セクシュアリティをオープンにするカミングアウト動画

カミングアウトするかしないか、誰にいつするか、どのような伝え方をすればいいか…

カミングアウトに関して悩みを抱えるLGBT当事者は少なくありません。

今回は、自分のセクシュアリティについて語るカミングアウト動画を紹介します。
こういった動画をみることで「勇気を持てた」という感想も多くよせられています。

17歳のカミングアウト

オーストラリアの歌手トロイ・シヴァンは、17歳のときにyoutubeでゲイであることをカミングアウトしました。
動画では、なぜカミングアウトしようと思ったのかなどを、語っています。

詳しくはこちら
https://nijipi.lgbt/life/1330

12歳のトランスジェンダーの児童によるスピーチ

アメリカの12歳のトランスジェンダーの児童が学校内で、性的マイノリティに対する平等を求めるスピーチを職員にしました。

詳しくはこちら
https://nijipi.lgbt/life/1657

レズビアンカップルに育てられた男性のスピーチ

この動画に登場する男性は、レズビアンカップルに育てられました。
偏見を持たれることもありますが、彼の毅然とした話し方は非常に印象的です。

詳しくはこちら
https://nijipi.lgbt/life/1998

現役警察官・消防士のゲイカップルのメッセージ

LGBT当事者もしくはアライによるレポート。今回は現役警察官・消防士のゲイカップルのメッセージに関するレポートです。

801341b50eb6affe118e7b6e1d918962_s

どんな職種にも「ゲイ」は当たりまえに存在します。もちろん、警察官や消防士などの公安職にもいます。

今回は警察官・消防士として働くゲイカップルのインタビューを読んで感じたことをレポートします。

二人の苦悩

二人は職場でカミングアウトをしていません。
同僚や上司と過ごす際にはプライベートな話になることも多く、困ることがあるといいます。

消防士は旅行をする際には申請が必要であるため、申請すると周りから「誰と行くのか?」「写真を見せてほしい」などと声をかけられることが多く困るといいます。

こういったことがストレスとなって、一時は体調を崩すこともあったそうです。

そして、ついに上司に勇気を出し、涙ながらにカミングアウトしたところ、上司は理解してくれたそうです。

警察官として仕事をすると「結婚をして家庭を持って初めて一人前だ」というイメージが根強いために、心許せる女性と本気で偽装結婚も考えたそうです。

二人の理想・伝えたいメッセージ

二人はストレートの人が抱く「ゲイ」のイメージを変えたいと話します。

メディアではオネエタレントや派手な女装をする人が目立っているためにゲイに対して偏ったイメージがあると感じているようです。

またゲイを理由に仕事を辞めてしまう人が多うため、人生は一度きりだから夢や仕事をゲイを理由に辞めてほしくないと話しています。

まとめ

私は二人のインタビューを見て、二人が助け合って励ましあって仕事や夢を諦めずに追いかけている姿を見て勇気をもらいました。

公安職は男性が多いために、セクシュアルマイノリティにはまだまだ厳しい環境にあると思います。
しかし、二人は自分のセクシュアリティを隠さず自信をもとうとしています。このような人たちのおかげで自分も明るく生きていこうと思う人はたくさんいるのではないのでしょうか。

どんな職種においても自分が自分らしく仕事を続けられるような社会になると良いですね。

参考URL

現役の警察官&消防士のゲイカップルが語る。「ゲイを理由に仕事を諦めてほしくない」

「ゲイだと疑われ…」同性愛が違法であるカタールで、ポーランド人男性が逮捕

ポーランドで人気のインスタグラマー、ラグジーが旅行中カタールでゲイだとみなされ逮捕されました。

カタールは同性愛が違法とされる国であり、同性間の性交渉が発覚すると罰金または5年以下の実刑となります。

 

ラグジー(luxyferisaloser)

%e5%90%8d%e7%a7%b0%e6%9c%aa%e8%a8%ad%e5%ae%9a-3

出典:https://www.instagram.com/luxyferisaloser/


7月6日、ラグジーはカタール・ドーハにあるハマド国際空港でビザに問題があるとして入国審査で携帯電話の中を見せるよう管理官に言われました。

携帯電話を見た管理官は、ラグジーがSNSにupしていた彼が化粧をした写真や、上半身裸の写真を「わいせつ且ネット上で害があるとし」、逮捕しました。

さらに、逮捕の理由には彼がゲイであるということも含まれていました。

ラグジー本人は自分はゲイではないと主張していますが、SNSに投稿した写真から、ゲイだと誤解されたようです。

ラグジーは後にこう語りました。
「私が同性愛者であるとして逮捕されたのは、あくまでも入国管理官が私の携帯の中から見つけた写真を見て私を同性愛者だと判断したからだ」。

逮捕状によると、ラグジーは逮捕されたとは明記されておらず、代わりに拘留されたと記載されています。
さらに、当局が彼の性別(男)を疑い、性別は不明と記されたそうです。

ラグジーは自分がカタールで逮捕されたことや、逮捕の理由を母国に伝えられていないことを信じていました。
しかし、カタールに拘留されていた2ヵ月間の間に、彼の母国であるポーランドでは行方不明者として報告されていました。

カタールのポーランド大使館は、BuzzFeedNewsのインタビューで下記のように話しています。

「ラグジーはゲイであるから逮捕されたわけではなく(文面では詐取、恐喝、カタール国家に対するネット上での侮辱が逮捕の理由とされている)、ポーランドで行方不明者として報告されてもいない。
彼はカタール警察の対応に何一つ不満はなく、逮捕は公正に行われた」

BuzzFeedNewsがラグジーに彼自身の証言と大使館側の報告の相違について尋ねると、ラグジーは問題はまだ解決していないと答えました。

彼が最も心配しているのは、事実が間違ったまま伝えられていることだそうです。

 

 

トランスジェンダー役を男性が演じることに批判意見が続出?

matt

トランスジェンダー役は
トランスジェンダーでなければ演じられない?

映画『Anything』 (原題/エグゼクティブプロデューサーはマーク・ラファロ)、に登場するMTFのトランスジェンダー役に、男性であるマット・ボマーが起用されたことに批判が集まっています。

この映画のストーリーは、妻を亡くした自殺願望をもつ男性が、ミシシッピからロサンゼルスに引っ越し、そこでマット・ボマーが演じるトランスジェンダー(MTF)の売春婦と友人になるというものです。

エグゼクティブプロデューサーのマーク・ラファロは、企画が発表された際「この企画に参加できてすごくうれしいと思っています」「愛は偉大な物語の本質であり、すべての差別や政治を超越する」と話しました。

しかしマーク・ラファロがインタビューで映画の配役についてコメントした途端、実際のトランスジェンダーを起用しなかったことを批判するツイートが彼のもとに集中したと Washington Post などが報じています。

批判の内容は、「トランスジェンダーはトランスジェンダーの人が演じるべき」や、「トランスジェンダー気持ちはトランスジェンダーの方にしかわからない」等。

自分自身もMTFのトランスジェンダーであり、女優もであるジェン・リチャーズも、男性であるマット・ボマーがFTMのトランスジェンダー役に配役されたことに反対意見を述べています。

※トップの写真はhttp://www.imdb.com/name/nm0093589/より

マット・ボマーってどんな人?

cek2cskvaaauqqg
マット・ボマーTwitterよりhttps://twitter.com/MattBomer

トランスジェンダー役に演じることに批判をされているマット・ボマーとはどんな人物なのでしょうか。

マット・ボマーは、アメリカのテレビドラマ『トゥルー・コーリング』のルーク役、『ホワイトカラー』のニール・キャフリー役で知られる俳優です。

彼はトランスジェンダーではありませんが、LGBT当事者ではあります。
男性のパートナーと同性婚をしており、2012年にはゲイであることをカミングアウトしています。

リリーのすべてにも批判はあった

『リリーのすべて』でMTFのトランスジェンダー役を演じたエディ・レッドメインや、『ダラス・バイヤーズクラブ』でトランスジェンダー役を演じたジャレッド・レトーに対しても同じような批判は持ち上がっていました。

その役と同じ人種、性別などでなければ配役は不適切だという意見があるのです。

 

映画『Anything』の制作サイドはマット・ボマーがトランスジェンダー役を演じることへの批判に対し、すでに撮影が終了していることから配役を変えることはできないとし、「マットはこの役に魂を注ぎ込みました。どうか理解してくれませんか。私たちはまだ学んでいる段階なのです」と、コメントしています。

 

トランスジェンダー役は、
トランスジェンダーの人でないと演じられないという意見、こあせんせーにはわかりませんね!

ではトランスジェンダー役以外でも、同じ境遇、同じ体験をしたことがあるような人でなければ演じてはいけないということなのでしょうか??

koasenseこあせんせー

 

この記事を書いた人

koasenseicon
こあせんせー
早稲田大学法学部卒のストレートアライ。
時事ネタ、法律関係が得意。趣味は将棋とモノポリー。

「LGBTは社会で許容されるべきではない」93%の人がYESと答えるインドネシア

f8fa7074a2576bd26a4487169709d6ab_s

「LGBTは社会で許容されるべきではない」93%の人がYESと答えるインドネシア

アメリカのピュー研究所が2013年に発表した「ホモセクシュアリティーに対しての寛容度調査」内の「ホモセクシュアリティーは社会で許容されるべきか」という質問で、90%以上が「NO」と答えたインドネシア。
なぜインドネシアにはこのような考えを持つ人が多いのでしょうか。

インドネシアはイスラム教徒の人口が世界最大の国であり、国民のほとんどがイスラム教です。イスラム教では同性愛が禁止されていることから、ゲイやレズビアンなど同性愛者に対する世間の目は厳しく、LGBTの存在はまだまだ社会に受け入れられていません。

さらに、2016年からLGBTなどのセクシュアルマイノリティ(性的少数者)に対する非難や攻撃がますます加速していることが問題になっています。

インドネシアで最も強固にLGBTに厳しい態度を取るのはスラム組織を統括する「インドネシア・ウラマ評議会(MUI)」です。彼らはその宗教上の理由から、LGBTを許容することはできないとしています。

彼らを含むLGBT反対派が今、起こしているのが、刑法改正のための裁判です。
「成人の同性間の同意に基づく性行為を犯罪化し、最長5年の禁固刑」という内容を刑法に追加することがその目的。この法律が可決されれば、現在法律レベルでは規制されていないLGBTが正式に国家の規制の対象となってしまいます。

インドネシアのLGBTへの差別は様々な形で行われています。
2016年1月には、イスラム防衛戦線と呼ばれる過激派グループが、インドネシアの大都市であるバドゥンの宿泊施設に、同性カップルを「発見」したとして襲撃をかけました。建物を襲った後、同団体は「レズビアンとゲイは我々の地域に入るな」という趣旨の文言を書いた旗を掲げ、LGBTへの明確な差別を示しました。

暴力的ではない差別も無視することはできません。インドネシアの放送監視官からは「検閲令」が出されました。それによって、LGBTの人々を正常なものであるとする番組の放送が禁止されました。
また、インドネシア通信情報省がLINEのアプリ内で販売されていたLGBTに関するスタンプを削除するよう申請。LINEはこれを受けて削除を行いました。

精神科医の医師会がLGBTを「精神疾患であり、矯正すべきもの」と発言したころから、LGBTは正常ではないという考えがさらに拡大。
若い母親向けに「自分の子供がどうしたらゲイにならないか」というセミナーも開催されています。

インドネシア政府は、こういった事態にどのような対応をしているのでしょうか。
現政府は、LGBTに関して「LGBTの人々は人権を持つインドネシア国民である」という見解を持っています。しかし、決してLGBTについて寛容なわけではありません。
ルフット・パンジャイタン政治・法務・治安担当調整相は「LGBTは染色体の病気であり、治療が必要である」といった発言をしており、政府は反LGBT団体の過激な差別行動には一切の沈黙を保っています。

こあせんせーは先日TEDで「子ども達が成し遂げたバリのレジ袋廃止運動」を観て大変感銘を受けました。そんな素敵な人々がいるインドネシア。
LGBTの人たちも暮らしやすい社会になってほしいな、と心から思いました。

koasenseこあせんせー

 

この記事を書いた人

koasenseicon
こあせんせー
早稲田大学法学部卒のストレートアライ。
時事ネタ、法律関係が得意。趣味は将棋とモノポリー。

ゲイ出会い系アプリでリオ五輪選手のプライバシー侵害

dailybeast

アメリカのWEBニュースサイト「THE DAILY BEAST」が、リオオリンピック出場選手のプライバシーを侵害しアウティングに近い記事を公開したとして問題になりました。

問題となった記事は、「『オリンピックの選手村が出会いの温床である』という実態を探るために、記者がゲイの出会い系アプリを実際に使って調査をした」という内容です。

記事には、grinderという人気アプリを使って「登録して1時間で3件のデートの約束が取れた」と書かれていました。
さらに、grinderで出会ったリオオリンピックに出場する男性選手たちの、国籍や身体の特徴などが詳細に書かれていました。誰であるかが特定されかねないような内容であったため、プライバシーの侵害でありアウティングになりかねない記事だとして大きな問題になりました。

THE DAILY BEAST誌は、該当記事を削除した上で、謝罪しました。
編集長のアバロン氏は以下のように謝罪しています。
「記者にアウティングの意図はなかった。しかし国によってはゲイであることが安全性を脅かされる懸念さえある。我々は彼らの安全性を脅かす可能性が少しでもあったことについて謝罪する」

また、プロフェッショナルジャーナリスト協会は今回の記事について以下のように批判しています。
「この記事によって悪影響を受けたアスリートに対しても謝罪するべき。このような記事を書くメディアは、現代メディア組織においてその居場所はない」

こあせんせーもスポーツは大好きなので、日々オリンピックを見ておりますが非常に残念なニュースですね。
この件に関しては①スポーツメディアの在り方の問題(選手のことを何でも記事にして良いのか?)と、②記者のLGBT当事者がおかれている状況への認識のなさの問題があると思います。
特に②については、現在でも同性愛が違法とされる国は70国程あり、同性愛者だと知られることは命の危険性さえあります。このような事実がまだまだ知られていないのだなぁと実感するところであります。
つい先日もアメリカのゲイクラブで49人が射殺されたばかりだというのに…。

koasenseこあせんせー

 

この記事を書いた人

koasenseicon
こあせんせー
早稲田大学法学部卒のストレートアライ。
時事ネタ、法律関係が得意。趣味は将棋とモノポリー。