LGBT当事者orアライによるレポート。今回は「SOGI」についてです。
SOGIという言葉です。今回はこのSOGIについて私が感じることを書きたいと思います。
LGBTという言葉の認知度は、ここ数年で非常に高まりました。しかしLGBTという言葉には問題があるという意見もあります。
LGBTはレズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの頭文字を取った言葉で、性的少数者の総称として使われています。
性的少数者といっても、LGBT以外に様々なセクシュアリティがあります。しかし、LGBTの言葉の成り立ちから、性的少数者=LGBTだけという誤認が広がったしまうのでは、という意見もあります。
そこで使用され始めたのが「SOGI」という言葉です。
SOGIとは?
SOGIという言葉はもともと国連での国際人権法についての議論で使用されたのが始まりなようです。
Sexual Orientation and Gender Identityの頭文字をとっていて、直訳すると、「性指向と性自認」になります。
日本語では「ソジ」と読まれることが多いです。
LGBTは性的少数者を指す言葉ですが、SOGIは性的指向と性自認についてを指す言葉なので、性的少数者だけを指しているわけではありません。
SOGIという言葉を用いるメリット
LGBTという言葉に対する批判があるように、SOGIにもよい点悪い点はあるかと思います。
私がこの言葉に対して一番いいと思っているのは、セクシュアルマイノリティとストレートの人、どちらに限定してもいない点です。
LGBTという言葉のおかげでセクシュアルマイノリティが認知されることは以前よりもぐっと増えました。
しかしそれにより、「当事者」と「そうでない人」の壁ができてしまったのではないかと私は思います。
そしてこの壁が、「LGBTの人は障害」などといった誤解を生んでいる可能性もあります。
ストレートの人で「私は普通の人、そのような問題は関係ない」という人でも、性自認と性指向ははっきりとあるはずです。
ある意味全員が当事者意識を持つことができるため、SOGIという言葉は優れているのではないでしょうか。
今後起こりうる問題
SOGIというアルファベット4文字の似たような言葉が生まれたことによって、LGBTについてあまり知らない人は混乱するでしょう。
LGBTについて最近知ったのにLGBTという言葉はもう使用されない、などなってしまってはなおさらです。
また「性指向と性自認」という意味であり、特定の人を指した言葉ではないですが、「SOGIの人」といった誤用がされるのではないかという心配もあります。
最後に
私自身LGBT当事者ですが、LGBTとそうでない人で分けることはあまり好きではありません。LGBTの中にも個性は様々ありますし、それはストレートの人に関しても同じです。
そのためSOGIという言葉が普及して、そこの壁がなくなっていくのであれば積極的に用いていきたいと思います。