カミングアウトのきっかけは、TOKYO RAINBOW PRIDE

LGBT当事者、アライによるレポートシリーズ。 今回はカミングアウトのきっかけです。

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私は、家族や友人知人など、周りにいるほとんどの人にカミングアウトしています。
なぜカミングアウトしようと思ったのか、きっかけはTOKYO RAINBOW PRIDE2016でした。

それまでの私は、自分のセクシュアリティを堂々と言えるような勇気を持った人ではありませんでした。
確実に受け入れてくれるであろう人だけにカミングアウトをしていたので、私のセクシュアリティを知る人はほんのわずかでした。
恐らく多くのセクシュアルマイノリティの方が、当時の私のように「言えない状態」にあるのだと思います。

しかし私は、TOKYO RAINBOW PRIDE2016のステージをみたことで、考えが変わりました。

様々なセクシュアリティの人々が何も恐れず人前に出て輝いていました。
中でも私と同じFTMの出演者はかなり勇気のいるパフォーマンスをしていました。そんな彼が発したメッセージが「今変われ」でした。

その時初めて、「私は独りじゃないんだ」と心から思うことができました。
当事者が当事者に励まされることがこんなにも心強いものだとは思いもしませんでした。

「自分もあの人みたいになりたい」と思い、私はその日の帰りに自分のセクシュアリティと考えに考え抜いた想いを文章にしてTwitterで拡散しました。

今までは人前を恐れていたけれど、もう嫌われたって仲間をみつけられたから大丈夫なのだと心から思うことができた結果です。

Twitterでの私の発言に、嫌なことを言う人はいませんでした。

むしろ私の予想を超えた温かい反応が多く返ってきました。

多くの人々から受け入れられた私は、今では病院でLGBT関連の講演会をしたり、大学で初のLGBTサークルを設立しています。
私は「自分でいていいんだ」と思うことができたからクリエイティブになることができました。

次に私が目指すのは、あのステージの上で応援してくれた憧れの人のように、自分も人前に出るセクシュアルマイノリティにとして、今後は多くの人から憧れを持ってもらえる存在になることです。

ベラルーシが、LGBTコミュニティーの権利を阻止

ベラルーシ率いる17か国のグループは、国連が策定したLGBTコミュニティーの権利を含む新たな都市戦略計画を阻止しようとしています。

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ベラルーシってどんな国?

ベラルーシという国はヨーロッパ最後の独裁国家と呼ばれており、ルカシェンコ大統領が1994年以来、その座に就き続けている国家です。

そんなベラルーシでは2010年5月15日、ゲイ・イベント「スラヴィック・プライド」のプライド・マーチが、警察によって強制的に阻止されたこともありました。

そんなベラルーシが、国連が策定したLGBTコミュニティーの権利を含む新たな都市戦略計画を阻止しようとしています。

ベラルーシが率いるグループには、バングラデシュ、マレーシア、ナイジェリア、サウジアラビア、ソマリア、イラン、ジンバブエなどが含まれています。

このグループが都市戦略計画を阻止しようとしている理由としては、下記の通り発表しています。

「我々は、人権が女性と男性子どもや高齢者、障害のある人くを家庭環境内で守られなければない」(=LGBTは家庭環境内で守られるべき対象ではないという意味)

これに対し、カナダのバンクーバーの元市長であるエレン・ウッズワース氏は、以下のように述べています。

「ベラルーシ率いる17か国のグループの発表を最初に聞いた時はショックを受けました。
セクシュアリティで差別することを保護すべきではありません」

※エレン・ウッズワース氏
女性のための都市国際社会変革会議の議長で、文書内に同性愛者の権利を保護することを推した、最初のカナダ人。

まとめ

2015年にロシアが国連内での同性愛者の権利を制限しようとしたことがありました。
ベラルーシの動きに、ロシアもサポートしていると言われています。
今後の動きにも注目です。

どうする同性カップルの遺産相続

同性婚が認められていない日本において、同性カップルはたびたび法律上の壁に直面します。

その大きなひとつが、遺産相続の問題です。法的に結婚関係にない同性カップルがお互いの遺産を相続したいと考えたときに、そこにはどんな障害があって、どんな対策が取れるのか。
代表的なケースについて、考えてみましょう。

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日本の遺産相続制度

まず、日本における遺産相続制度について見てみましょう。
遺言などが何もない状態で半自動的に遺産を受け取ることができる人を、法定相続人と呼びます。
一番優先されるのは配偶者で、全体の半分以上を受け取ることができます。次が直系の子どもや孫、さらに直系の父母や祖父母世代、兄弟姉妹と続きます。特に問題がなければ、遺産は彼らに順次配分されます。

しかし、同性カップルの場合、パートナーはこのどの枠にも入ることができません。同性婚のシステムがない以上、パートナーは法的な配偶者にはなりえないのです。
なので、法的結婚関係にないカップルは、また別に手段を講じる必要があります。

遺言を書く

遺産相続において、法定相続人よりも優先されるのが遺言書の記述です。遺言書に名前と分配分を書いておけば、法定相続人ではない相手にも遺産を相続することができるのです。

他にも生前贈与を利用したり養子縁組を行うなどの手段が考えられますが、同性カップルがパートナーに遺産を分配したいと考えた場合、この方法がもっとも確実かつ手軽であると思います。

その上で、注意すべきことは大きく2点です。
まず、同性のパートナーは正式な配偶者ではないため、相続税の控除を申請できないこと。2016年現在、婚姻関係にないパートナーへの遺産は単なる遺贈とみなされ、相続税がかかるようになっています。

もう1つは、遺留分を考慮しておくことです。
遺産には、法的相続人が最低限相続できると決められている遺留分が存在しており、それは遺言書の適用範囲外とされてしまいます。親兄弟に理解があれば話がスムーズに進むかもしれませんが、もしパートナーに対して理解をしてもらっていなかった場合、争いの元となる恐れがあります。

そのことも考慮し、遺留分を考慮した遺言書をあらかじめ作成しておくなどの対策が必要になってきます。

法的な壁を、できるだけ超える努力

同性パートナーを中心に、LGBTカップルには様々な法的な壁が立ちはだかっています。制度の改正がなされるのが一番の解決ではありますが、まだまだそれは難しい話。なので、それらをできるだけかわしていく手段を考えることがパートナーとの幸せの近道になるのです。

多様性のある社会を目指す。NHK「バリバラ」

LGBT当事者、アライによるレポートシリーズ。 今回はNHKの番組「バリバラ」の紹介です。

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最近はテレビでLGBTというワードをきくことも増えてきました。ニュースなどで特に取り上げられることが増えました。今回はNHKで今人気の番組“バリバラ”を紹介します。

バリバラってどんな番組?

バリバラは“障害者のためのバリアフリー・バラエティ”として2012年に始まりました。

障害者はネタとして扱いづらい、触れてはいけないといった空気が一般的にあります。バリバラでは障害者と笑いを掛け合わせ、今までタブー視されていたテーマを扱う番組です。

2016年からは障害者のみならず、すべてのマイノリティーへと視野を広げ、みんなのためのバリアフリー・バラエティとなっています。

みんなのためのバリアフリー・バラエティ
http://www6.nhk.or.jp/baribara/about/

“感動ポルノ”への疑問

障害者を扱う番組で他にあるのが、他局の24時間テレビです。
そこにうつる障害者は、マイノリティであるが努力をして何かを成し遂げる感動を与える存在です。

障害者と笑いを掛け合わせているバリバラはこの番組に対し、同時刻の放送で疑問を投げかけました。
“感動ポルノ”とは、障害者が感動を生むために使われる道具の1つとして扱われている状況を、オーストラリアの故・ステラ・ヤングさんが表した言葉です。

このテーマの放送では、NHKの過去に障害者を“感動ポルノ”として扱っていた際の例なども交え、いかに障害者が感動ポルノとしてできあがっているか、障害者はそれに対してどう感じているかなどが紹介されました。

出演していた障害者の方は、障害者としてではなく、一人の面白い人間としてテレビ番組へのオファーをしてほしいという切実な思いを打ち明けました。

バリバラの中のLGBT

みんなのためのバリアフリー・バラエティとなったバリバラでは、LGBTをテーマにした放送がされています。

セクシュアルマイノリティの悩みとして、当事者の方のカミングアウトを放送したり、ゲストの方が過去の経験を語るなど、LGBTについて知識のない人にもわかりやすく、かつバリバラのテーマでもある面白さも加えて構成されていました。

まとめ

LGBTも障害者も、マイノリティという立場に置かれやすいという点で共通しています。LGBTであり、かつ障害を持っている方もいらっしゃいます。

感動ポルノの回で、ある障害者の方がおっしゃった「障害者としてではなく、一人の人間として見てほしい」という部分がすべてをあらわしていると私は思います。

どのようなセクシュアリティであろうが、どのような障害を持っていようが、それも個性の1つです。テレビなどのメディアでも、もちろん日常生活でも、特別視されずに見てもらえる社会が理想ですね。

私がアライになったきっかけ。-LGBT当事者、アライによるレポートシリーズ-

LGBT当事者、アライによるレポートシリーズ。
今回はアライになったきっかけについてです。

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私はLGBT当事者ではなくアライです。

元々LGBTに強い関心を持っていたわけではなく、アライという言葉は最近知りました。ではなぜ私がアライになったかというと、大学生になってトランスジェンダーの友人ができたことがきっかけです。

その人の第一印象はボーイッシュな人でした。私は元々恋愛等に関して性別は関係ないという考えを持っていました。
そのためその友人からFTMだとカミングアウトされた時も特に驚きませんでした。しかしその友人の話を他の人に話しても、最初から理解し受け入れる人は多くありませんでした。私はそのことに驚きました。

私はそのFTMの友人を通して、LGBTの人々と交流するようになりました。大学内にも多くのLGBT当事者がいることを知り、見た目だけではセクシュアリティを判断するのは難しいということが分かりました。

私はLGBTが過ごしやすい世界が少しでも早く来てほしいと思っています。
FTMの友人と一緒にいると、トイレや名前の問題が常に目の前にあります。その問題が解決すれば少しは過ごしやすくなるのかもしれません。

今は徐々にLGBTを受け入れる人が増えてきていますが、拒絶する人も一定数います。そういう人たちの意識を変えるのは難しいと思います。しかし意識を変えるのではなく、正しい知識を身につけて認識を変えることはできるかもしれません。私はこのような認識を変える活動がしたいです。

茨城県水戸市が初めて職員対象のLGBT研修を実施

LGBT当事者、アライによるレポートシリーズ。
今回は茨城県水戸市で行われた研修会についてです。

茨城県水戸市は10月14日、LGBTについて学ぶための研修会を市内で初めて開きました。
約50人がLGBT当事者の話に耳を傾けました。講師を務めたのは、原ミナ汰さんです。

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出典:http://mainichi.jp/articles/20160520/ddl/k28/040/433000c

原ミナ汰さんは1956年生まれで、NPO法人共生社会をつくるセクシュアルマイノリティ支援全国ネットワーク代表理事、よりそいホットライン・セクシュアルマイノリティ専門回線統括コーディネーターを務めています。

また、LGBT法連合会共同代表でもあり、日英西翻訳・通訳業(原美奈子として)も行っています。
20代にレズビアンのサポートグループを結成、30代は性被害のピアサポート、40代からは「Xジェンダー」の立場で性的マイノリティへの社会的支援を求めて活動しています。
現在は、電話相談・同行支援、「性の多様性」研修、政策提言などを実施しています。
(『にじ色の本棚 LGBTブックガイド』より)

研修会では、全人口の約7~8%がLGBT当事者と言われており、身近な存在であること。
「性的指向を、『個人の趣味』と矮小化したり、選べるものだと誤解したりされることが多い」といった話がありました。
日本ではLGBT対応を推進したりセミナーや研修会を行う企業が増えてきました。

しかし、その一方で地方では都会よりも対応が進んでおらずまだまだ当事者の方が声をあげずらく、働きにくい環境があります。
地方と都会では地域格差があるのも事実です。そのために、自分のことを隠し通して生き続けなければならない人が地方には都会よりもたくさんいるのです。

また、LGBT という言葉自体も広まっていなかったり、そういう人たちは都会にしか存在しないようなイメージさえ地方にはあるのです。当事者はどこにでも身近にいて当たり前だという意識があまりないのです。

私も茨城県出身者ですが、セクシュアルマイノリティの人はメディアの中だけに存在する人といった印象がありました。周りの人もLGBTフレンドリー企業なんてものは見たことも聞いたことも無い人がほとんどだと思います。

そういった環境を変えるためには、このように、企業が積極的にセミナーや研修会に参加して、LGBTについて知ることが大事だと思います。

これからも、水戸市のように地方でどんどん対応を推進していくべきだと思います。そして、都会にいても地方にいても当事者が隔離されずに自分らしくオープンに生きられるようになることを願っています。

アメリカで活躍する女優サラ・ラミレスがバイセクシュアルであることをカミングアウト

アメリカの医療ドラマ『グレイズ・アナトミー』のカリー・トーレスを演じているのサラ・ラミレスが、LGBTのイベントに出席し、自分はバイセクシュアルであるとカミングアウトしました。

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出典 http://www.crank-in.net/person/12154

サラ・ラミレスが出席したのは、ロサンゼルスで開催された若者のホームレスを支援するLGBTのイベント「True Colors: 40 to None Summit」です。

サラ・ラミレスはLGBTイベントの中で次のようにスピーチしました。

「ホームレスの若者たちの多くは、セクシュアリティや、人種、宗教、市民権の有無について岐路に立たされています。
そして私自身にも、そういった岐路が存在しています。

私はメキシコとアイルランドの混血で非白人女性で、バイセクシュアルというセクシュアルマイノリティでもあり、信仰深いカトリック教徒としても育てられました。

そういった若者たちの声を届けるために、このプロジェクトに献身することで複雑な問題を抱える若者世代を支援し、彼らが必要とする助けを差し伸べられるのです」

サラ・ラミレスは、2011年にアニメシリーズ『サウスパーク』で音楽を手掛けるライアン・ディボルトと結婚しています。
これまではバイセクシュアルであることはオープンにしていませんでしたが、このLGBTイベントで初めて自分自身のセクシュアリティについて語りました。

彼女は、『グレイズ・アナトミー』でレズビアンの役を演じており、同性愛者の権利を支援する運動で熱心に活動していることでも知られています。

東京スター銀行がLGBTに配慮した取り組みを開始

東京スター銀行が、邦銀で初めて、2016 年 11 月 1 日(火)より、預金商品における「家族取り引き」の範囲を拡大し、これまでの取引可能な「家族(2 親等以内)」 に加えて、「同性パートナー(※2)」も対象にする取り扱いを開始しました。

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具体的には、下記3商品について、渋谷区や世田谷区が発行する「パートナーシップ証明書」や「パートナーシップ宣誓書受領証」などの公的証明書を提示することにより、「同性パートナー」も家族の対象となり、家族優遇を受けることができます。

1.「スターワン円定期預金プラス(1 年もの)」
お申し込みの方と、本商品への同時申し込みで、お申し込みの方と同じ優遇金利が適用されるご家族の範囲を「同性パートナー」まで拡大

2.退職金運用プラン
「退職金専用 スターワン円定期預金(1 年もの)」
お申し込みの方と、ご一緒に本プランをご利用いただけるご家族の範囲を「同性パートナー」まで拡大

3.退職金運用プラン
「退職金専用 ミックスプラン 1000)」
お申し込みの方と、ご一緒に本プランをご利用いただけるご家族の範囲を「同性パートナー」まで拡大

参照:http://www.tokyostarbank.co.jp/profile/pdf/161101.pdf

東京スター銀行では、様々なセクシュアリティを持つLGBT当事者が活躍しており、2014 年6月に台湾の民間最大手銀行である CTBC Bank(正式名称:中國信託商業銀行股份有限公司)が株主になったことで、海外出身者の行員も増えているそうです。
こういったことから、セクシュアリティや国籍、人種など、様々なダイバーシティが進んでいるようです。

ダイバーシティを推進することで、多様な人材がそれぞれの能力を最大限発揮できる組織文化を構築することで、企業として持続的に成長していきたいとしています。

トランスジェンダー/Xジェンダーは履歴書の性別欄、どう書けばいい?

LGBT当事者、アライによるレポートシリーズ。今回は履歴書の性別欄です。

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トランスジェンダーや、XジェンダーなどのLGBT学生が就職活動において、最初に引っかかるのは履歴書の性別欄ではないでしょうか。

JIS規格の履歴書には性別欄がありますし、学校指定の履歴書の多くにも性別欄があります。

そのため、「性別欄の時点で躓いてしまう」というトランスジェンダーやXジェンダーの人は多いです。

そこでオススメなのは、性別欄のない履歴書です。
履歴書は必ずしも学校指定のものを使う必要はありません。
性別欄のない履歴はWEB上にもたくさん配布されているので、そちらをダウンロードして使うのもOKです。

性別で採用の合否を決める企業は少ない

最近では、優秀であれば性別は関係ないという企業が多いです。

LGBT就活生の中には、履歴書の性別欄を書かなかったり、性別欄のない履歴書を使うと選考に不利なのでは?と不安に感じている人もいるかもしれませんが、ほとんどの場合問題ありません。

もし、面接で性別欄について質問されたりしたときに、違和感や不快感を感じたなら、その企業は選考や働く上で性別を気にする企業なのかもしれません。
そういった点では、社風を判断する材料にもなります。

カミングアウトするかしかないかは自由

トランスジェンダーや、Xジェンダーの場合、選考時にカミングアウトする人が多いです。
ただ、カミングアウトするかどうかは個人の自由です。
自分の働きやすさを考え、カミングアウトのタイミングや、カミングアウトの範囲を決めるのがいいと思います。

カンタス航空のCEOが同性婚に関する国民投票に反対

オーストラリア政府が、同性婚を認めるかどうか、国民投票を行うと発表したことに対し、様々な意見が飛び交っています。

国民投票に反対の立場を明確にした初の大企業のトップは、カンタス航空のCEOアラン・ジョイスでした。

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出典:http://pressair.exblog.jp/15410143/

アラン・ジョイスは「その国民投票はLGBTの人々に対してもっとも傷つけ、有害なものになるだろう」と述べています。

オーストラリアガーディアンでの記事によれば、アラン・ジョイスは以下のようにも述べています。

「“高価で不要な”投票はLGBTIの人々に対して有害であり、“基本的な平等と権利”の問題を決定する誤った方法だ。

議会は社会の変化など、政策のあらゆる分野での問題を解決したのと同じ方法で、結婚の平等を決定すべき。

同性結婚はニッチな問題ではない。基本的な権利と平等については基本的なオーストラリアの価値観にてらして公正に行われるべきだ」

一方で、オーストラリアの首相であるマルコム・ターンブル(自由党)は、国民投票は「あまりにも革新的」ではあるが、「徹底的に民主的」な方法であると述べています。

労働党などからは国民投票に対する反対意見も出ていますが、マルコム・ターンブルは、「もし労働党、緑の党と他の議員が国民投票をブロックした場合非常に長い期間、同性結婚問題の解決が延期される可能性がある」と警告しています。

また、LGBT団体の中でも、政府の国民投票の提案に対し、賛否両論が分かれています。

まとめ

カンタス航空のアラン・ジョイスの意見は、国民投票さえすればよいというものではないということです。議論を重ねてから他の法案と同じように議会に提出して決めるべきではないかと話しています。

国民投票には莫大な費用もかかります。そもそも同性婚は、同性愛者の人権として認めるべきであって、国民投票で審議を問うものではない!と主張する人もいます。

様々な意見が飛び交う中、今後どうなるのかが注目されています。