LGBT当事者orアライによるレポート。今回はタイ王国におけるLGBTの権利についてです。
私が今年の春休みにタイへ旅行した際、タイの人たちは日本人に比べてLGBTに対してかなりオープンだなと感じたので少し調べてみることにしました。
LGBTに対してオープンなタイ
まず初めに、私がそう感じた実際のエピソード少しお話します。
バスツアーに参加した際、運転手さんの自己紹介が、「私はゲイです!」から始まったことが最初の驚きでした。日本では、このような自己紹介を聞いたことがなかったからです。そこから派生して、この国にはゲイが使う挨拶もあるということをガイドの方が教えてくれました。私はこのとき、タイには性別によって違う挨拶があるということを初めて知りました。他にはニューハーフショーを鑑賞しました。
第三の性、中立な性別である不特定を現在認めている各国
同性婚・・・アメリカの一部の州、カナダ、フランス、イギリス、北欧各国
第三の性・・・インド、パキスタン、バングラディッシュ
不特定・・・オーストラリア
このように、性的少数者の権利保護は世界的に進んでいます。
こういった動きがある中で、外国人の性転換手術も可能など、LGBTや性別に対してかなり理解のある国の一つがタイです。また、東南アジアで一番LGBTフレンドリーな国もタイといわれています。
18の性別が存在
タイには、男性・女性・ゲイ・レズビアン・レディボーイ・トムボーイ・男性と女性のバイセクシュアル、さらに細分化すると18の性別が存在します。特に女性の格好をした男性であるレディボーイ、いわゆるニューハーフはとても有名で、タイのニューハーフショーは国の名物でもあります。このように、タイでは性的少数者に対する差別があまりありません。家族や周りの人たちからの偏見もほとんどないようです。
法的課題
とはいっても、タイでは現行の法律では性別を変えることができません。そのため、レディボーイに対しても“男性”として徴兵検査が課せられたり、男性間および女性間の性的な関係は違法ではないけれど、同性間カップルやその家族に対しては異性カップルが享受できるものと同一の法的保護は受けられないなどといった法的課題がまだまだあるそうです。
タイでは、2015年に憲法起草委員会性が、新憲法において同性愛者“第三の性”の権利を認めることに同意し、2011年からは政府機関やNGO団体が法律草案を作成し、政府による承認の道を模索しています。同性婚が法的に認められ、LGBTに関する法律が制定される日も近いかもしれません。