FTMの声から生まれた生理用品不要の生理用ショーツ

アメリカの「THINX」という下着ブランドが、FTM向けのナプキンやタンポンが不要の生理用ショーツを販売しています。

商品開発のきっかけとなったのは、女性用にナプキンやタンポンが不要な生理用ショーツとして販売したところ、FTM当事者から自分たちも生理で困っているという意見があったことだそうです。

ホルモン治療を行うことで生理は止まりますが、ホルモン治療を望まない人も多くいます。
FTMにとって生理時には次のような困った点があります。

・男子トイレにナプキンの捨て場所がない
・生理用品を買いづらい
・カバンに生理用品が入っているのを見られたらどうしよう、と落ち着かない
・そもそも生理があること自体、自分が男性であることを否定されているようで精神的につらい

今回男性向け生理用パンツのモデルとなったソーヤー・ドゥビュス氏は次のように語ります。

「このようなことはあまり話題にするものでもないから、月経が男性にあることもきづかない人が大勢いる。月経はまさに女性らしいものだとみなされてしまう男らしさを剥ぎ取ってしまうものです。」
トランスジェンダー同士の集まりですら、生理のある男性のことを誰も話そうとしないといいます。というのもやはりFtMの男性にとって生理は恥ずかしいことだと思われているからです。

このような声に、「THINX」代表のミキ・アグラワル氏は下記のように答えています。

「もし私どものゴールが、こうしたタブーを打破し、生理は恥ずかしいことだという思い込みをグローバル規模でなくすことにあるならば、これは全員のためにやらなければならないことです」と述べ、今回紹介した下着を販売し始めたそうです。

トランスジェンダーの方の、細かいけれど、当事者たちにとっては重要なニーズを企業が汲み取っていけるような社会に今後なっていけばよいなと考えます。