教育現場でのLGBT

LGBT当事者orアライによるレポート。今回は教育現場でのLGBTについてです。

幼稚園生の事例

ある小さな男の子が体の性は男なのですが、心の性が女である子供の事例を紹介します。
その子供のお父さんは男の子であるため、息子と一緒にキャッチボールをしたり、男の子用のおもちゃを買ってあげたりして‘男の子’として接していました。

しかし突然ある日、一緒におもちゃを買いに行ったときに、泣き出してしまい、女の子が好きなかわいいものが好きだと言い出したのです。お父さんはびっくりしたと同時に、自分が今まで子供に傷をつけていたのだと深く反省した瞬間だったそうです。それと同時に幼稚園で「くん」付けから全員に対して、「ちゃん」付けにすることを幼稚園側と話し合い決めたそうです。

小学校におけるLGBT授業

私が小学生だった10年以上前では、LGBTという言葉は聞いたことはなく、それに関する授業も受けたことはありません。
4年ほど前に、福岡県の小学校で6年生の道徳の授業で「自分らしく生きること」をテーマにした公開授業が行われました。これは実際に当事者の方が講師となって、自身の経験を基に語りました。
その結果児童が自分のことを肯定的にとらえて、他人をしっかりと理解しようとする児童が増えたと担任の先生は述べました。
さらに教員でも性の多様性について深く考えるきっかけになったと話していました。しかし多くの小学校現場では依然として偏見を持っている先生が多いため、まずはセミナーなどに参加して教員の勉強会を行う必要性があります。
そしてそこで学んだことを子供たちに教えて、早い段階から子供たちに理解させることが重要になってきます。

中学校での取り組み

性的マイノリティーの人たちが自分の性や恋愛対象を自覚するのは早くて小学校の段階ですが、思春期に入った中学校の段階で自覚する人が多いようです。
性的マイノリティ―の方が学校生活においていじめを受けたのは全体の68パーセントにまでのぼります。そこで小学校と同じようにまず教員からの理解を得るために、LGBTに関する教材を中学校の教員向けに無料で配布を開始したり、「誰でもトイレ」を設置したり、まだ実現はしていませんが、今後男女の制服を同じものへ変更することを検討するなどが行われています。

また、ある学校では文化祭で、3年生がLGBTについての自作の劇をおこなっていますが、生徒からの不満や反発はほとんどありません。
むしろ小中学生のほうが受け入れも柔軟で早く、生徒たちが進んでやっているそうです。その事例からもやはり小中学校における教員のLGBTの理解と、早い段階での教育がますます大切になっていきます。

LGBTインタビューvol.7 株式会社ダイヤモンド社

LGBTという言葉が新聞やテレビで取り上げられることが増え、「ブーム」のように感じる人も少なくありません。しかし、LGBTをはじめとしたセクシュアルマイノリティについて知り、理解することは決してブームで終わらせてはいけない…そんな想いから誕生した雑誌「Oriijin」。
今回は「Oriijin(オリイジン)」の編集長である、株式会社ダイヤモンド社のクロスメディア事業局の福島宏之さんにお話を伺いました。

「Oriijin(オリイジン)」とは

ダイヤモンド社が2017年3月に出版した雑誌。
「ココロ」と「多様性」の話を軸に、LGBT当事者・非当事者の双方にとって有効な情報をとりまとめ、多様な人物が“わたしのココロスタイル”と称して、自身の心の在り方を発していく。同時にダイバーシティを推進する企業や人事担当者に向けた、LGBTについての“A to Z”を併せ持つ。

「Oriijin(オリイジン)」出版のきっかけは何だったのでしょうか?

スタートは、「世の中にとって価値のある情報を、新しい雑誌で出版したい」という想いでした。
今はネットで検索すれば気軽に様々な情報を得られますが、便利な一方、ネットは情報量が多すぎて、見たり読んだりするのに疲れている人も多いのでは?と思います。
また、ネット「検索」では目的以外の情報はなかなか得られません。しかし、雑誌というメディアは、たまたま本屋で見かけたとか、他の特集を読んでいたら知らなかった情報も掲載されていた……など、偶然に得られる情報もあることに価値があります。
もともと、私は雑誌の編集者なので、雑誌への思いもことさら強かったです。

なぜLGBTをテーマにしたのでしょうか?

「Oriijin(オリイジン)」は、弊社の各部門を超えて、多様な有志メンバーでアイデアを出し合って創り上げた雑誌です。
「LGBT」については、自然発生的にメンバーから出たものですが、当初、私自身は消極的でした。

なぜLGBTをテーマにすることに消極的だったのですか?

誰を想定読者にし、情報発信するべきか…そこに、他のテーマにはない難しさを感じたからです。
当事者の方か、アライの方か、LGBTにまったく知見のない人たちか?
LGBTの当事者やアライの方々は、既に知識も見識もあるでしょうから、基礎的な情報を発信しても意味がなく、物足りないはずです。カルチャーやライフスタイルについても、ビジネス系出版社の弊社がはたして読者満足度の高い情報を発信できるのか?
「LGBT」をメインコンテンツにしたときに、誰にどういう情報を発信すべきかを、かなりの時間を割いて考え、迷い、メンバーで討議を重ねました。
「ダイバーシティやLGBTをテーマにすることにはたいへんな意味がある」という意思だけはブレませんでしたが…。

ご存じのように、2020年の東京オリンピックのエンブレムである組市松紋には「多様性と調和」というメッセージが込められています。
東京をはじめ、日本は2020年に向けて、社会がダイバーシティ推進へと動いています。しかし、LGBTという言葉自体を知らない人もまだ多いですし、理解促進に向けて、一出版社の私たちが雑誌メディアでやるべきことがあるのではないか?と、討議に熱が入りました。

もうひとつ言えば、弊社が渋谷区にあるということも、私の中では大きかったです。東京レインボープライドのパレードは、弊社前の明治通りがコースになっています。フェスタの会場である代々木公園と弊社の社屋は目と鼻の先です。同性パートナーシップ制度が導入されている渋谷区の出版社が、LGBTをテーマにした雑誌を創ることに価値があるのではないか、と。

ダイヤモンド社の本社はTOKYO RAINBOW PRIDEのパレードの沿道にある

TOKYO RAINBOW PRIDE 2017には「Oriijin(オリイジン)」としてブースを出展した

「Oriijin(オリイジン)」というタイトルやキャッチコピーである「暮らす&働く わたしのココロスタイル」はどのように決められたのでしょうか?

性自認や性的指向と、それぞれの人の心(ココロ)は密接な関係にあります。
LGBT当事者か非当事者かに関わらず、人は誰もが自分の性自認と性的指向を持っています。
自分の心(ココロ)にプライドを持ち、他者の心(ココロ)の在り方をリスペクトしていくこと……それが何よりも大切と考え、私たちは「ココロスタイル」というキーワードを掲げました。
雑誌のタイトル案は20ほどありましたが、メンバーの総意で最終的に「Orijiin(オリイジン)」に決定しました。その意味は編集後記にも書きましたが、誰にでも分かると思います。

実際に様々なフォントで作成したタイトル案と、新媒体を企画するにあたっての企画書

編集の際にこだわったのはどのようなところでしょうか?

LGBTの当事者、非当事者、NPO関係各位など、たくさんの方々にお話を伺い、アドバイスをいただきながら制作を進めました。
また、「雑誌」というアナログメディアならではの見せ方にもかなりこだわりました。たとえば、冒頭のタレントインタビューは2ページ構成ですが、見開き完結にせずに、片ページ起こし(=ページをめくって本文が表れる構成)にしています。
マウスでスクロールして情報を得るのではなく、指でページをめくって、紙の質感とともに情報を得ていただく……桜の季節に発売した雑誌なので、ある特集ではページ全体で桜を満開にさせています(笑)。

雑誌のテイストが明るくカラッとした雰囲気なのも心がけたことです。企画のテーマやデザイン、本文、写真、イラストの見せ方で、誰にでも手に取りやすいようにしました。
さらに、「誰にでも手に取りやすい」という創りとしては、井ノ原快彦さん・さだまさしさん・小林幸子さん・ヒロシさん・小島瑠璃子さんといった人気アーティスト・タレントの皆さまにもご登場いただき、「ココロスタイル」を語っていただきました。それは、LGBTに関心のない人たちにも、雑誌に触れていただきたいという考えがあってのことです。
実際、自分の好きなタレントが載っているから買ったという方から、「他のページを読んでLGBTのことが良く分かりました」という声をいただき、SNSでも拡散してくださいました。

明るい雰囲気の誌面

次回以降に取り上げてみたい特集などはありますか?

今回はトランスジェンダーの方があまり登場していないので、次回はきちんと情報発信させていただく予定です。私たちメディア側も「LGBT」と一口に括ってしまいますが、LGBT以外のセクシュアル・マイノリティの方も多くいらっしゃいますし、当然、L・G・B・Tの方々それぞれで、社会生活における悩みや考え方は異なります。
また、小誌は「インクルージョン&ダイバーシティ マガジン」ですので、LGBTをはじめとしたセクシュアル・マイノリティに限らず、多種多様な“ココロスタイル”で形成される社会について、然るべき情報を、正しく発信していくつもりです。
ダイバーシティを推進する企業・自治体・学校法人の情報なども、たくさんの方にお話をいただきながら、雑誌メディアという独自のスタイルでまとめていきたいと思います。

ありがとうございました!

編集部より
ダイヤモンド社といえば、週刊ダイヤモンドの出版や、「嫌われる勇気」といったビジネス書・経済書をはじめとした幅広いテーマの出版物を制作する会社さんです。
「Oriijin(オリイジン)」は、様々な角度からLGBTを特集しており、内容の堅さ柔らかさのバランスがちょうどよく、LGBT当事者もアライも、LGBTにそれ程詳しくない人にとってもおもしろく読めるのではないかと思います。そんなところがダイヤモンド社さんならではの雑誌だな、と感じました。
インタビューでは企画段階から出版まで、福島さんを中心に多くの方の熱い想いが詰まっていることを知れました。次回の「Oriijin(オリイジン)」発行もとっても楽しみです!

渋谷が虹色に染まる日 TOKYO RAINBOW PRIDE 2017レポート後編!

今年も渋谷で開催されたTOKYO RAINBOW PRIDE 2017。

今年はなんと、108,000人が参加と過去最高!
パレードも非常に多くの方が参加されていました。

nijipi運営のNijiリクルーティングも「LGBT-Allyシンポジウム」としてパレード参加してきました!
ということで後編はパレードの様子をレポートします♪

TOKYO RAINBOW PRIDE 2017では、23のフロートが参加。
パレード参加希望者は、希望のフロートを選んで受付をし、整列します。

フロート毎にデコレーションした車などが先導します♪

12時に代々木公園をスタート!

Nijiリクルーティングはこちらのフロートに参加♪

今年も渋谷モディのビジョンはレインボー♪

表参道のLUSHもレインボー♪
LUSHのスタッフさんは手を振って応援してくれていました♪

 

スターバックス渋谷公園通店もレインボーでした♪

この他にもレインボーの装飾をしている店舗などがたくさんありました^^
パレード中は沿道から応援している人も♪♪

いろんなところから「Happy pride!」という声があがっていました!

 

Nijiリクルーティングとして初めて参加したパレードでしたが、参加すること自体とっても楽しかったです!
みんなで渋谷の街を歩く一体感や、沿道から声をかけてくださる方とのコミュニケーションなど、とっても盛り上がっていました♪

改めて、TOKYO RAINBOW PRIDEというイベントは、参加することの楽しさはもちろん、LGBTについてたくさんの人が知る機会になっているのだろうなと感じました。

また、LGBT当事者の方もたくさん参加されており、手をつないでいる幸せそうな同性カップルの方もたくさんいらっしゃいました。
普段は気づかないことも多いですが、LGBTは本当に身近で自然に存在しているのだなということも感じました。

今回Nijiリクルーティングとしては、アライを増やす活動の一環としてパレードに参加しました。
多くの方にアライであることを知ってもらうことができ、来年も是非参加したいと感じました!

渋谷が虹色に染まる日 TOKYO RAINBOW PRIDE 2017レポート前編!

今年も渋谷で開催されたTOKYO RAINBOW PRIDE 2017。

メインイベントである代々木公園でのパレード&フェスタは、なんと約108,000人(5月6日35,000人、7日65,000人、パレード5,000人、ウィークイベント3,000人)が参加!!

nijipiを運営するNijiリクルーティングもブース出展し、無料でタトゥーシールとレインボーシリコンバンドを配布してました♪
タトゥーシールは昨年の1.5倍用意したのですが、2日目の午後には配布終了と、大盛況でした!
遊びに来てくださった方ありがとうございました^^!

それではそんな、とっても盛り上がったフェスタをレポートします♪

5月6日、7日に代々木公園のイベントスペースで開催されたフェスタでは、様々な企業や団体がブースを出展し、野外ステージではライブが開催されました。

朝10時に野外ステージでオープニングイベント開始。
既にたくさんの人が来場しております!

 

Nijiリクルーティングのブースではオープンと同時にたくさんの方が来てくださいました!
スタッフがせっせとタトゥーシールを貼っております♪

 

Nijiリクルーティングメンバーのお子さんが遊びに来てくれました♪
レインボーカラーでごきげん♪


ピーク時はこんな感じの混雑。大盛況です!

 

いろんな企業・団体がブース出展をしていました。
レインボーグッズの販売や、アライを増やす活動、LGBTフレンドリーな商品・サービスの案内など♪

 

Googleさんのブースではいろんなアイテムを使って写真を撮ることができました。楽しそう~♪


レスリー・キーさんが、カップル写真を撮ってくれるブース。
ウェディングの衣装も用意されていてみなさん幸せそうでした♪♪

 

ドン・キホーテさんのブースではレインボーグッズが販売されていました♪

レインボーでおめかししたドンペンたち。

 

 

VRが体験できるブース♪

 

オランダ大使館ブースではミッフィーちゃんの塗り絵ができました♪

 

Nijiリクルーティングのブースではタトゥーシール以外に、LGBTフレンドリー企業の取り組みを紹介する展示コーナーも。

 

すべて紹介しきれませんが、本当にたくさんのブースが出展されていて、とにかく遊べました!
飲食ブースも台充実。食べたり飲んだりも楽しめました♪

野外ステージでは2日間にわたって様々なアーティストが登場。
5月7日の最後に行われた中島美嘉さんのスペシャルライブは超満員!圧巻のライブでした♪

 

Nijiリクルーティングは昨年に引き続き2回目の出展でした。
タトゥーシールは昨年の1.5倍準備しましたが、大盛況で2日目の午後には配布終了^^!
今年から配布したレインボーシリコンバンドも2日目のお昼頃には配布終了^^!

来ていただいたみなさん、本当にありがとうございました!

ブースにはLGBT当事者の方、LGBTアライの方の他、代々木公園に遊びに来たら楽しそうなイベントやっていたから寄ってみました!という方など、様々な方が来られました。
みなさん本当に楽しそうで幸せそうで、ブース運営スタッフもパワーをたくさんもらえました♪

LGBTをメインテーマにした漫画

昨今日本の漫画やアニメが世界中でブームになり、日本のそういたサブカルチャーがクールジャパンという文化として認められつつあります。
日本の文化を代表する漫画には様々なジャンルがあり、ギャグ、ファンタジー、バトル、日常系など多岐にわたります。
その中で今回はLGBTをメインテーマにした漫画をいくつか紹介していきたいと思います。

放浪息子

志村貴子著
エンターブレインより全15巻刊行
アニメ化もされている

「女の子になりたい男の子」である二鳥修一と、「男の子になりたい女の子」である高槻よしの、性自認に揺らぎを抱える二人の主人公が葛藤や恋愛を経て成長する姿を、小学校から高校生まで描いている。トランスジェンダーや異性装というテーマを扱っており、中には重い話しが含まれているが、温かみのある独特な表現で志村貴子が描き切っている。

あらすじ

物語の始まりでは二鳥修一は小学校5年生で、度々姉の服を内緒で着るような男の子であった。女装姿は非常に可愛く、その姿に惚れる男の子もいるほどであった。
高槻よしのに出会う前までは、時折女装をするだけであったが、高槻よしのに出会ったことで、「女の子になりたい」という自信の願望を自覚した。その後二鳥修一が女装、高槻よしのが男装して2人でデートにでかけるようになり・・・

青い花

志村貴子著
太田出版より全8巻刊行
アニメ化もされている

こちらも志村貴子が描いた漫画である。それぞれ別の女子高に通う2人の主人公に焦点を当て、女性同士の恋愛と友情が描かれている。女性同士の恋愛だけでなく、男女の恋愛も同時に描くことでその比較もしているのが今作品の特徴である。

あらすじ

2人の主人公であり、幼馴染である万城目ふみと奥平あきらは高校入学時に10年ぶりに再会し、2人は一緒に登校するようになる。
それと同時期に、ふみは交際していた従姉の女性が結婚したために落ち込んでいたがその後ふみは部活の先輩の女性と交際するようになる。

オクターブ

秋山ハル著
講談社より全6巻刊行 

同性愛者や両性愛者同士の恋愛模様を描いたのが今作品である。あらゆる表現で主人公宮下雪乃の内面描写が描かれている。同性愛者岩井節子と出会い、恋愛をしていく過程で雪乃の内面にどのような変化が表れているかが見所だ。

あらすじ

売れなかったアイドル宮下雪乃は芸能界引退後、田舎に帰るが、アイドルであった過去を中傷され再び上京、今度はアイドル時代所属していた事務所でマネージャー見習いとして働き始める。雪乃は孤独な日々を送るが、ある日コインランドリーで元ミュージシャンの岩井節子と出会う。そこから2人の関係が始まる。

まとめ

他にもトランスジェンダーや同性愛を描いた作品はあるが、どの作品も、自分の性自認や恋愛観に抱く苦悩や、世間との対立を描いたりしている。現実に即した描写をしている場面もあり、LGBT当事者の恋愛事情を理解するには上記のまんがを読むのもいい手なのかもしれない。

LGBTが登場するCM

Amazonが新サービス「Audible」のCMでゲイカップルを起用したことがあります。今回はそのCMの概要や背景を記述していくと共に、過去にLGBTを起用したCMについていくつか紹介していきたいと思います。

CM概要

CMになったAmazonのサービスは「Audible」といってスマートフォンで場所を選ばず本を「聴く」ことができるサービスです。オーディオブックは、欧米ではすでにサービスとして人々に広まっていますが、日本ではまだ認知度が非常に低いです。このサービスを新しい文化として知ってもらう事を目的として作成したブランディングムービーが今回紹介するCMになります。

映像に出てくる人たちはみな何かしらの苦悩を抱えています。その方達が、「Audible」で宮沢賢治の「雨ニモマケズ」を聴いて彼らの表情に少しずつ笑顔が戻っていくといった内容になっているようです。その中に非常に自然な形でゲイカップルが登場します。

LGBTを登場させた理由

ブランディングムービーの原案に最初は高齢者やLGBTが入っておらず、企画者が何かが足りないと感じ、ゲイのカップルを登場させる事を決めたようです。
ただそれはシンプルに物珍しいという理由からLGBTを扱ったわけではなく、ストレートの方と変わらない、人間ならではのドラマに深みを持たせるためにLGBTを取り扱ったそうです。また、LGBTを起用することに対して社内の人間でネガティブな反応を見せた人は皆無だったそうで、LGBTをブランディングに起用することがとても自然なことだと、企画者は感じたそうです。

AmazonのLGBTに関する取り組みについて

AmazonはアメリカではLGBTフレンドリーな企業として評価されているようです。なので、Amazon Japanではダイバーシティに力を入れていて、企業としてダイバーシティ構想を掲げる事によって、社内の人間が良い環境で働けることつなげたいと考えているそうです。

その他にLGBTを取り上げた他のCM

ドコモ

携帯キャリア「ドコモ」のCMにてレズビアンカップルが登場しています。「多様性」をテーマに掲げたCMで、日本を舞台にして「この国の4人に1人は、高齢者です。」「この国の60人に1人は、外国人です。」などのメッセージと共に「この国の13人に1人はセクシャル・マイノリティです」といったメッセージが流れます。

マクドナルド

台湾マクドナルドのCMの中で、若いゲイ男性が、父親にカミングアウトするといった内容です。カミングアウトという場面を感動的に描いたCMで、一見の価値はあると思います。

他にも魅力的なCMは複数あります。上記のCMや他のCMについては下記のURLで視聴できます。時間があればご視聴お願いします。

LGBTフレンドリーなホテル

同性カップルがホテルを利用する際に不便を感じることがあります。
2015年、東京都豊島区の宿泊施設の半数以上が男性または同性同士の宿泊を違法に拒否していることが明らかになり、杉並区でも2施設で同性同士の宿泊を拒否していたことが判明し、区が指導しました。

まだまだ数は少ないものの、LGBT当事者の要望に応えるLGBTフレンドリーなホテルが日本でも増えてきました。
今回は日本にあるLGBTフレンドリーを公表しているホテルいくつか紹介していきたいと思います。

ホテルグランディア京都

日本人にも人気があり、海外からの観光客も毎年大勢訪れている京都にある、LGBTフレンドリーである高級ホテルです。
JR京都駅直結で京都観光や、ちょっと足を伸ばすときに非常に便利なホテルです。エントランスから高級感に溢れる光景で、専用ラウンジからフィットネスジム、和洋多数の食事処、ブライダル施設も備わっていています。

LGBTフレンドリーに関する取り組み

2006年からLGBTのツーリズムをサポートする団体IGLTAに加盟していて、営業推進室担当部長の池内志帆氏がIGLTAの日本アンバサダーを務めています。
コンシェルジュスタッフがIGLTAのレインボーピンバッチを着用していたり、ロビーエリアにあるパブリックトイレには「ジェンダーニュートラル」の看板も設置されていて、施設の隅々まで配慮されています。
また、2014年より、臨済宗の春光院と連携し、LGBT当事者のための結婚式プランを提案しており、すでに何組かの同性カップルが式を挙げています。

ホテルパームロイヤルNAHA

那覇・国際通りの中心に位置し、国際通りまで徒歩数秒のアクセスで、牧志駅から徒歩4分から那覇空港から車で約16分の距離です。
インテリアもこだわっていて沖縄文化だけではなく、アジアの古美術やヨーロッパのモダンアートまでもインテリアに用いています。
施設にはボディケアサロン、イタリアンレストラン、メイドイン沖縄にこだわってセレクトされた商品を取り扱ったギャラリーショップ等があります。
客室も宿泊者が非常に過ごしやすい作りになっています。

LGBTフレンドリーに関する取り組み

IGLTAに加盟しており、LGBTツーリズムの普及に力を入れています。
館内や受付にはレインボーフラッグが掲げられており、リクエストに合わせた配慮も行ってくださるようです。LGBT当事者向けのウエディングプランや宿泊プランもあるそうです。

まとめ

LGBTフレンドリーホテルは日本ではまだまだ数は多くはありません。
しかし、2020年に向けて徐々にではありますが、LGBTフレンドリーを打ち出すホテルが増えてきています。

Xジェンダー当事者レポート「Xジェンダーと恋愛」

LGBT当事者orアライによるレポート。今回はXジェンダー当事者の私が恋愛についての経験です。

自己紹介

私は、身体が女性で自認する性が中性のFtXです。恋愛対象は男性です。
ホルモン治療などは一切行っていないため、外見ではよく「ボーイッシュな女性」とみられることが多いです。完全に男性になりたいわけではなく、私自身はそれを言われて嬉しいのか悲しいのかよくわからないです(笑)。

今までの恋愛

最初にも書いたとおり、私は交際経験は男性としかありません。
ショートカットの女性が好きだった方で、私の性自認について話をしたこともありましたが、いまいち理解してくれていなかったんだと思います。

彼氏と彼女の仲なので仕方ないかもしれませんが、いわゆる女の子扱いされることが多く、あまり心地よさを感じられず、そんな理由などから結局別れることになってしまいました。
その方以降、お付き合いした方はいませんが、こちらが片思いしたことは何回かありました。同性も異性の方もいました。

好きになる側の辛さ

誰か好きな人ができた際、もしお付き合いできたら、デートに行けたら…といろいろと妄想するのですが、そのときにいつも考えてしまうことがあります。
それが、「あの人が私と2人で歩いていたら、周りにどうみられるのかな」ということです。男2人で仲良く歩いているように思われるのか、気持ち悪いと思われないか…など。

自分に自信がないことにも関係するのかもしれませんが、その方が、「気持ち悪い人と歩いている」と思われてしまわないかなとすごく心配になります。
そんなことを考えているからなかなか誘うこともできず、終わってしまうパターンが多いです。

好きになられる側の辛さ

なんだか贅沢な項目の名前ですが…(笑)。
好きになられて迷惑、と言いたいわけではありません。好意をもってもらうことはもちろん嬉しいのですが、相手の求めるような自分でないことにすごく辛くなります。

性格が男らしいんだと思います。可愛い性格でないことで、がっかりされてしまうことがありました。

まず、Xジェンダーを好きになる人がすごく少ないと思います。
好きなタイプの話をしていても、見た目についても中身についても男性らしい男性か女性らしい女性が好きな人が多くて、中性が好き!と言っている人はほとんどきいたことがありません。
なので、どっちつかずな私のことを好いてくれる人はいるのかなーと、最近はずっとぼんやりと悩んでいます。

それでもXジェンダーでいる理由

じゃあ女の子らしくなればいいじゃん、と考えたことは何度もありました。ただそれもできず、これからもずっとこんな感じなんだと思います。
ただXジェンダーであるということで、多くのセクマイの友達と知り合うことができたのは本当によかったと思っています。

先日MtXの人と話していて感じたのが、MtXでいるよりもFtXのほうが生きやすいということです。
髪の長い男性は校則や社会人のマナーとしてアウトと言われますが、女で髪が短くても特に咎められはしません。
もちろん生理や胸など自分の嫌なことはありますが、男性にも男性の嫌なところはあるだろうし、仕方ないかなと思っています。
LGBTを理解しようという流れが今起こっていますが、はやく男女以外の中性も認められていけばいいなと思います。

企業がLGBTに注目することで得られるメリット

LGBT当事者orアライによるレポート。今回は、企業がLGBTに注目することで得られるメリットです。

LGBTは全体の8%(株式会社LGBT 総合研究所 「LGBT に関する生活意識調査」 2016 年5 月実施によるデータ)存在していると言われており、これをLGBTの市場規模に直すと5.94兆円になります。今日本の企業ではこれを「レインボー消費」と呼び注目しています。
レイボー消費は大きく3つにわけることができます。

一つ目にLGBT当事者の消費です。
これはLGBTの当事者をターゲットにしたビジネスです。しかし気を付けたいのは「対象のLGBT当事者に商品やサービスを限定しないこと」というのが重要です。仮にそういったサービスを作ってしまうと、当事者の人はそれを購入することがカミングアウトになってしまうことがあるからです。

二つ目にLGBT応援消費と呼ばれるもので、LGBTフレンドリー企業やそれを応援する消費傾向です。
実際にある企業がLGBT支援を宣言したキャンペーンの期間中に、来店数と売り上げが両方大きく伸びるという成果が見られました。

最後に、新たな人間関係に関する消費というものです。
渋谷で同性パートナーを結婚相当とするパートナーシップ証明書の交付を始めたことからも、今後「同性婚」や「一夫多妻」などの多様な愛の形が受容されて、社会で新しい価値観が受容されたときにそこに新たなビジネスが生まれる可能性があります。

このように、LGBTに注目することは、企業にとって新たなビジネスチャンスにつながる可能性があります。
ただ、性自認や性的指向は非常にセンシティブなものです。一歩間違えれば、LGBT当事者に不快な思いを持たれてしまうこともあるので、慎重に扱うべきテーマです。

レインボーウィーク開催中!

今年もTOKYO RAINBOW PRIDEのレインボーウィークが始まりました!
5月7日までの期間中、渋谷区では様々な店舗がレインボーフラッグを掲げたるなど、様々なイベントが取り組みが行われます。
ゴールデンウィーク期間でもあるので、渋谷区をみてまわってみるのも楽しそうですね♪

今回は、TOKYO RAINBOW PRIDEに関しての記事をご紹介します!

プライドパレードの起源や、各地のプライドパレードではどんなことが行われているのかを紹介しています。

プライドパレードってどんなことするの?

TOKYO RAINBOW PRIDE2017について紹介しています。

TOKYO RAINBOW PRIDE2017ってどんなイベント?

TOKYO RAINBOW PRIDE2017でのキャンペーン情報♪参加するとレインボーシリコンバンドがもらえます♪

TOKYO RAINBOW PRIDE2017応援キャンペーン!!

たまたま出会ったTOKYO RAINBOW PRIDEで、LGBTについて知ったという記事です。

虹色の社会との出会い

TOKYO RAINBOW PRIDE2017は5月6日、7日に代々木公園にてブース出展やライブが開催され、5月7日にはパレードが行われます。
パレードは事前に受付をすれば誰でも参加オッケーです♪