今回はトランスジェンダーの子どもを持つ母親、デビーさんのスピーチをご紹介します。
デビーさんの娘さんは生物学的には男として生まれましたが、3歳の時から女のこの服を着たがったりしたそうです。
このスピーチの後半ではトランスジェンダーに対して偏見を持つ人たちからよく寄せられる6つの質問の紹介を元に話をしています。
6つの質問にこう回答しています。
1.「おまえたち一家はリベラル派で、ゲイのアジェンダを推し進めているのだ」
いいえ、わたしは保守的な南バプティスト派で、共和党支持で、アラバマ出身です。
2.「女の子が欲しかったから子供を女にしたんだろう」
いいえ、ぜひぜひ男の子が欲しいと思ってました。この現代社会で女の子を育てるだなんて、死ぬほど怖いので。
女の子をちゃんと扱える男の子を育てることの方が、悪ガキとばかりデートしたがる女の子を育てることより、よっぽど責任が持てたと思っています。
3.「子供には自分が何になりたいかとか、本当の自分は何かなんてわからない。うちの子は犬になりたいと言っているが、そうさせるべきかね?」
それはあなた次第ですけど、わたしならそうはしないでしょうね。
ごっこ遊びで何かになりたがることと、本当の自分は何なのか、あくまで(insistently)、首尾一貫して(consistently)、持続的に(persistently)言い続けることとは別物です。トランスジェンダーの子供を見分ける指標は3つあり、わたしの娘はそのすべてを示していました。
4. 「そんな小さい子にセックスについて学ばせるのは早すぎる」
そうですね、だからトランスジェンダーであることがセックスと無関係なのはいいことですね!
性自認とは本人が自分の内面をどう知覚するかということであり、誰に魅力を感じるかということとはまったく違います。
5. 「トランスジェンダーの人たちは変態だから、正常な人と同じトイレを使わせるべきではない」
あなたがトイレに何をしに行くのかは知りませんが、うちの娘が何をしに行くのかはわかっています……それは、周りをきょろきょろ見ることではありません。
個室に入り、鍵をかけ、誰にも見られない状態でおしっこすることです。
6. 「神はトランスジェンダーの人々を憎んでいる。彼らは罪人であり、地獄に堕ちる」
わたしの神様は互いに愛し合えと教えましたよ。(引用者中略)神様は外見ではなく、心を見るのです。
わたしの娘の心は女の子で、本人はそのことがわかっています。神様もわかっています。わたしにはそれで十分です。
様々な批判をあっさりと切り返す彼女は自分の子どもの気持ちを理解してあげていて秀逸な回答です。
デビーさんがこのように考えていたらきっと娘さんも励まされるだろうし、この先も支えられるのではないでしょうか。
家族が理解者であることの大切さを感じるスピーチです。
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