障害者やLGBTがモデルをつとめるバリアフリー・ファッションショー

LGBT当事者もしくはアライによるレポート。今回は「バリコレ」を紹介します。

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ファッションショーでは、すらりとしたモデルの人たちが最新の服を着こなし、堂々と歩いている姿が印象的です。
ショーに出演するモデルはほとんどが健常者、つまりマジョリティです。今回は障害者やLGBTがモデルをつとめるバリアフリー・ファッションショー“バリコレ”を紹介します。

バリコレとは

バリコレとは、以前こちらの記事でも紹介したNHKの番組“みんなのためのバリアフリーバラエティ”、バリバラが開催するイベントで、今年の10月10日に第2回が六本木ヒルズで行われました。

毎週様々なマイノリティにフォーカスして特集しているバリバラですが、バリコレでもいろんな障害や個性を持つ人たちが登場しました。

出演者

当日の様子をリポートしていたのはジャニーズJr.のお2人。非当事者の立場から分かりやすく、純粋に楽しみながらコメントしている様子が印象的でした。

出演者の中には、脚や身体に障害があるため、車いすやベッドごとランウェイに登場した方がいました。本人の服装や髪型はもちろん、車いすやベッドもきれいに装飾されていてとてもすてきでした!
生まれつきや事故で義足を使っている方が出演していましたが、義足もバリコレ使用の華やかなものになっていました!

視覚障害のある方のドレスは、色ごとに素材を替えたカラフルなドレス。もともとおしゃれの好きなモデルさんのために、デザイナーが触って楽しめるようにとデザインしたのだそうです。見えなくても楽しめるドレス、素敵ですね。

MtFで芸人のはるな愛さんは、半分が女性用のドレス、もう半分が男性用のタキシードという大胆な格好で登場しました。元男性である自分を隠すことなく受け入れながらも、女性的で美しいドレスを身にまとっていました。

バリコレの意味

見た目で分かるマイノリティの人と接するときに、人は「触れていいのかな…」とその見た目を見て見ぬふりをする方が多いそうです。

実際私にも、身体のある部分に特徴があります。それを「どうしたの」と尋ねてくる人よりも、目には入っているが気づかないふりをされる経験が多くあります。(本人はばれないように見ているようですが、見られている側は結構気づきます(笑))

今回義足のモデルの方がおっしゃっていた、「(義足の部分が)出ているなら見ていいってこと」という言葉が印象に残りました。義足の方の衣装の中には、敢えて義足の部分に視線を集めるデザインを着ている方もいました。

LGBTの人とも障害者の人とも、まるでそれをタブー視しているように当たり障りのない会話をするよりも、そこに向き合った方が関係は深まると思います。

バリコレはそのテーマ「みんなちがってみんないい」を見事に表現しているイベントでした。