アリ・ボーマンのスピーチ
「トランスジェンダーのコミュニティに届く批判のコメントが最近ひどくなっている。人々は僕たちがまるで人間ではないかのように扱ってくる」
彼が7歳の頃、性転換手術を行う前、トイレは生物学上の性によって区分されているのにもかかわらず、周りの女生徒たちは彼に女性用トイレを使わせなかったそうです。
「彼女たちは僕が女性の体を持っているということを何も気にせず、ただ僕の見た目が男っぽく、心の性は男性だからという理由だけで僕をはねのけた。
8歳の頃、トランスジェンダーという言葉を知るまでは自分が何者なのか正解が見つからなかった。
しかし、トランスジェンダーという言葉を知って自分はトランスジェンダーなのだと確信した。10歳のころから男性の三人称(heなど)を使って周りから呼んでもらい始めていたが、その頃から周りからの辛辣な批判も多かった。例えば、自分のインスタグラムの投稿に悪口などのコメントが書き込まれたことだってあった。しかし、12歳の夏にトランスジェンダーであるとカミングアウトしたことによって、今までの恐怖はすべて吹き飛んだ」
アリ・ボーマンはスピーチの最後にこう言います。
「クラスのみんなとサッカーをしたこと、それがどんなに楽しかったか僕は絶対忘れない。
みんなとしたハグ、出会った友達全員をいつまでたっても覚えている。
トランスジェンダーだからと言って僕の人生が変わることはない。
僕は今までしてきた会話、友達、家族、僕の周りにあるすべてのもの、人が大好きです」
このスピーチを受けて、学校の代表者はトランスジェンダーの生徒の人権を守り、彼らのことを可能な限り全力で支援するという声明を送りました。
アリは学校の掲示板に「トランスジェンダーであるとはどういうことかみんなが理解してくれたらうれしい。僕は僕であって、誰もこれは変えられない」と書いたそうです。