日本でも開催される「プライドパレード」。
今回はその起源や、そもそもプライドパレードの意味などをお伝えします。
プライドパレードの起源
プライドパレードの起源は、1969年7月28日、ニューヨーク・マンハッタンの「ストーンウォール・イン」というゲイバーを発信として行われた警察への抵抗運動です。
当時警察によるゲイバーの捜索は日常茶飯事で、そこを訪れる客たちはそのことに対してフラストレーションや怒りをため込んでいました。
そして、ついにその怒りが沸点を超え、大規模な暴動に発展したのが「ストーンウォールの反乱」です。
その運動から、LGBTの人々は、もっと声を上げていくべきであり、自分たちはLGBTではない人々と平等であるべきであるとする自尊心を持ちました。その自尊心は、やがて暴動ではなく「パレード」という形での意思表明を生み出していくのです。
プライドパレードとは、なにをするのか
ではプライドパレードとは具体的にどのようなことをするのでしょうか。
その内容について、今年の5月に開催された「東京レインボープライド」を例に見てみましょう。
「東京レインボープライド2016」は、「パレード」と「フェスタ」、そしてその前後を含んだ「レインボーウィーク」によって構成されています。
パレードでは、「フロート」と呼ばれる山車が先導し、参加者たちが新宿・原宿の通りを音楽とともに行進します。
フロートの上ではドラァグクィーンのパフォーマンスなどが行われ、皆で盛り上がりながら行進していきます。
フェスタでは、LGBT当事者やアライによるスピーチや、パフォーマーによるステージなどが行われます。
イベント会場ではLGBT関係団体や各国の大使館によるブースが出展され、イベント会場でさまざまな情報を発信します。飲食ブースも設置され、食事をしながら当事者やアライが語り合うことができます。
レインボーウィークの期間中は、イベント会場以外の協力店舗や団体がイベントを開催しています。広い地域で行われているので、イベント会場とはまた違う人と出会い、意見を交換することができるかもしれません。
日本のプライドパレード
東京以外でも、プライドパレードは東京、北海道、京都、兵庫、大阪、福岡、愛知、沖縄など、日本各地で開かれています。
大都市を中心に、北から南までまんべんなく行われていて、今後も開催する都市は増えていくと予想されます。
また、プライドパレードにおいて深刻なのが、協賛企業や支援団体が少ないことによる資金不足です。東京のプライドパレードも、過去に資金不足で中止となってしまったことがあります。
プライドパレードの目的は当事者同士が交流することと、理解者を増やすことです。パレードが盛り上がることが、次の支援者を募ることにつながります。その盛り上がりの一端を担うために、ぜひ一度参加してみてはいかがでしょうか。