LGBT当事者、アライによるレポートシリーズ。
今回は茨城県水戸市で行われた研修会についてです。
茨城県水戸市は10月14日、LGBTについて学ぶための研修会を市内で初めて開きました。
約50人がLGBT当事者の話に耳を傾けました。講師を務めたのは、原ミナ汰さんです。
出典:http://mainichi.jp/articles/20160520/ddl/k28/040/433000c
原ミナ汰さんは1956年生まれで、NPO法人共生社会をつくるセクシュアルマイノリティ支援全国ネットワーク代表理事、よりそいホットライン・セクシュアルマイノリティ専門回線統括コーディネーターを務めています。
また、LGBT法連合会共同代表でもあり、日英西翻訳・通訳業(原美奈子として)も行っています。
20代にレズビアンのサポートグループを結成、30代は性被害のピアサポート、40代からは「Xジェンダー」の立場で性的マイノリティへの社会的支援を求めて活動しています。
現在は、電話相談・同行支援、「性の多様性」研修、政策提言などを実施しています。
(『にじ色の本棚 LGBTブックガイド』より)
研修会では、全人口の約7~8%がLGBT当事者と言われており、身近な存在であること。
「性的指向を、『個人の趣味』と矮小化したり、選べるものだと誤解したりされることが多い」といった話がありました。
日本ではLGBT対応を推進したりセミナーや研修会を行う企業が増えてきました。
しかし、その一方で地方では都会よりも対応が進んでおらずまだまだ当事者の方が声をあげずらく、働きにくい環境があります。
地方と都会では地域格差があるのも事実です。そのために、自分のことを隠し通して生き続けなければならない人が地方には都会よりもたくさんいるのです。
また、LGBT という言葉自体も広まっていなかったり、そういう人たちは都会にしか存在しないようなイメージさえ地方にはあるのです。当事者はどこにでも身近にいて当たり前だという意識があまりないのです。
私も茨城県出身者ですが、セクシュアルマイノリティの人はメディアの中だけに存在する人といった印象がありました。周りの人もLGBTフレンドリー企業なんてものは見たことも聞いたことも無い人がほとんどだと思います。
そういった環境を変えるためには、このように、企業が積極的にセミナーや研修会に参加して、LGBTについて知ることが大事だと思います。
これからも、水戸市のように地方でどんどん対応を推進していくべきだと思います。そして、都会にいても地方にいても当事者が隔離されずに自分らしくオープンに生きられるようになることを願っています。