LGBTをメインテーマにした漫画

昨今日本の漫画やアニメが世界中でブームになり、日本のそういたサブカルチャーがクールジャパンという文化として認められつつあります。
日本の文化を代表する漫画には様々なジャンルがあり、ギャグ、ファンタジー、バトル、日常系など多岐にわたります。
その中で今回はLGBTをメインテーマにした漫画をいくつか紹介していきたいと思います。

放浪息子

志村貴子著
エンターブレインより全15巻刊行
アニメ化もされている

「女の子になりたい男の子」である二鳥修一と、「男の子になりたい女の子」である高槻よしの、性自認に揺らぎを抱える二人の主人公が葛藤や恋愛を経て成長する姿を、小学校から高校生まで描いている。トランスジェンダーや異性装というテーマを扱っており、中には重い話しが含まれているが、温かみのある独特な表現で志村貴子が描き切っている。

あらすじ

物語の始まりでは二鳥修一は小学校5年生で、度々姉の服を内緒で着るような男の子であった。女装姿は非常に可愛く、その姿に惚れる男の子もいるほどであった。
高槻よしのに出会う前までは、時折女装をするだけであったが、高槻よしのに出会ったことで、「女の子になりたい」という自信の願望を自覚した。その後二鳥修一が女装、高槻よしのが男装して2人でデートにでかけるようになり・・・

青い花

志村貴子著
太田出版より全8巻刊行
アニメ化もされている

こちらも志村貴子が描いた漫画である。それぞれ別の女子高に通う2人の主人公に焦点を当て、女性同士の恋愛と友情が描かれている。女性同士の恋愛だけでなく、男女の恋愛も同時に描くことでその比較もしているのが今作品の特徴である。

あらすじ

2人の主人公であり、幼馴染である万城目ふみと奥平あきらは高校入学時に10年ぶりに再会し、2人は一緒に登校するようになる。
それと同時期に、ふみは交際していた従姉の女性が結婚したために落ち込んでいたがその後ふみは部活の先輩の女性と交際するようになる。

オクターブ

秋山ハル著
講談社より全6巻刊行 

同性愛者や両性愛者同士の恋愛模様を描いたのが今作品である。あらゆる表現で主人公宮下雪乃の内面描写が描かれている。同性愛者岩井節子と出会い、恋愛をしていく過程で雪乃の内面にどのような変化が表れているかが見所だ。

あらすじ

売れなかったアイドル宮下雪乃は芸能界引退後、田舎に帰るが、アイドルであった過去を中傷され再び上京、今度はアイドル時代所属していた事務所でマネージャー見習いとして働き始める。雪乃は孤独な日々を送るが、ある日コインランドリーで元ミュージシャンの岩井節子と出会う。そこから2人の関係が始まる。

まとめ

他にもトランスジェンダーや同性愛を描いた作品はあるが、どの作品も、自分の性自認や恋愛観に抱く苦悩や、世間との対立を描いたりしている。現実に即した描写をしている場面もあり、LGBT当事者の恋愛事情を理解するには上記のまんがを読むのもいい手なのかもしれない。