トランスジェンダーが性自認のトイレを使えないのは差別だ!アメリカでのトイレ問題のその後

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トランスジェンダーは性自認のトイレを使えるかどうかを巡るアメリカの問題のその後です。

NCAA(アメリカ大学体育協会)主催の7つのイベントが、ノースカロライナ州で開催されなくなりました。

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NCAAとは、大学のスポーツクラブのリーグ戦などを運営する協会で、扱う競技はアメリカンフットボール、バスケットボール、野球、テニス、陸上競技、など多彩です。

NCCの決定は、ノースカロライナ州が「LGBT学生が性自認のトイレを使ってはいけない」とする州法を可決したことに対する反対意見を示すためのものです。

NCAAが今年はノースカロライナ州での7つの大会を開催しないと発表した後、ACC(東海岸カンファレンス)のジョン・スウォードコミッショナーは「この州での多くのスポーツのイベントは誰のものだ?」とACCの会議で発言しました。

ACCの決勝戦は2010年にノースカロライナ州シャーロット市で開催されて以来、2016年、2017年のシーズンは最後にマーキー大学で開催されています。

ジョン・スウォードコミッショナーはそれが今のノースカロライナ州のイベントを開催についての意思決定を行うために「時期尚早」であろうが、法律に対する明確な声明を発表しました。

「個人的にジョン・スウォードはこの法律は基本的人権への侵害として廃止すべきだと思っています」と述べました。

HB2として知られる法律は、トランスジェンダーの人々が政府や学校でお手洗いを使用するために、出生証明を必要としていて、性自認や性的指向も被差別保護の対象から除外しています。

ノースカロライナで開催できる今年度唯一の決勝戦は、自身のキャンパスで開催できる権利を得た時に決定したものです。

NCAAは男子バスケットボールの1回戦と2回戦を別の場所で行うと宣言し、3月の17日と19日にグリーンズボロでやることが決定しました。
NCAAがほかに場所を変更したものとしては

・女子サッカーの一部リーグが12月2日と4日に州都ローリーのすぐそばのケーリーで
– 3部リーグの男子と女子サッカー選手権の大会が12月2日と4日にグリーンズボロで
– 1部リーグの女子ゴルフの地方大会が、5月8-10にグリーンビルで
– 3部リーグの男子と女子テニス選手権は、5月22日から27日でケーリーで
– 1部リーグの女子ラクロス選手権は5月26日と28日にケーリーで
– 2部リーグ野球選手権5月の27日から6月3日にケーリーで

実はノースカロライナ州は男子のトーナメントを251回開催しており、すべての州において一番多いです。

NCAAのマーク・エマート会長は月曜日の夜に声明を出しました。

「運営機関は開催地に関する発表を来年初めまで延期するだろう。
NCAAの反差別基準に照らして、将来の開催地にへの必要な質問票を準備しています。

またすでにみなさんご存じだと思いますが、ブルース・スプリングスティーン、パール・ジャムとリンゴ・スターなどの芸能人は、ノースカロライナ州でコンサートする計画をキャンセルしました。

そして、PayPalはシャーロットで400人の従業員のオペレーションセンターを開設する計画を白紙にしました」

差別がある地域では、スポーツイベントは開催しない、というNCAAの姿勢は毅然としていてわかりやすいですね。しかし一方で関係ない方も巻き込まれる形になっていて、それはそれで残念な気持ちもあります・・・。

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こあせんせー
早稲田大学法学部卒のストレートアライ。
時事ネタ、法律関係が得意。趣味は将棋とモノポリー。