日本のLGBTフレンドリーな地域 三重、兵庫、沖縄の場合

2015年の渋谷区、世田谷の同性パートナーシップ制度の導入以降、日本でもLGBTフレンドリーな地域が増えてきました。
今回は、日本のLGBTフレンドリーな地域である、三重、兵庫、沖縄を紹介します。

三重県伊賀市

三重県伊賀市は、2016年4月1日に同性カップルの「パートナーシップ宣誓」を開始しました。
同性カップルがパートナーシップ宣誓を行うと、受領証が発行されます。

詳しくはこちら
三重県伊賀市のパートナーシップ制度とは

兵庫県宝塚市

兵庫県宝塚市は、東京都渋谷区、世田谷区、三重県伊賀市に続いて全国で4番目に同性パートナーシップ制度を導入しました。
三重県伊賀市同様、同性カップルがパートナーシップ宣誓を行うと、受領証が発行されます。

詳しくはこちら
兵庫県宝塚市のパートナーシップ制度ってどんなもの?

沖縄県那覇市

沖縄県那覇市は、2016年7月8日にパートナーシップ制度が導入されました。

同性カップルが申請を行うと、「那覇市パートナーシップ登録証明書」が発行されます。

以前から沖縄はLGBTにフレンドリーといわれており、同性カップル向けのウェディングプランがあるホテルや、プライドパレ―ド「ピンクドット沖縄」が開催されています。

詳しくはこちら
「那覇市の同性パートナーシップ制度」どうやって申請する?どんな効果があるの??

LGBTフレンドリーな沖縄県

まとめ

今回はLGBTフレンドリーな地域として、同性パートナーシップ制度を導入している、三重県伊賀市、兵庫県宝塚市、沖縄県那覇市を紹介しました。

同性パートナーシップの導入には至っていないものの、LGBTフレンドリーな活動を行う地域も増えてきています。
この流れが今後さらに加速していくとよいですね!

三重県伊賀市のパートナーシップ制度とは

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三重県伊賀市では、2016年4月1日から同性カップルの「パートナーシップ宣誓」に係る取り組みを開始しました。

誰もが自分らしく暮らせるために

伊賀市では下記のように制度導入の目的を発表しています。

「あらゆる差別を許さず、互いを尊重するまちづくり」をめざし市民一人ひとりの人権が大切にされる社会の中で性の多様性を認め合い、誰もが自分らしく暮らせるよう、「伊賀市パートナーシップの宣誓の取扱いに関する要綱」を2016(平成28)年4月1日から施行します。

宣誓することで受領証が交付される

伊賀市のパートナーシップ制度は、「伊賀市パートナーシップの宣誓の取扱いに関する要綱」に定めた要綱です。
市に対して同性カップルであることを宣誓し受領されると受領証が発行されます。

対象者

1.双方が20歳以上であること
2.双方が独身であること
3.双方または一方が市内在住であり、一方が市内に住んでいない場合は市内に転入の予定であること

手続きの方法

宣誓を行う日程は予約する必要があります。事前に市と日程を調整し、指定された場所に行きます。市職員の前でパートナーシップ宣誓書に自ら記入し、提出します。受領されると受領証が発行されます。

▼実際の受領証

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申請に必要な書類

申請には、住民票及び独身証明書(本籍地の自治体が発行する公的な書類)の提出が必要です。
※面談日の3ヶ月以内に発行されたもの。

受領証交付で得られるメリット

受領証の交付を受けることで、以下のようなことが認められるようになります。

・伊賀市営住宅の入居審査など市が提供するサービスの一部で夫婦と同様に扱われる。
・市立の上野総合市民病院でパートナーが手術を受ける際に同意書にサインすることができる。
・市立の上野総合市民病院で病状の説明を受けることができる。

また、伊賀市ではアライの取り組みも行っています。従業員の採用やトイレの使用など、LGBTを支援するための啓発活動を行っています。

性自認に関するぼんやりとした怯え

LGBT当事者もしくはアライによるレポート。今回は性自認についてです。

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私の身体的性別は女だし、性自認としても女だと思う。
しかし、自分が本当にこの性別なのか不安になることがしばしばある。

私の名前は男女どっちにもありそうなもので、名前だけを見た人から男だと思われていたこともたくさんある。
それが嫌だと思ったことはない。むしろ、しっくりくる。

でも考えてみれば、名前に性別が表れるってすごく不思議だ。

似た話題で、一人称が男女で分けられているのもよく分からなかった。

公的な場面では男女共通で「私」と言えばいい。
しかし、私的な場面では「あたし」が女性で、「俺」や「僕」が男性の一人称として認識されている。
私は「俺」を使っては、よく周りから「女の子でしょ」と訂正されていた。そのことに、違和感しかなかった。

きっと私は、自分の性別というものをよく理解できていないのだと思う。
女性なので女子トイレに入ることが習慣となっているけれど、入るたびに間違っていないか不安になり、周りの人々が何も言ってこないのだから合っているのだろうと無理やり納得する。
「女の子」と呼ばれることに違和感がある。

大学に入ってから、いわゆるセクシュアルマイノリティの人と何人か知りあう機会を得た。

今までの生活から、何か漠然とした恐怖のようなものを植え付けられていたのだけれど、喋ってみたらなんてことはない。他の人と変わらなかった。
今まで何を不安に思っていたのか恥ずかしくなったし、申し訳なくなった。

そして、そうした当事者や理解者たちと接していくうちに、自分の感覚も別におかしなものではないのだという自信が生まれた。

思うに、彼らと私たちの間に変わったところはない。
ただ、多数派に属する人たちの多くが見慣れない性質に ぼんやりとした怯えを抱いているだけだ。

そういう性質を持つ人がいることは至って普通のことなのだという見方が広まって、怯えや不安がなくなって、みんなが落ち着いて暮らせるようになればいいと思う次第である。

ミス・トランスジェンダーを決める大会、ジャカルタで秘密裏に開催

LGBTに対してネガティブなイスラム強硬派が多い、インドネシアのジャカルタで、ミス・トランスジェンダーを決める大会が秘密裏に開催されました。

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イスラム強硬派に大会を知られてしまった場合、暴力などの危険性があるため、大会関係者や参加者は、秘密裏に準備を進め当日を迎えました。

大会主催者であるナンシー・イスカンダールは次のように語っています。

「イスラム強硬派化にこのイベントがあることを事前に知られれば、私たちは攻撃される可能性がありました。だから私たちは最後まで秘密にしておきました」

大会当日は、約200人が会場を埋め、34人のトランスジェンダーが美しさあふれる、エネルギッシュなショーを行いました。

今大会の優勝者であるキエナブ・タッピーは、28歳のジャカルタの代表です。
彼女は下記のようにコメントしています。

「私はとても嬉しいです。泣きたいぐらい嬉しいです。

今夜はワリア(トランスジェンダーを意味するインドネシア語)としての権利に対する私の闘いの始まりです。

私は、社会で受け入れられ、評価され理解され、他のインドネシア人と平等になることを望んでいます。
私はそれを達成するため一生懸命働くつもりです」

この大会が開催されたことは、インドネシアにおけるトランスジェンダーや、セクシュアルマイノリティの人々に勇気を与えたようです。

LGBTの人々の輝きを表現する「OUT IN JAPAN」

LGBT当事者もしくはアライによるレポート。今回は「OUT IN JAPAN ―あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気になる。」についてです。

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OUT IN JAPANというプロジェクトをご存じでしょうか。
LGBT関連のイベントに行かれる方であれば、名前は目にしたことがある方も多いかもしれません。

OUT IN JAPANとは

日本のLGBTをはじめとするセクシュアル・マイノリティにスポットライトを当て、市井の人々を含む多彩なポートレートを様々なフォトグラファーが撮影し、5年間で10,000人のギャラリーを目指すプロジェクトです。

個人、団体、企業、自治体等との連携を通して、WEBサイト・展覧会・写真集などを展開し、身近な存在としてのセクシュアル・マイノリティを可視化させ、正しい知識や理解を広げるきっかけとしていきます。

セクシュアル・マイノリティにとってカミングアウトは段階的なものであり、ひとりひとり、そのタイミングや方法は違います。カミングアウトをしないという選択をする人もいます。「OUT IN JAPAN」では、カミングアウトをしたいと願い選択する人を、やさしく受け止め応援できる社会づくりを目指しています。

参照
http://outinjapan.com/

勇気を与える写真

プロジェクトのフォトグラファーは、レスリー・キー氏。
彼は、人物の写真を撮ります。

OUT IN JAPANのHPをのぞいてみると、これまでの活動での写真を見ることができます。
目の閉じられた写真をクリックすると、まっすぐとこちらを見つめる写真とともに、写る人物の名前とセクシャリティ、そしてカミングアウトについての想いを見ることができます。

モノクロの写真に生き生きとした表情で写る人々の姿。それがすべて、LGBT当事者がカミングアウトのために一歩踏み出した勇気だと知れば、メッセージとして訴えかけられるものがあるのではないでしょうか。

モノクロの写真は、色とりどりの個性であり、色で定義することのできない輝きを表現しているのです。
『あなたの輝く姿が、つぎの誰かの勇気になる』
カミングアウトに悩むLGBT当事者の方へ、そしてその想いを共有してほしいと思っているアライの方へ、勇気を与える写真です。

OUT IN JAPANは、クラウドファンディングでの資金をもとに、全国での写真展やLGBTイベントへの出展、アパレル企業や舞台作品とのコラボレーションも行っています。

LGBT学生のための個別就活相談会開催

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株式会社Nijiリクルーティングでは、LGBT※の学生さん向けに個別就活相談会を開催します。
相談会当日は、LGBTの知識と理解のある専門のキャリアカウンセラーが、個別にLGBT学生さんのお話を聞き、就活のアドバイスを行います。

※LGBTについて
レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーなどのセクシュアルマイノリティの総称として使用しています。
セクシュアリティは、LGBTだけではなく、非常に多様です。また、セクシュアリティに対する考え方、状況などもひとりひとり異なります。
Nijiリクルーティングでは、学生さんひとりひとりの声に耳を傾け、不安や悩みの解消に少しでも役立てるよう努めています。

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個別就活相談会開催の背景

・セクシュアリティが選考に影響するのでは?と不安…
・できればLGBTフレンドリー企業に就職したい
・性自認の服装ができる職場で働きたい
・自分にはどんな仕事が向いているのか相談したい…

Nijiリクルーティングでは、これまで1000人以上のLGBT当事者のみなさんの働く上での相談に応じてきました。
学生さんから特に多かったのが上記のような相談です。

また、これらの相談はセクシュアリティに関わるために、「学校のキャリアセンターには相談しずらい」、「LGBTに理解のある人でないと安心して相談できない」という声も多く寄せられました。

そこで、Nijiリクルーティングでは、LGBTの学生さんを対象に、完全に個別での相談会を実施することとなりました。

個別相談会のpoint

1.個別に就活相談ができる!

一人一人、相談したい内容は違うはず。
じっくり話して、不安や悩みを解決したい方のための相談会です。

2.LGBTに理解あるキャリアカウンセラーに相談できる!

LGBTの知識と理解があるキャリアカウンセラーが就活の相談に応じます。
セクシュアリティに関わることも安心してご相談いただけます。

3.LGBTフレンドリー企業の探し方がわかる!

誰もが自分らしく働けることを大切にしている「LGBTフレンドリー企業」の探し方をお伝えします!

Q&A

Q.服装は性自認に近いものでも大丈夫でしょうか?

A.服装は自由です!お好きな服装でお越しください。

Q.アウティング※はされませんか?

A.注意事項として対応ガイドを設けていますので、安心してご参加ください。

※アウティングとは、本人の了解を得ずに、公にしていない性的指向や性自認等の秘密を暴露する行動のことです。

Q.費用はかかりますか?

A.無料でご参加頂けます。お気軽のご参加ください。

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参加した先輩の声

セクシュアリティのことも関わってくるので、学校のキャリアセンターには相談しずらかったので、参加しました。
LGBTに理解があるカウンセラーの方に相談できるので、安心していろいろ話すことができました。

トランスジェンダーが働きやすい会社をどう探せばいいのか、よくわからず不安だったので参加しました。
具体的にLGBTフレンドリーな企業を紹介してもらえて、就活の参考になりました。

セクマイサークルの先輩に紹介されて参加しました。リクルートスーツを着るのにも抵抗があるし、自分には就活は無理かもしれないと思っていたのですが、いろんなアドバイスをもらえて視野が広がりました。参加してよかったです。

対象となる方

・2018年卒業予定の大学生、大学院生の方
・セクシュアルマイノリティの方

セミナー概要

日程
12月26日(月)10:30~17:30のうちの1時間
12月27日(月)10:30~17:30のうちの1時間

ご予約頂いた方と個別に相談の上、時間を確定いたします。
上記日程がご都合が悪い場合は、別日程でのご予約も賜ります。

会場
Nijiリクルーティング
東京都港区東新橋2-4-1サンマリーノ汐留6階

JR・メトロ新橋駅烏森口から徒歩7分
大江戸線汐留駅8番出口から徒歩3分

服装 自由

持ち物 筆記用具

参加費 無料

主催 株式会社Nijiリクルーティング
東京都港区東新橋2-4-1 サンマリーノ汐留6階
TEL 03-6452-8822
URL https://niji-recruiting.com/

お申し込みはこちら

下記フォームに必要事項を入力し、お申込みお願いいたします。

性別適合手術と仕事の並行は可能か?

LGBT当事者もしくはアライによるレポート。今回は、性別適合手術です。

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性同一性障害の人で、性別適合手術を行うことを考えている人が多くいると思います。
そのために仕事やアルバイトに励んでいる方も大勢いると思います。実際に私もその一人です。ですが、仕事をしながら治療や手術をスムーズに行えるのでしょうか。

性別適合手術とは?~行うまでの道のり~

性別の不一致、性同一性障害を抱える者に対し、当事者の心の性に合わせて外科的手法により形態を変更する内外性器に関する手術療法のことです。

戸籍上の性別を変更するためには必ず性別適合手術が必要となります。では、この性別適合手術を行うまでの流れについてご存知でしょうか?

初めに、精神科(ジェンダー科)へ受診し、精神的カウンセリングを行います。
二名の精神科医の診断の後(通常、診断が出るまで半年以上かかる)、身体検査・染色体検査・ホルモン値の検査を行い、身体的に健常であるか検査を行います。

二名の精神科医に性同一性障害であると診断を貰い、身体的に健常であると分かると、性別変更判定会議にかけられその後の治療へ進めるか医師たちによる話し合いが行われます。

許可が下り次第、ホルモン療法を始めることができます。ホルモン療法を一年以上行うと、性別適合手術を行えるようになります。(GID治療のガイドラインに基づく)

性別適合手術は、人によってどこまで手術を行うのか段階があると思います。
今回はFTMの方を参照にしていきます。FTMの方の場合、性別変更を行うために必要とされる手術は、子宮・卵巣摘出手術です。さらに乳腺摘出手術を先、または同時に行う方が多いですね。

タイと日本の費用と期間の違い

仕事をしてくる人に大きく関わっていることは休暇しなければならない期間です。正社員ともなると中々長期的に休みをもらうことは難しいですよね。

乳腺摘出と子宮・卵巣摘出手術を同時に行う場合、そして日本で行うか、手術の症例も多く性別適合手術に関して有名であるタイで行うのか2タイプの比較を行いました。

日本
約126万円
入院期間は1週間

タイ
約60万円
入院期間、その後の滞在期間を含めて2週間

日本とタイで、それぞれメリット、デメリットがあるので人それぞれ自分の生活スタイルに合わせて選択を行うのがベストです。

日本で行う場合、病院によっては一泊だけで帰宅できる病院もあります。
費用は高いですが、仕事がなかなか休めず、すぐに復帰したい方には良いのかもしれません。

タイの場合、費用は安く済みます(航空費、宿泊費別途かかります)が、一週間程度の入院+抜糸するまではタイに滞在しなければなりません。時間のある人ではないと中々難しいでしょう。

また、どちらで行うにしても術後、運動制限が一か月ほどあることも忘れてはいけません。

身体を使う仕事の場合、休暇がとれるか会社側と話し合う必要があります。会社側へカミングアウトをすることも必要になってくると思うので、慎重に考えなければいけない問題です。

「男の子は戦隊ヒーローが好き」?おもちゃという観点からみるジェンダー

LGBT当事者もしくはアライによるレポート。今回はおもちゃという観点からジェンダーについてレポートします。

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誰もが過ごした子ども時代、皆さんが夢中になったものは何だったでしょうか。戦隊ヒーロー?おままごと?

子ども時代に意識することはなかったものの、大人になって考えてみると、子供用のコンテンツにはジェンダーが強くあてはめられています。
男の子用にはかっこよく、直線的なデザインのもの、女の子用は丸みを帯びたピンクやパステルカラーのもの。私のイメージですが、共感する方も多いのではないでしょうか。

おもちゃとジェンダー

欧米諸国では、ジェンダーフリーな玩具を提案する動きが既にあるようです。国内・海外のサステナビリティを紹介するサイト“EcoNetworks”さんが事例を紹介している記事があったので紹介します。

サイトの中でも最も興味深いのは、こちらの動画です。

車や銃型のいわゆる男の子向けとされるおもちゃや人形、家事に関するものなどいわゆる女の子向けとされるおもちゃ、様々な種類のおもちゃが混在している場所で男女の子どもをあそばせると、性別に関係なく気に入ったおもちゃで遊び始めるというものです。

参照
おもちゃの世界はジェンダーフリー
http://www.econetworks.jp/internatenw/2016/06/toys/

ジェンダーフリーでダイバーシティ推進!?

何かを売り出す際に、年代や性別等のターゲットを細かく想定することは大切なことです。
しかし同時にそれは、ジェンダーを形成することにつながっています。

男女別に玩具などで小さいうちから区別をしてしまえば、子どもたちに男女のイメージが形成されていきます。それは言い換えれば、「男らしく/女らしく」というダイバーシティの正反対を辿っていくことになりかねません。

小さいころから性別に関係なく好きなものを選ぶことができれば、個性が尊重され、「その人らしく」生きることができますよね。

日本の子どもとジェンダーフリー

日本も当然、昔に比べるとずっとジェンダーの壁は薄くなってきています。

特に顕著なのは小学生のランドセル。
昔は、男の子は黒、女の子は赤の2色のみでしたが、最近は街で色んな色のランドセルを見かけることがあります。昔は女子のみだった家庭科も今は男女関係なく履修しています。

日本のおもちゃに関してはまだ男女の区別がされているように思います。海外の流れを受けて変わっていってほしいと思います。

まとめ

今回はおもちゃに注目しましたが、子どものジェンダーを規定するものは洋服など他にもあります。子どもが選ぶという点に加え、親が買い与える場合、知り合いの子どもにプレゼントするときなど、ジェンダーの観点をもってみると面白いかと思います。
自分らしく生きるという点で性別にかかわらずすべてのものを選べるようになるといいですね。

日本でも古くからあった男色という文化は同性愛なのか?

同性愛者という概念が誕生したのは100年ほど前と言われていますが、それ以前にもいわゆる同性愛は存在していました。今回は日本の歴史に目を向けてみようと思います。

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男色という文化

まず初めに、同性愛といっても昔は女性の地位が高くなかったため、女性同性愛の記述は基本的に残っていません。そのため今回の記事も男性同士についてとなります。

男色とは男性同性愛を表す言葉で、同性間性交渉は男色行為と呼ばれます。ただし、男色行為は基本的に成人男性と少年の間で行われています。

日本において男色行為は古くから行われていたとされています。
法律で同性間性交渉を禁止するものは特になく、公然と行われていたようです。織田信長や足利義満、武田信玄など歴史上有名な武将も男色行為をしていたそうです。

男色行為の理由として最も多く説明されるのが、女性禁制の環境があったからと言われます。女性がいない環境での生活や、女性との性交渉を禁止されている中で、少年と性交渉をすることで欲求の解消をしたと言われています。

日本以外での男色と衰退

男色行為は歴史的に海外でも行われていました。古代ギリシアや『テルマエ・ロマエ』の舞台古代ローマでも少年愛として存在したようです。

ヨーロッパでは、子どもというのは男女に分化する前の存在であり、成人男性が少年に対して抱く欲求を同性愛と捉えていなかった、という見方もあるようです。

しかし、これらヨーロッパ地域で段々と男色行為は廃れていきました。その理由が、キリスト教の浸透です。

伝統的なキリスト教の考えでは、同性間性交渉を罪とみなされています。そのため、キリスト教がヨーロッパ全域に広まって以降は、少年愛は徐々に廃れていきました。
日本も、キリスト教の考えが入ってくるにつれて、段々と男色行為に対する罪の意識が芽生えていったようです。

男色=同性愛?

上でも何か所か同性愛という記述をしましたが、私は男色や少年愛を同性愛とはあまり考えていません。というのは、性的欲求を満たす性交渉と、好きになる、愛情を抱くというのは別物として考える必要があるからです。

実際に男色を行っていた多くの武士は女性と結婚し、子どもを授かっています。彼らは確かに性交渉の相手として同性の少年を見てはいましたが、そこに愛情や結婚とのつながりがあったのかどうかは分かりません(好きな相手と結婚するというのも最近の概念ですが)。

そのため、武士やローマ皇帝がゲイ、またはバイセクシュアルである、と言い切ってしまうのは難しいと思います。
しかし歴史的に見て日本は同性間の愛情や性交渉について厳格ではなかったということですね。

参考
Wikipedia男色
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%B7%E8%89%B2
Wikipedia日本における同性愛https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AB%E3%81%8A%E3%81%91%E3%82%8B%E5%90%8C%E6%80%A7%E6%84%9B

LGBT当事者が就活で応募する際にチェックしたい企業のポイント

LGBT当事者もしくはアライによるレポート。今回は、LGBT当事者が就活で応募する際にチェックしたい企業のポイントです。

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国籍や人種、性別、性的指向などに捉われず「多様性」を推進する動きが日本でも活発になってきました。それは、企業でも目立ち始めています。

現在では以前よりも、企業側がLGBTを受け入れていることが多く見られるようになってきました。

LGBT当事者は、セクシュアリティが採用や昇進などの面で不利になるのではないか、入社後に同僚や上司と上手く付き合っていけるかなど、不安なことが多いのではないでしょうか。

そこで、就活においてLGBT当事者がチェックしたい企業のポイントを紹介します。

LGBTに関する文言があるかどうか

企業がセクシュアリティを理由に採用において差別をしないことを明確に発信していることで、LGBT当事者は安心して応募することができます。
まだまだ数は少ないですが、日本にも採用情報ページ等で発信している企業があります。応募する際には企業のホームページもチェックしてみるといいかもしれません。

ダイバーシティを尊重しているかどうか

LGBTについて明記されていなかったとしても、外国人や女性の活躍促進をしているダイバーシティ企業は多いです。

そういった企業はLGBTに対してもフレンドリーであることも多いです。
中にはLGBTに関する取り組みを行ってはいるものの「まだ社外に公表できるレベルではないので…」という理由でホームページ等では公開していない場合もあります。

会社説明会や選考が服装自由

服装自由だからLGBTフレンドリーであるということではありませんが、自由な服装を認める企業は多様性を尊重する傾向があります。
また、トランスジェンダーの人にとっては、服装自由は応募しやすいポイントのひとつです。

ナビサイト等でも、服装自由というキーワードで企業検索をすることができます。

LGBTに配慮した取り組みを行っている

まだまだ数は少ないですが、LGBTに配慮した取り組みを行っている企業も増えてきました。
企業がLGBTに関してできることの一例を紹介します。

・差別やハラスメント禁止規定などにLGBTに関する文言を明記
・社員に向けてLGBTに関する研修を実施する
・相談窓口の設置
・性自認に近い服装で勤務することを認める
・トランスジェンダーの通称名利用、性自認のトイレの使用等を認める
・結婚祝い金など、結婚などに関連する福利厚生を同性パートナーを持つ社員も利用できるようにする
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まとめ

現在は多くの企業がダイバーシティを尊重しており、社員の多様な個性を活かすことが企業の発展につながると考えられています。
ダイバーシティというと、これまでは外国人や女性の採用や活用が注目されていましたが、今後はLGBTにも目を向ける企業が増えていくと思われます。

LGBTに配慮する企業は、今後の成長が見込まれる企業ともいえます。
就活においての企業選びのポイントとして、LGBTフレンドリーかどうかは大切にしてもよいのではないでしょうか。