LGBT当事者orアライによるレポート。今回はLGBTであることをカミングアウトされた時の対応(友人編)です。
LGBTのことを考えていると、常に当事者目線になってしまい、ある意味自己中心的になってしまいがちです。非当事者の理解を促し、アライ(LGBTの理解者)を増やすというには、非当事者の目線に立って考えることが必要です。
今回は、友達など周りの親しい人にカミングアウトされた時の対応について時系列で説明していきます。
なお、この記事では1対1で普段はLGBTであることを隠している人から、カミングアウトされた場合を想定しています。
カミングアウトしてくれたことにお礼をする
普段LGBTであることを隠している人にとっては、カミングアウトすることはすごく勇気のいることです。
それは、隠している相手にもLGBTであることを知られてしまうことへの恐れ(アウティングへの恐怖)や、カミングアウトした相手が差別的で、今後の関係が悪くなってしまうことへの恐れから来るものです。
そのような人がカミングアウトをするということは、あなたのことを信頼して打ち明けてくれています。
まずは、そのようなリスクを抱えながらも勇気を出してカミングアウトしてくれた相手に対して、「ありがとう」の気持ちを伝えることをおすすめします。
正直にカミングアウトされた印象を伝える
カミングアウトをした相手によりますが、多くの場合は思ってもいなかったカミングアウトにびっくりするでしょう。
変に気を使って、「そうだと思っていた」や逆に「全然気づかなかったよ」と嘘をつく必要はないかと思います。
驚いたなら驚いたと正直な反応をした方が、気を遣わせていないと分かり、相手側も話しやすくなるでしょう。
相手のことを知ろうという態度を持つ
あなたがもし何か秘密を友人に打ち明けたとしましょう。決心して伝えた後の相手の反応が「ふ~ん」だけで終わりだったならどうでしょう?「えっそれだけ?」と思いませんか?
LGBTに関しても同じです。LGBTであることは相手の個性の1つです。自身で調べたり、知らないことを相手に質問などをして知ろうとする姿勢を持つことが大切です。
またLGBT当事者に対しては「こんなこと聞いてもいいのかな」という質問が多くあるかと思います。カミングアウトをしてくれた相手なら、ある程度質問をされる覚悟もしているかと思うので、きいて構わないかと思います。
それでも答えにくそうな質問であれば正直に「これは聞いていいことなのか分からないんだけど…」「答えたくなかったら大丈夫なんだけど…」などとつけることをおすすめします。
カミングアウトをしている範囲を確認する
最後に、カミングアウトをしてくれた相手に対して、自分以外のどの範囲までカミングアウトをしているかを確認しておくことが必要です。
共通の友人にも既にカミングアウトしていると思い込んでしまうと、本人の望まないカミングアウト、つまりアウティングにあたります。
わざわざカミングアウトをするということは、隠している相手もいるということ。
LGBT以外の秘密でも共通するかと思います。第3者の誰にも話さないのが間違いはありませんが、これは確認しておく必要があるでしょう。
最後に
カミングアウトされた際の対応を紹介しました。
最後に、カミングアウトされた際にしてはいけないことを書いておきます。
・自分や相手を責めてしまう
・色眼鏡で見てしまう
相手はタイミングを見てカミングアウトをしています。「なんで今までずっと隠していたの」「自分は今まで信頼されていなかったのか」などと自分を責めても何も変わりません。
また、以降変に相手への見方を変えて、「彼はゲイだからやっぱり」などと偏見を持ってしまうことはしてはいけません。
カミングアウトする前も後もその人は変わりません。変に気を使いすぎず今まで通りの関係でいることがいいですね。