こる生理であることを説明され、頭がパニックになったのを覚えています。

NEXT 男女で分けられる制服に抵抗感を感じた

就活生のためのLGBTフレンドリー企業の紹介

リクナビ、マイナビなど大手就職情報サイトの2018卒採用情報が解禁され、就活もピークとなってきました。

会社選びの基準は人それぞれですが、「LGBTに理解があるかどうか」が気になるというLGBT就活生も多いのではないでしょうか。
今回は、nijipiインタビューに登場して頂いた3社を、LGBTフレンドリー企業として紹介します。
いずれもの会社もLGBTだけではなく、多様なバックグラウンドを持った人が働きやすい環境を整えることに力をいれていますので、是非参考にしてみてください。

スターバックス コーヒー ジャパン株式会社

アメリカで誕生したスターバックスさんの日本法人です。
創業以来、多様性を尊重する文化があり、LGBT当事者の方もたくさんご活躍されているそうです。
2017年1月より同性パートナーシップ制度を導入されたことも話題となっています。

interview

株式会社サニーサイドアップ

PR会社であるサニーサイドアップさんは、元プロサッカー選手の中田英寿さんのマネジメントや、世界一の朝食として人気の「bills」の運営など、様々な事業展開をされている会社です。
TOKYO RAINBOW PRIDEでは広報協力を行っており、自社のLGBTダイバーシティにも積極的に取り組まれています。

interview

株式会社丸井グループ

日本全国で「マルイ」等の商業ビルを運営する丸井グループさんは、TOKYO RAINBOW PRIDEへの協賛の他、LGBT配慮の指標となるPRIDE指標2016でシルバーを獲得するなど、LGBTダイバーシティを積極的に進めていらっしゃいます。
LGBTだけに限らず、多様なお客様のニーズに応える企業でありたいと、様々なサービスを展開されています。

interview

まとめ

LGBTフレンドリー企業といっても、取り組み内容は様々です。
是非一度会社説明会等に足を運び、自分の目で見てみてください。

自分の会社をLGBTフレンドリーに変えていく

LGBT当事者orアライによるレポート。今回は「自分の会社をLGBTフレンドリーに変えていく」です。

LGBTフレンドリーな企業が増えてきたとはいえ、まだまだその数は多くありません。
企業をフレンドリーに変えていくにはどうすればいいのでしょうか。社外の研修をしている団体などがきっかけで変わることもありますが、社内の声がきっかけで変わることもあります。今回は社内からどのように会社を変えていくかを紹介します。

最初からLGBTフレンドリーの企業はない

LGBTに関する事業を行っている場合を除き、設立当初からLGBTに対して寛容である企業はほとんどないかと思います。
社長や社員個人で偏見がないという場合でも会社として何か打ち出していたり、規則を設けていることはありません。
現在LGBTフレンドリーであると言われる企業も最初からそうであった訳ではなく、何かきっかけがあって変わったのです。

きっかけは何でもいい

会社が変わっていくためのきっかけは、小さいことから大きいことまで本当に何でもいいかと思います。一番多いパターンはLGBT当事者(特にトランスジェンダー)の人が入社して、既存の制度を変えていくということでしょう。社内に困っている社員がいるというのは、会社として対応しなければいけないという緊急性が高いです。

匿名で大丈夫な相談窓口があれば、直接訴えることが一番でしょう。他にも、LGBTの話題をきくことは最近増えてきていますので、相談はしなくても自分の周りから徐々に話題を広げていくこともできるかもしれません。

NEXT LGBTフレンドリー企業にするためには?

LGBTインタビューvol.4 スターバックス コーヒー ジャパン株式会社

アメリカ、シアトルからスタートしたスターバックスコーヒーさん。多様性を尊重する企業風土は日本法人であるスターバックス コーヒー ジャパン株式会社さんでも根付いています。
実際にLGBT当事者の方もたくさん働かれているという同社で、2017年1月1日から同性パートナーシップ制度がスタートしました。制度導入のきっかけなどを、人事本部、人事部、ダイバーシティ&インクルージョンチーム、チームマネージャーの髙坂裕二さん、前田由紀さんお話を伺いました。

2017年1月1日に同性パートナーシップ制度を開始されましたがきっかけは何だったのでしょうか?

アルバイトから社員登用することになったある社員からのメモがきっかけです。
その社員は戸籍上同性(FtMトランスジェンダー)のパートナーがいます。社員登用する際の書類に「同性パートナーを家族として登録してください」とメモが添えられていました。

当社は元々、多様性を尊重する企業文化があり、LGBT当事者の方もたくさん活躍しています。そのため、この社員は「スターバックスは同性パートナー制度がある」と思い申請を出したようです。

当たり前のようにさりげなく添えられたメモが、さりげないからこそ、響くものがありました。
LGBT当事者の方が自然に存在している企業ではあるけれど、制度としてまだ不十分であることを改めて考えさせられ、これがきっかけとなって同性パートナーシップ制度を導入することになりました。


▲「世界一美しいスタバ」として有名になったスターバックス富山環水公園店

同性パートナーシップ制度の導入はどのように社内に発信されたのでしょうか?

社内への制度導入の発表はトップメッセージを添えて2017年1月4日にイントラネットで行いました。
社内制度に関する連絡などの業務連絡は、イントラネットを通じて行っているのですが、同性パートナーシップ制度もそのひとつとして、特別に扱うことなく発信しました。
特別に扱うことで、逆にスポットライトを浴びてしまうのではないかという考えからです。

同性パートナーシップ制度は、2017年1月4日より以前から、検討中であることは社内に発信していました。
2016年9月に全国の店長、エリアマネージャーが集まる会議でのCEOからの発信の他、半期に1回開催される「会社をよりよくするための提言をしたい」と考える社員が自ら手を挙げて集まる会議でも発信しました。

同性パートナーシップ制度を導入されて社内の反応はいかがでしたか?

同性パートナーシップ制度を開始してすぐに4人から申請がありました(2017年2月時点)。
そのうちの1人は、制度導入のきっかけとなったメモを添えてくれた社員でした。

申請があった4人以外からもよいメッセージを頂きました。
LGBT当事者の方から「勇気が持てた」という意見もありましたし、スターバックスでの勤続意欲が上がったといったような意見もありました。

ポジティブな意見が多かった理由のひとつは、スターバックスにはMission & valuesが浸透しているからだと思います。
この中には「お互いを心から認め合い、誰もが自分の居場所と感じられるような文化をつくります」という一文があります。この「誰もが」という部分に社員は共感してくれているのではないかと思います。

▼Mission & values

スターバックス コーヒー ジャパン株式会社コーポレートサイトより

同性パートナー申請にはどのような要件がありますか?

当社の法務部門や弁護士とも相談した結果、結婚した際に行う家族登録で求めている以上の要件は求めないとなりました。

当社の同性パートナーシップ制度の目的は、日本では合法化されておらず結婚できない同性カップルが、結婚できる異性カップルと平等の待遇が受けられるようにすること、「公平である」ことを第一に考えているからです。
第三者の承認も不要としているので、その代わりに申請できるのは20歳以上としています。

また、申請があった社員とは、必ず面談をするようにしています。
制度の理解を深めることや、本人の希望をきちんとヒアリングすることを目的としています。
例えば、同性のパートナーを家族として登録した社員が結婚休暇を取得する際には、結婚をしている社員と同じように手続きを行います。手続き上、同性パートナーがいるということが関連部署に知られてしまうことがあるので、カミングアウトはどの範囲で行いたいのかなどを確認しています。

申請を受領した際には受領証を発行しているのですが、同性カップルの方は結婚が合法化されていないので、家族として登録したことを署名する書類にとても喜んでくださる方もいました。

▼実際の同性パートナーシップ登録申請書と、受領証
登録が受領されると、代表のサインと社印が押印された書類が社員に渡される。

最後に今後についてお伺いできますでしょうか?

制度を導入しただけでは終わらせたくはないと考えています。
LGBTの正しい知識と理解を促進するための社内研修を実施していますが、今後もLGBT当事者の方が働きやすい環境を整えるためのこのような活動を広げていきたいと考えています。

 

編集部より
LGBT当事者だけに限らず、多様なバックグラウンドを持つ方が活躍されるスターバックスさん。
誰もが働きやすい職場だからこそ、居心地よい空間をお客様に提供できる素敵な店舗展開が可能なのではないかな、と感じました。
インタビュー時に訪問させていただいた本社オフィスもとっても素敵でした!

セクシュアリティについて考える。LGBTアライによるレポート。

LGBT当事者orアライによるレポート。今回はセクシュアリティについて考えるです。

今まで「性」について幼いころからあまり意識したり考えたりせずに生活してきました。
私は、小さいころから体にいくつものコンプレックスを抱えて悩んでいても誰にも打ち明けられずにいました。実際に友達にからかわれて泣いたり暗くなったりしたこともありました。その時に言われた言葉の中に「お前は女なのになんで胸が小さいんだ」とか自分のもともとの身体を否定されて馬鹿にされてむなしくなりました。

大学に入学して初めて声をかけられ仲良くなった友達に、間もなくして「あなたのコンプレックスって何?」と聞かれたのです。私は衝撃を受けました。
そして、今まで誰にも打ち明けてこなかった悩みを初めて人に打ち明けることができたのです。その友達は「性」についても深く考えていて興味を持ったのがきっかけで自分も考えてみようと思えました。

もしかしたら、自分が「女なのに…」と言われ続けてきたことは、そもそも女はこうあるべきだとか男はこうあるべきだとかいった固定観念があるからなのではないかと考えるようになりました。
だから男女だけの枠にはまり物事を考えて、人に悪口を言ったりしてしまうのではないかと思いました。
今まで、自分のことをからかってきたり悪口を言う人は冷たい人で意地悪だからそういう発言をすると思っていました。だから、言ってきた人とは関わらないようにしてその人だけを自分から遠ざけていました。

しかし、単純にそうではなくどこにいても「女らしさ」「男らしさ」を意識した服装・発言・振る舞いなどが常に求められているせいなのだとわかりました。それ以来は自分を嫌うこともやめました。

私は学校にいて閉じ込められた空間の中で経験しましたが、日本全体でも同じように「男」「女」の区別をはっきりさせられて、そうらしく生きることが当たり前な風潮があると思います。
そして、そのように生きていない人は差別される。私は早くこの状況を変えるべきだと思います。「性」についての問題をそれだけとして考えてはいけないと思います。さまざまな社会の問題と密接にかかわっているからです。日本では「性」について語りあうことがタブーとされているように感じます。
だから、多様な恋愛の形やセクシュアリティも受け入れられない世の中になっているような気がします。
受け入れられるようになるにはさまざまな解決方法があるとは思いますが、もっと日本が多様性を受け入れてどんな人でも自分らしく生きられるような国になってほしいと心から思います。

LGBTであることをカミングアウトされた時の対応(職場編)

LGBT当事者orアライによるレポート。今回はLGBTであることをカミングアウトされた時の対応(職場編)です。

今後どの範囲にカミングアウトするのかを聞く

これは友人にカミングアウトされた際と共通です。例えば、仕事における悩みを打ち明けられる人事部の一部のみに相談し、今後社内では隠し続ける場合もありますし、まずは部署内でカミングアウトし、いずれは社内全体に伝えるつもりかもしれません。
これはカミングアウトをされた立場として、把握しておかなければならない点です。

特別扱いしない

カミングアウトをする前と後で、態度を変えてはいけません。相手は以前と変わらない社員です。上司や役員として、冷遇することも優遇することもする必要はありません。カミングアウトをした側は、何か特別扱いをしてほしくてしたわけではないと思います。
以下で述べますが何か配慮が必要な場合は別として、今まで通り接することが必要でしょう。

会社、社員としてできることを聞く、考える

カミングアウトをした際に、何か特別な配慮を望んでいる場合とそうでない場合があるかと思います。また、カミングアウトをされた場合の役職によっても、相手のためにできることは変わってくるかと思います。
LGBTに対する配慮としては、以下のようなものがあげられるかと思います。

・結婚や恋愛など、異性愛を前提としない(配偶者手当などの制度の見直し)
・トランスジェンダーの場合、ジェンダーフリートイレや更衣室の設置
・男女によって異なる制服や業務内容がある場合は、見直し

もちろんすべてをすぐに実行できる訳ではありません。当事者と話し合いつつ進めていくのが理想だと思います。
設備や制度ではなく意識の問題を変えていくことは、すぐに始められることです。
また当事者から要望があってから見直すだけではなく、非当事者も常に何か問題はないかを考えていくことが必要だと思います。

最後に

職場でのカミングアウトについては、する必要がないと割り切っている人も多くいます。
それでも、その人がカミングアウトをしてきた意味はなんでしょうか?人それぞれではあるかと思いますが、何か望んでいることがあるからだと思います。
仕事とプライベートは分けるという考え方はありますが、会社でも人と人とのコミュニケーションは不可欠です。
カミングアウトされたら、それを機にさらに良好な関係が築けるといいですね。

LGBTであることをカミングアウトされた時の対応(友人編)

LGBT当事者orアライによるレポート。今回はLGBTであることをカミングアウトされた時の対応(友人編)です。

LGBTのことを考えていると、常に当事者目線になってしまい、ある意味自己中心的になってしまいがちです。非当事者の理解を促し、アライ(LGBTの理解者)を増やすというには、非当事者の目線に立って考えることが必要です。

今回は、友達など周りの親しい人にカミングアウトされた時の対応について時系列で説明していきます。
なお、この記事では1対1で普段はLGBTであることを隠している人から、カミングアウトされた場合を想定しています。

カミングアウトしてくれたことにお礼をする

普段LGBTであることを隠している人にとっては、カミングアウトすることはすごく勇気のいることです。
それは、隠している相手にもLGBTであることを知られてしまうことへの恐れ(アウティングへの恐怖)や、カミングアウトした相手が差別的で、今後の関係が悪くなってしまうことへの恐れから来るものです。
そのような人がカミングアウトをするということは、あなたのことを信頼して打ち明けてくれています。
まずは、そのようなリスクを抱えながらも勇気を出してカミングアウトしてくれた相手に対して、「ありがとう」の気持ちを伝えることをおすすめします。

正直にカミングアウトされた印象を伝える

カミングアウトをした相手によりますが、多くの場合は思ってもいなかったカミングアウトにびっくりするでしょう。
変に気を使って、「そうだと思っていた」や逆に「全然気づかなかったよ」と嘘をつく必要はないかと思います。
驚いたなら驚いたと正直な反応をした方が、気を遣わせていないと分かり、相手側も話しやすくなるでしょう。

相手のことを知ろうという態度を持つ

あなたがもし何か秘密を友人に打ち明けたとしましょう。決心して伝えた後の相手の反応が「ふ~ん」だけで終わりだったならどうでしょう?「えっそれだけ?」と思いませんか?
LGBTに関しても同じです。LGBTであることは相手の個性の1つです。自身で調べたり、知らないことを相手に質問などをして知ろうとする姿勢を持つことが大切です。
またLGBT当事者に対しては「こんなこと聞いてもいいのかな」という質問が多くあるかと思います。カミングアウトをしてくれた相手なら、ある程度質問をされる覚悟もしているかと思うので、きいて構わないかと思います。
それでも答えにくそうな質問であれば正直に「これは聞いていいことなのか分からないんだけど…」「答えたくなかったら大丈夫なんだけど…」などとつけることをおすすめします。

カミングアウトをしている範囲を確認する

最後に、カミングアウトをしてくれた相手に対して、自分以外のどの範囲までカミングアウトをしているかを確認しておくことが必要です。
共通の友人にも既にカミングアウトしていると思い込んでしまうと、本人の望まないカミングアウト、つまりアウティングにあたります。
わざわざカミングアウトをするということは、隠している相手もいるということ。
LGBT以外の秘密でも共通するかと思います。第3者の誰にも話さないのが間違いはありませんが、これは確認しておく必要があるでしょう。

最後に

カミングアウトされた際の対応を紹介しました。
最後に、カミングアウトされた際にしてはいけないことを書いておきます。

・自分や相手を責めてしまう
・色眼鏡で見てしまう

相手はタイミングを見てカミングアウトをしています。「なんで今までずっと隠していたの」「自分は今まで信頼されていなかったのか」などと自分を責めても何も変わりません。
また、以降変に相手への見方を変えて、「彼はゲイだからやっぱり」などと偏見を持ってしまうことはしてはいけません。
カミングアウトする前も後もその人は変わりません。変に気を使いすぎず今まで通りの関係でいることがいいですね。

ペンギンの同性カップル

ドイツにあるブレーマーハーフェン動物園で飼育されているドッティーとジーというフンボルトペンギンが、ゲイカップルとして10年を迎えました。

10年前に、動物園は二羽ともオスだということを知らずに飼育していました。しかし、2005年にDNA鑑定をしたところ、二羽がオスでありそのために子供ができないことが判明しました。

同動物園において、ペンギンの同性カップルは一組だけではありません。十組のカップル中三組が同性カップルだそうです。動物園は、フンボルトペンギンの絶滅を危惧してメスのペンギンを新たに増やして飼育してみるなど試みた。しかし、結果は試みに反して同性カップルが以前にも増して恋愛関係を持ち始めたそうです。

ドッティーとジーは「家族を作りたい」という意思表示である巣作りを毎年行っているそうです。2009年に、この二羽には母親に捨てられてしまった卵を与えられたそうです。二羽は役割を分担して、卵をかえし、食べ物を与えました。

科学者によると、地球に存在する450種以上の動物に同性愛行動が見られているそうです。
「ゲイ&バイセクシュアル」の動物はたくさん存在しています。子孫繁栄の目的があるから同性愛はありえないという考えは異なっているようです。

例えば、バンドウイルカの場合だと多くの場合がゲイもしくはバイセクシュアルなのです。バンドウイルカは動物の中で最も賢いとされていて、コミュニケーション能力に長けているそうです。

また、オスのブラックスワンのおよそ25%は同性のパートナーと一緒になっています。そのカップルはメスを含めた三羽で性行為に及んで子供を作り、子供を作った後はメスを追い出してオス同士のカップル二羽で育てていくそうです。

このように同性愛・両性愛は人間だけでなく他の動物にも見られるようです。
人間を含め様々な愛の形があり、子供の育て方があることが分かりますね。

「お母さんが二人」LGBT家族

LGBT当事者orアライによるレポート。今回はLGBT当事者の家族についてです。

最近20~30代のレズビアンの間に「妊活」が広まっているそうです。
LGBT家族を応援する団体「にじいろかぞく」の代表、小野春さんは、以前の異性結婚で授かった男の子2人と、そして離婚後に出会った同性パートナーとその娘と、10年ほど前から暮らしています。

2人の関係については、同棲当初から子どもに言わずとも隠していなかったが、5年前、都内のホテルで開催した結婚式を機に、彼らに正式にカミングアウトしたといいます。
以後、どこにでもいるような仲良しの5人家族として生活をしています。

「私たちのなかでは、ごくごく普通の当たり前の家族。親しい友達や家族、親戚などには言っていて、理解もしてもらっています」。
子どもたちの学校ではカミングアウトしていないが、2人は保護者として同様に認識されていて、互い先生たちに「もう1人のお母さん」として自然に接してもらっているそうです。悩みもあるが、ある意味、日常生活のなかでは一般の家族同様に受け入れられているようにも感じ取れるそうです。

以前の異性結婚でできた子どもを育てるLGBT家族が多いですが、人工授精で子どもを産んで育てている女性のカップルも数年前から着実に増えています。
里親になる同性カップルもいるそうです。そして以前より、妊娠をするために行動を起こすレズビアンが急増しています。
たとえば人工授精や施設などについての情報交換などが行われているそうです。そんな彼女たちをテレビなどで見て、自分たちも様々な方法で子どもが産めることに気づき行動を起こし始めたレズビアンが多いのです。

~感想~
同性同士でも結婚し子供ができて楽しい生活を送ることができると思うと、不安にならずに将来に希望を持てる同性愛者の方も多いのではないのでしょうか。
一方で同性愛者の間に生まれたり、育てられた子供はコミュニティ内で差別を受けやすい傾向にあるそうです。そういった二人の間の子どものこれからの問題も考えていくことが大事になるでしょう。
日本でも同性愛者はこれからも増え続けていきます。その中で、同性愛者の子どもの権利の保障は守られなければなりません。いじめなどに苦しまないような行政や地域、学校、企業の取り組みがこれからも注目されていくでしょう。

LGBTインタビューvol.3株式会社丸井グループ

TRPへの協賛や、LGBT配慮の指標となるPRIDE指標でシルバーを獲得するなど、LGBTダイバーシティを積極的に進める丸井グループさん。
その想いやきっかけはどこにあるのか、株式会社丸井グループ、CSR推進部マルイミライプロジェクト担当課長の井上道博さんにインタビューしました。

本日はよろしくお願いします。まずは御社での取り組みについて伺えればと思います。

丸井グループでは、『年齢・性別・身体的特徴を超えた「すべてのお客さま」が、インクルードされ「しあわせ」を感じられる豊かな社会』というテーマで様々な取り組みを行っています。

弊社はこれまでも時代に合わせた商品開発やサービスの提供を行ってきました。
その中で、LGBTのお客様にも楽しんで頂けるお店づくりを行っていくのは、必然的であったとも言えます。

LGBTに注目するきっかけは何かあったのでしょうか。

弊社の代表が、杉山文野さんにお会いしたことがきっかけです。「すべてのお客様」に向けてと謳っているのにLGBTの方々の理解が進んでいないことに気づき、2016年2月に400名の社員に向けて、杉山さんに講演をして頂きました。その講演をきっかけに杉山さんが共同代表をされているTOKYO RAINBOW PRIDE2016※(以下「TRP」)に協賛することを決め、これまでは何もできていなかったけれども、まずは我々ができる事からはじめていこうということなりました。

※TOKYO RAINBOW PRIDE2016とは
東京渋谷で毎年1回開催される日本最大のプライド・パレード(LGBT当事者が自分らしく生きられる社会の実現を目指し、パレードやパフォーマンスを行うイベント)。多くの企業・団体がブース出展などを行っており、2016年5月開催時は7万人が参加した。

なぜTRPを最初の取り組みに選ばれたのでしょうか?

TRP会場近くの渋谷・新宿に5つの店舗があった事そして、丸井グループがLGBTフレンドリーを目指していくことを宣言するには、一番効果があると考えました。また、その取組みが広く発信されれば、今後、この取組みを進めるうえで、どのような事が課題なのか等を、当事者の方々含めた多くのお客様と、一緒に考えることにより、喜んでいただけるようになれるのでは思ったからです。

私たちの活動を喜んでくれるお客様がいれば、社員はうれしいですし、自分たちが仕事を通じて社会をよくするために役立っていると感じられれば、やりがいをより強く感じられるようになります。そうすれば、社内でもLGBTを理解しやすい雰囲気をつくれるのではないかと、考えました。

TRPに協賛されることに対して社内の方の反応はいかがでしたか。

TRPに協賛することが自社にどんな影響があるのか、最初はみんな半信半疑でした。

社内のLGBT理解をもっと高めてからの方がよいのではないか、という意見もありました。
また、LGBTに対してネガティブな感情を持っている人も中にはいますよね。そういう方に対してはマイナスのブランディングになるのではないかという意見もありました。

確かにそういったことも考えられますが、それよりもTRPに協賛することで得られることのほうが大きいのではないか、という判断で、参加することを決めました。

TRPではどのようなことをされましたか?

パレードのコース上にある渋谷のマルイとモディでは、店頭大型ビジョンをレインボーで飾ったり、外壁にレインボーフラッグを掲げました。
店内にもレインボーフラッグを多数設置し、スタッフはレインボーのバッジを着けて接客しました。

渋谷モディの店長はTRP当日、店頭に立ってパレードの参加者の方々と、とても楽しそうにハイタッチをしていました。
それまで、TRPを実際に自分の目で見たことはなかったそうですが、参加してみたら、皆さん笑顔で楽しそうにパレードされているし、弊社のレインボーフラッグを観て、感激してくださる方が多く、とてもびっくりしたそうです。
お客様アンケートでも「感謝します」といったコメントもあり、自分達のしたことが、ここまで喜んでいただけて、大変嬉しかったと話していました。
実は、TRP参加前では、LGBTの取組みに対する社内の賛同者はそれ程多くなかったのですが、参加後は賛同者がかなり増えました。

▼TOKYO RAINBOW PRIDE2016期間中の渋谷の丸井とモディ

社内でのLGBT理解促進のために実際はどのようなことをされていますか

当事者の講師をお呼びしての研修や、当事者の方々を交えたグループワークを通じての
理解促進。そして、店舗や本社ビルでの「OUT IN JAPAN」写真展の開催などを行っています。
OUT IN JAPANのモデルをされている方々は、みなさんとてもいい笑顔をされています。
私たちもお客様にこういった笑顔をしていただけるようなサービスができるようになりたいね、という話をみんなでしています。
そうすることで、すべての人が幸せに豊かに生活できる社会にすることに、少しでも貢献できるのではないかと感じています。

▼社内研修の様子

▼本社にて行ったOUT IN JAPANの展示の様子

ダイバーシティ&インクルージョンの活動は「マルイミライプロジェクト」という名称で、グループ企業横断で行っています。参加している従業員は、それぞれの会社・店舗・事業所・部署の代表です。
プロジェクトで学んだ知見やアイデアを各自の現場に持ち帰り、店づくりやサービスなどにどう活かせるかを考え、実行しています。

このプロジェクトに参加して、初めてLGBTという存在を知ったという従業員もいます。
トランスジェンダーの方で自分に合ったサイズがなくて困っているということを知り、大きいサイズのシューズを全型並べるなどの工夫を行ったり、自分の店舗の従業員に、理解を深めてもらうため、店舗内の休憩室にLGBTの案内ブースを設置するなど、それぞれが自分たちで考え自発的に行動をしています。

▼幅広いサイズ展開をわかりやすく展示

今後はどのようなことを行っていきたいですか?

LGBT当事者のお客様に向けては、もっとしっかりと多くのご意見を伺いながら、さらに支持していただけるような売場づくりやサービスに、今後も力を入れてきたいと考えています。

社内に向けては、まずはお客様に向けた取組みを広げていくことで、社内風土を醸成し、自然とLGBTの社員も働きやすい環境づくりが進んでいくようになっていくことを目指しています。
弊社では以前から障害者雇用や女性活用にも力をいれてきましたが、LGBT当事者を含む、多様な個性を持った人材が、さらにいきいきと活躍していってほしいと願っています。
LGBTに配慮したサービスを今後さらに展開していくためにも、LGBT当事者の意見は欠かせない要素です。

社内にもすでにLGBT当事者は存在すると思いますが、入社後にカミングアウトをするのは勇気がいるでしょうし、カミングアウトは個人の自由なので会社側が促すものではないと考えています。

残念ながら、社内制度等の整備は、まだまだ全く手を付けられてはいませんが、まずは、LGBT当事者の方にも安心して応募していただけるような企業になるために、採用面接担当者の研修なども予定しています。