LGBT当事者、アライによるレポートシリーズ。 今回はNHKの番組「バリバラ」の紹介です。
最近はテレビでLGBTというワードをきくことも増えてきました。ニュースなどで特に取り上げられることが増えました。今回はNHKで今人気の番組“バリバラ”を紹介します。
バリバラってどんな番組?
バリバラは“障害者のためのバリアフリー・バラエティ”として2012年に始まりました。
障害者はネタとして扱いづらい、触れてはいけないといった空気が一般的にあります。バリバラでは障害者と笑いを掛け合わせ、今までタブー視されていたテーマを扱う番組です。
2016年からは障害者のみならず、すべてのマイノリティーへと視野を広げ、みんなのためのバリアフリー・バラエティとなっています。
みんなのためのバリアフリー・バラエティ
http://www6.nhk.or.jp/baribara/about/
“感動ポルノ”への疑問
障害者を扱う番組で他にあるのが、他局の24時間テレビです。
そこにうつる障害者は、マイノリティであるが努力をして何かを成し遂げる感動を与える存在です。
障害者と笑いを掛け合わせているバリバラはこの番組に対し、同時刻の放送で疑問を投げかけました。
“感動ポルノ”とは、障害者が感動を生むために使われる道具の1つとして扱われている状況を、オーストラリアの故・ステラ・ヤングさんが表した言葉です。
このテーマの放送では、NHKの過去に障害者を“感動ポルノ”として扱っていた際の例なども交え、いかに障害者が感動ポルノとしてできあがっているか、障害者はそれに対してどう感じているかなどが紹介されました。
出演していた障害者の方は、障害者としてではなく、一人の面白い人間としてテレビ番組へのオファーをしてほしいという切実な思いを打ち明けました。
バリバラの中のLGBT
みんなのためのバリアフリー・バラエティとなったバリバラでは、LGBTをテーマにした放送がされています。
セクシュアルマイノリティの悩みとして、当事者の方のカミングアウトを放送したり、ゲストの方が過去の経験を語るなど、LGBTについて知識のない人にもわかりやすく、かつバリバラのテーマでもある面白さも加えて構成されていました。
まとめ
LGBTも障害者も、マイノリティという立場に置かれやすいという点で共通しています。LGBTであり、かつ障害を持っている方もいらっしゃいます。
感動ポルノの回で、ある障害者の方がおっしゃった「障害者としてではなく、一人の人間として見てほしい」という部分がすべてをあらわしていると私は思います。
どのようなセクシュアリティであろうが、どのような障害を持っていようが、それも個性の1つです。テレビなどのメディアでも、もちろん日常生活でも、特別視されずに見てもらえる社会が理想ですね。